千葉雅也のレビュー一覧

  • エレクトリック
    作者は、この作品及び主人公を通して、自らがゲイであるのをカミングアウトされていますが、その書き方に未だ躊躇いを感じます。
    書くのであれば、ちょうど今回の市川沙央さん(「ハンチバック」)のように、全てを曝け出す覚悟が欲しいです
  • 現代思想入門
    フロイト、ラカンは青春だったな……。
    いい本。

    @以下、コピペ

    人生を変える哲学が、ここにある――。
    現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。

    デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……
    複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパー...続きを読む
  • 現代思想入門
    噛み砕いて書いてはあるけど、それでも難しい。

    全体を通じて、物事を「二項対立」による良し悪しをやめようという話だと思う。二項対立を当てはめて良い方を選ぼうとするけど、実際には良し悪しをつけられない曖昧なことも多くないか?という。

    一方で、「正しい側」と「おかしい側」の二つの括りが共存している状態...続きを読む
  • エレクトリック
    芥川賞候補作なので読んだ。
    同郷でもある。応援したい。
    高校2年生の主人公のドキドキや悩みが雷のようにきらめく。
    1995年の様子も懐かしい。
    ハンドパワーは静電気。
    栃木県宇都宮市はなぜだか雷が多く「雷都」(らいと)と呼ばれたりする。
    「アウト・オブ・眼中」という言い方、どこかでマネしたい。
    エゴ...続きを読む
  • エレクトリック
    古いアンプやインターネット、ポルシェ、シトロエンなど伏線のような何かを暗喩しているようなものがたくさんあるが、私には何が何を示しているのか読み解けなかった。ゲイの話に行くのかと思いきやそうでもないし。1995年というインターネットが普及し始める黎明期に、古い価値観から新しい価値観に代わることを示して...続きを読む
  • エレクトリック
    自分如きの読解力では一度読んだだけではスッと入って来なかった。主人公の主体性があるようでないような感じが引っかかるのかもしれない。
  • エレクトリック
    この小説の舞台となる1995年といえば、僕が「エレクトリック(=電気の)」と「エレクトロニック(=電子の)」の意味の違いを理解した頃だ。
    語感は近いけど全く非なるものであることにある日突然気がついた…そんな頃だ。

    そして、その頃、インターネットはそんなに普及してなかった。世界はまだクモの糸で繋がり...続きを読む
  • 欲望会議 性とポリコレの哲学
    ゲイの哲学者とアダルトビデオ監督とフェミニスト論者の彫刻家の鼎談

    2017〜2018年のトークイベントでの5回のディスカッションと2020年と2021年の鼎談。
  • デッドライン(新潮文庫)
    三軒茶屋から下高井戸へと至る世田谷線の中間地点、上町だった。 久我山に来てから僕はそのドンキで 昔の話が温泉みたいに噴き上がってくる 大らかなイントネーションに乗せた細やかな革命がいつだって起こり得たし 締め切り(デッドライン)の冬は確実にやってくる ことほぐ言祝ぐ
  • デッドライン(新潮文庫)
    著者に興味を持ち、哲学者が書いている小説ってどんなものだろうと読んでみた。

    正直わたしには少々難しかった。
    主人公が呼ばれるときに○○とされていることや、KはKと呼ばれていること、ちょっとした点で疑問が残る。

    ただシーンや時系列がコロコロと変わるのが新鮮だった。

    著者の他の本を読んで勉強したい
  • 動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学
    切断と接続、という対立項を提示し、切断性により重心を寄せつつその間に留まることで、ドゥルーズの思考を包括してみせた本。すばらしい仕事。
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    流し読みなので理解がざっくりとしている。勉強とはコードを言語によって俯瞰して、そこからズレること。ボケ(アイロニー)はコードからワザと自分をずらすこと。ツッコミ(ユーモア)はコードの幅を増やすこと?
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    想像してたよりも哲学だった。
    結論を先に読むと?状態になるが、
    順を追って読んだ後に結論を読むと、納得感がある。

    p204〜
    日々、一応はやった、を積み重ねる。
    ある仮固定から次の仮固定へと進んでいく。
    それが勉強を継続するということ。

    たしかに、ある分野を完璧にマスターしたなんていう勉強完了な...続きを読む
  • 言語が消滅する前に
    ざっくばらんな勉強論(研究論ではなく)として楽しめました。研究ということばはなんかおこがましい、研究じゃなく、一生勉強し続けていたい、という考え方にとても共感。
  • 言語が消滅する前に
    2022/05/25 20:56

    うーん…つまりは、現在はあまりに直接的すぎる?それが故に、自身の意志なり意見なり、そしてそれを表すはずの言葉が、発酵しない?
    だからもっと、考えようぜということなのか?
    千葉さんの勉強の哲学も、国分さんの中動態の世界も、買ってはあるのにまだ読み始めていなかったから...続きを読む
  • 言語が消滅する前に
    対談をまとめたもののため、二人の中で共通の知識、言葉選びがあるため理解できていない部分がある。
    ところどころ日本語ではなく英語の横文字を調べなくてはならず、少しずつ読むもののやはり何度か読まないとつらい。
    (言語を扱え人たちが選んだ言葉だと思うので、選び方にも意味があるということなのか)

    これまで...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    面白かった。勉強することの面白さと辛さが分かり、だからこそ友達の大切さも改めて感じる。読んでいて、みうらじゅん氏のスクラップや趣味を敢えて作る時の話を思い出した。何やってるんだ、という虚しさの先に楽しさがある、みたいなことを言っていたと思うけど、それはまさに来るべきバカ、なのではないかなと思った。
  • ツイッター哲学 別のしかたで
    私の学力の問題が大きいと思いますが、正直何を言っているのか分からないところもありました。

    でも千葉雅也さんの感覚なので、無理に分かろうとはしなかったです。分かるものだけを吸収すればいいかなと。

    私は「〜するべきだ」って表現が嫌いです。未来なんて誰にも分からないし、私のことを想ってくれているような...続きを読む
  • 言語が消滅する前に
    2017年頃から2020年までの國分功一郎と千葉雅也の対談を収録したもの。散文的ではなく一本テーマのようなものが横たわっている。非常に読みやすい。
    特に第四章、第五章が楽しかった。
  • ツイッター哲学 別のしかたで
    ツィッターは、人が目一杯喜んだり、怒ったり、疲労困ぱいする場。人の生き様の断片が現れる場。それが好きという筆者の気持ち、なんか分かるかも。

    本文中に引用されてるツイートが面白くてつい読んじゃう。

    ツィッターを見てネガティブな気持ちになることが多かったけど、この本を読んでそうでもなくなった。