千葉雅也のレビュー一覧

  • 現代思想入門

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    ネタバレ

    第4章あたりまでは、めちゃくちゃおもしろい!分かりやすく噛み砕いて説明してくれているんだろうなと感じたし、共感できる思想にも出会えた。ただ、5章以降は、正直難しくてついていけなかった。なぜ難しいと思うのだろう。なぜピンとこないのだろう。抽象的過ぎるから?概念の話で、自身の想像力が及ばないからなのか…。
    個人的には、フロイトの汎性欲論や、デリダの二項対立の脱構築が特に好きだし、共感出来たし、自身の人生に取り入れたい思考だと感じた。
    ドゥルーズの章で述べられていた、自己啓発的なアドバイスには、人間にある種の決めつけを提供する情報ことで安心させるものが多いのではないでしょうか。という、自己啓発の捉え

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    2025年04月17日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    勉強に対する新しい考え方を学べた。勉強を進めていくことは、ノリが悪くなることだという。勉強を進めていくにつれて、人と話が合わなくなることは当然で、じゃあその問題とどう向き合い、乗り越えていけばいいかまで書かれている。

    まず、勉強を深める根本の考え方として、「言語それ自体」のあり方を考え直す、つまり言語を決められた用法"道具的"としてではなく、言葉遊びのように言語を"玩具的"に使用する考え方が必要である。言葉の捉え方としてこういう発想はなかったので今後意識していきたい。

    勉強の進め方として、「アイロニー」と「ユーモア」という言葉を用いて説明している。ア

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    2025年04月16日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    「勉強とは“変身”である」。この一言が、本書全体を貫くキーワードだと感じました。
    読んでいて特に印象に残ったのは、「脱ノリ」という概念です。いまの自分がなんとなく慣れ親しんでいる感覚や思考の“ノリ”から意識的にズレること。これが学びの本質だという視点にはハッとさせられました。

    私自身、ビジネスでも趣味でも「自分の成長ってどうやって実感できるんだろう?」と感じることがありますが、千葉さんはその疑問に対して「今の自分の文脈を壊すこと」「ノれないことを受け入れること」こそが勉強なのだ、と応えてくれている気がしました。

    また、「小説的に世界を捉える」という視点も面白かったです。論理だけでなく、感情

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    2025年04月09日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    最初は全然勉強とは程遠くて何を言っているのかさっぱり分からなかった。
    けれど構造理解をすると途端に、言語自体が曖昧なことに気付かされる。言葉の輪郭を疑う。

    言葉の威力を半分に抑えて広げる、粘土をこねて創るような作業が勉強には含まれる。

    ランキングにのっているビジネス書を読む前に、一読する価値はある。

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    2025年04月04日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    本書を完全に理解できたとはいえないものの、勉強がもたらす本質的な変化を順序立てて論じてあり、勉強の意義を新たな視点で認識できた。

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    2025年02月16日
  • センスの哲学

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    わかりやすい小説よりも、情景をイメージできるような物語の内容意外の文章そのものに引き込まれる時間が好きで純文学を選ぶことが多いのですが、「何を読んでいるの?どんな話し?」と聞かれて、ひとことでは言えずに
    「えっと…」と言葉に詰まることがよくありました。
    大好きなのに、どんな話かと聞かれるとパッと答えられない。
    きっと15分くらいはかかりそうなんだけど、まず引かれるだろうなと思って伝えられません。
    まさしく、千葉さんがいうリズムなのだと感じました。
    楽しいとか悲しいとかそういう感情よりも手前にある細かな描写を楽しんでいる。
    それでいいんだ と思えました。
    言語化するとこんなにもスッキリするんです

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    2025年10月03日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    勉強の仕方と正しい取り組み方。
    共感する部分がたくさんあったし、新たな気付きも多々あり、とても有意義な内容であった。
    勉強するとノリが変わることや、勉強の方向性であるアイロニーとユーモアの話など、なるほど!と感激した。その部分はじっくりと読み返したい。
    そして「ダンスとして物事を見る」という観点も非常に勉強になった。
    本書は私にとってのバイブルになりそうだ。

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    2025年02月02日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    こう言ってはなんだが、この本に書かれていることは恐らくさほど目新しいことではない。それでも紛れもなく読む価値のある本、そして青二才が言うのもなんだが「もっと若いうちに読んでおけばよかった本」の一冊だ。

    前半の原理編の内容は、非常にざっくりと意訳すれば「人は変化する過程で、一時的に浮ついた状態に(=キモく)なる」「勉強すれば、周りに流されず自分をしっかり持てるようになる」「決めつけをせずに、考え続けることが大切だ」といったもの。こうして切り出して見てみればどれも当たり前のこと、少なくともこの本を手に取るような人の多くが無意識的にせよ了解していることではないだろうか。

    その上で本書の価値は、こ

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    2025年01月11日
  • 哲学史入門Ⅰ  古代ギリシアからルネサンスまで

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    口語体で書かれている哲学入門書
    表現はわかりやすいもののやはり哲学史自体の難しさによって内容は難しいなと思う

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    2025年01月05日
  • 哲学史入門Ⅰ  古代ギリシアからルネサンスまで

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    ネタバレ

    哲学史シリーズの第1巻ということでギリシア哲学からルネサンス哲学までを説明している。中世哲学やルネサンス期の哲学はとっつきにくいと思っていたが、インタビュー形式により対話の中で各時代の代表的な哲学者の「つかみ」をうまく説明している。
    ソクラテスの「無知の知」は誤訳で「不知の自覚」が正しいという説明には納得がいったし、読者の興味を引き出すようによく工夫されている。
    ブックガイドもついているので、興味を持った時代の哲学や哲学者があれば、さらに読み進めることができる。初心者にやさしい本である。

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    2024年12月25日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    ごくごく親しい友人間で今までやってきたことを肯定されたような、行為を上手く言語化されたような、そんな感覚を持つ。

    文学系の学生界隈では、定義を定めたり根元に立ち返りたくなったりすることが多くてこれは結構皆そうなんじゃないかなと思うが、凡例を出しまくって更にその凡例をあげつらって話を広げていくので「これ何の話だっけ?」となることが往々にしてある。私鉄の地図記号の、横に一本通っている道から、縦の線を無数に引き伸ばすような感じ。際限がないんだよな、あれ。あと、そう、ハシゴを外すといおうか、JRに乗り換えるならまだしもタクシーとかバスとか自転車とか徒歩で行くとか宇宙浮遊してみる、とかの類の会話の飛躍

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    2024年12月21日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    著者は頭のいい人なのだなと感心しながら読んだ。勉強を、アイロニーとユーモアによって周りのノリから距離を取ることと位置付けている。勉強の可能性を広げるために、ワークとして年表を作ってみたいと思った。自分を客観的に見つめて、自分に必要なものを見極め、深めながら広げる感じ。まずは読書で自分を感じてみたいと思った。
    難しいけれど、読んでいて脳みそが楽しい!と言っているような高揚感があって、よかった。

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    2024年11月26日
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

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    以前、電子書籍で読んだときは何だかあんまり文章が頭に入ってこなくて、そのまま途中で投げちゃった本。
    今回『センスの哲学』が出て、それに合わせて哲学3部作と呼ばれる『勉強の哲学』『現代思想入門』そして『センスの哲学』を合わせて読んでみるかと思い、再度、今度はデータではなくフィジカルで読んでみた。
    そしたら前回あんだけ頭に入ってこないのはなんでなんだ? ってくらいにスルスル頭に入ってきた。
    いや、これは面白いわ。
    勉強ってものをここまで深く考えることがそもそもなかった。だがこうして哲学的に言語化されてみると、なるほど! と膝を打つ瞬間が多くあった。
    そして勉強の深度を深める方法もあるのも、実践とし

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    2024年11月05日
  • アメリカ紀行

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    淡々とアメリカ滞在期間の出来事を記しているのではあるが、そこに哲学者の考察がさらりとさりげなく取り入れられ心掴まれる。
    著者とアメリカの距離感には親しみを覚えた。まぁアメリカのことは観光でしか知らないのだけど。

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    2024年09月30日
  • デッドライン(新潮文庫)

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    出版されてわりとすぐ読んだけど、なんだかよくわからないしすごくひんやりしたイメージが残った。現代思想入門、勉強の哲学、センスの哲学を読み経て再読したら、実戦編のような感じでいろんなものがみえてきてすごくおもしろかった。登場人物でやだなーという人がいない。

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    2024年09月19日
  • 欲望会議 性とポリコレの哲学

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    三者三様の視点から多岐にわたる話題の応酬で、敷衍し続ける議論で結論めいたことを明言してくれることはない。扱っている話題もメディアでは憚られるようなものばかりですので、ドキドキハラハラの読書体験でした。

    表層的な内相に脊髄反射している批判に対して、人間の正しさと醜悪な部分を合わせ持つ両義性への信奉が本書の骨子でしょうか。

    社会全体がポリコレで合理的に損得ベースの世界へと変革されている途上であるという認識はあります。そこに対する危機感というか、個人としての感覚を研鑽することを忘れずに過ごして行こうと思うのです。

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    2024年08月04日
  • 哲学史入門Ⅰ  古代ギリシアからルネサンスまで

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    章の最初にイントロダクションがあって注目ポイントがわかるのと、聞き書きのインタビュー形式なのとで、とてもわかりやすいです。

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    2024年05月07日
  • 言語が消滅する前に

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    『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界』の國分、『勉強の哲学』の千葉、共鳴し合う2人によるお互いの考えを深めていく対談本

    抽象的なのに現場感があり言葉が軽視されている現代の問題が心に響く。1984と共鳴する。

    今年ベスト10冊入りだ

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    2024年05月06日
  • デッドライン(新潮文庫)

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    哲学を学んでいる主人公が、自身のマイノリティである性別について、荘子の話を盛り込みながらも 自分なりに分析しており面白かった。

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    2024年02月10日
  • 言語が消滅する前に

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    ネタバレしてもいい。いいものはネタバレしてても感激する。
    というところもそうだな。
    レビューの内容が、感激を伝えてるかどうかではなく、ネタバレしているかどうかで評価されるレビューは果たしてどこ向けのものか。
    評価を下す人は、評価を下すことによって自分の手柄に(私有化)しようとしているのか。

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    2023年12月30日