千葉雅也のレビュー一覧

  • 言語が消滅する前に
    現代に生きて社会の病的に感じることや不安について清々しいくらいに切り込んでいて、もやが晴れる気分で読みました。お二人の俯瞰した視点から自分だけでは見えなかった世界について考えを巡らすことができました。また、言語そのものが消えて行く過程にあると実感は湧かないものの、消えつつあるとはどういうことか、感覚...続きを読む
  • 言語が消滅する前に
    中動態、勉強、コミュニケーション、エビデンス主義などなど、様々なトピックが、「言語」の横軸で横断的に議論されている1冊でした。とくに第3章「「権威主義なき権威」の可能性」が、示唆に富む内容が個人的に多かったです。

    現代的なコミュニケーションは、何でも明確に表出することを求める、明るみの規範化が問題...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    まずは第1章のアウトプット
    キーワード

    自己破壊
    コード、ノリから距離をとる
    有限性
    言語の他者性
    ニュアンスの差異=偏りのイデオロギー
    言語は人間のリモコン


    自己と他者、他者は他人ではなく、自分以外の何でもである。他者の中に言語も含まれるのが重要。環境コードによって生み出される言語だからこそ...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    時々本を置いて、ゆっくり咀嚼しながら読んだ。とても面白かった。これからの勉強に必ず役に立つ。
    「勉強の目的とは、これまでとは違うバカになることなのです。」
    私たちが普段、無自覚に使っている言語を、深く考察している。
    「人生のステージ」が上がることで周りの人と話が合わなくなる、というのはこういうことな...続きを読む
  • 動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学
    「動きすぎていけない」生成変化の論理。インターネットの海と接続過剰の中、惑溺する私たちは、しかし「非意味的」に切断されうる。歴史的に築かれてきた現代の「状況」の中で、如何に他者との共立を実験しうるのか。ハイデガーらの否定神学に回収されし尽くされることの無い複数性を肯定する論で、とても面白かった。
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版

    読みやすかったです

    難しい言葉もなく内容もすらすら入ってきました。読んでいて心地良かったです。
  • センスの哲学
     すごく親しくてセンスを大事にしている人としか話が出来ないような内容です。
     こんな話をすると「意識高い」系の人物と見做される可能性があるので話題に出すのを警戒してしまう。だから作者と話しているつもりになって「そうそう!」等と心中共感しながら読み進めていく事になった。
     序盤で「センスが悪いというの...続きを読む
  • センスの哲学
    口語でゆっくりと論が展開されるのでかなり追いやすい。哲学への橋渡しが丁寧なので、学習の起点としても有意義だと思う。
    他方、自分はどちらかといえばセンスがある(美的感覚についての関心が強く、インプット量が多い+楽しみ方を知っている)と自負している人間なんだけど、記載内容についてはある意味腑に落ち"すぎ...続きを読む
  • センスの哲学
    「これはセンスがよくなる本です」の言葉の真偽のほどはわからないけど、センスとは何か、センスを生活の中でどうとらえていくかという事はよくわかった。
    本の内容には直接関係ないけど、4章まで読み終えたところにあった「前半のまとめ」がよかった。
    論説文をフムフムと読んでいて、途中で「それで結局どういうことだ...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    自分の固定的な世界観を広げるために勉強する。

    人生の主要な出来事を俯瞰し、自分の生きてきた文脈や社会背景を把握する。
    また、きままに浮かぶキーワードを並べて、そこから機能的に見える傾向を把握する。

    深堀りするテーマを決めて、入門書を複数読み、基本書・教科書へと進む。そのうえで、専門書を拠り所とし...続きを読む
  • 現代思想入門
    分かりやすいー、この哲学を詳しく知りたい人はこれを読みなさいまで繋げてくれてるのありがたし〜(結局読んでないけど)
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    自分は体育を勉強している。
    そして、行き詰まっている感がある。それは、体育に限らず全てに言えることだか、子どもが成長するとはどういうことか、教育の効果とはどういうことかわからなくなっているから。
    目の前の子どもたちは千差万別で、何がいいかはそれぞれで違っていて、それでもやらなきゃならないことがあって...続きを読む
  • 現代思想入門
    善と悪、得か損か、みたいな分かりやすい二元論が溢れる日常生活で感じるなんとも言えない違和感を、見事に言語化してくれる本でした。現代思想の巨人たちの難解な著作を噛み砕いて説明してくれますが、それは今生きてる社会の問題にダイレクトにつながる議論だと感じます。

    良かれと思って作られるルール、道徳、システ...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    「答え」を決めつける態度に馴染めないのは臆病だからではなく、誠実だからだと勇気づけられる一冊。とはいえ「仮の足場」は必要で、そのための具体策まで提示するというのが本書の目論見。
    「原理編」「実践編」それぞれに多くの学びがあったが、主眼である「仮の足場」を作ることに関しては直接的な実践方法がないように...続きを読む
  • 勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版
    人間は有限だが情報は無限に増えていく。有限化すること。
    勉強することは、感情による共感、ノリを悪くすること。自由になること、今までの自分を壊すこと。再構成すること。辞典は言葉がどう使われてきたかの歴史書である。語源を知ることはどう言葉が生み出されてきたかを知る事ができる
  • 哲学史入門Ⅰ  古代ギリシアからルネサンスまで
    ところどころ面白いのだが(千葉雅也さんとか、納富さんの「三角形のイデアは〜」とか)、これって結局、高校で倫理やってないとその面白さがわからないんじゃないのかなぁ、と思ってしまう。教科書の教えない歴史を面白がるには、教科書にあるような「正史」を知らないといけない、みたいな。一般的な哲学史を知っていれば...続きを読む
  • 現代思想入門
    わかりやすかった!がしかし、ポスト・ポスト構造主義あたりから、段々とまたわからなくなったので勉強は必要。入門の入門だけど、これぐらいが私には丁度良かった。
  • アメリカ紀行
    素晴らしいエッセイ。千葉さんの思想、体感、そして、そう感じてしまう文化構造が吐露されていて、一気に読んだ。
  • 現代思想入門
    『構造と力』を読み進めるための前段としてチョイス
    やはり考えることを考える哲学は捉えどころがなさそうでありつつも、自分が普段持つ思考の原点ありそうな気がしている
    ただこれを足がかりにもう少し読み進めてみようと思う
  • 現代思想入門
    入門書のための入門書のようだが、哲学的なものはなかなか手強かった。何度も読み返してなんとかフレームだけはイメージできた。

    デリダ 概念の脱構築
    二項対立のマイナス要素に味方になる別の論理を展開、対立項の優劣がつかない状態をつくり両義的な第三の概念を持ち出す

    ドゥルーズ 存在の脱構築
    世界は差異か...続きを読む