あらすじ
「勉強」が気になっているすべての人へ!
勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。
勉強とは、かつての自分を失うことである。
深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、
それは恐るべき快楽に身を浸すことである。
そして何か新しい生き方を求めるときが、
勉強に取り組む最高のチャンスとなる。
日本の思想界をリードする気鋭の哲学者が、
独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論!
文庫本書き下ろしの「補章」が加わった完全版。
解説・佐藤優
※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本を基にした増補文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
家で読書していると小さな世界で一日を終えてしまうことに忌避感を覚える。
しかし、実際は違う。言語を通して世界を旅し、次元を飛び越え感情を上下左右に揺さぶり、現実よりも強い刺激を受ける。ある意味で第二の世界とも言える。これはつまり、小さな世界にいながらもより大きな世界を光の速度を越えて旅しているとも言える。
この本では実際に言語の世界と現実世界を二分して捉えることが勉強のスタートであることを示唆している。そして読書がその助けになるとも。
読書に迷っている方がいればぜひこの一冊を手にとって頂きたい。
Posted by ブクログ
勉強に対する新しい考え方を学べた。勉強を進めていくことは、ノリが悪くなることだという。勉強を進めていくにつれて、人と話が合わなくなることは当然で、じゃあその問題とどう向き合い、乗り越えていけばいいかまで書かれている。
まず、勉強を深める根本の考え方として、「言語それ自体」のあり方を考え直す、つまり言語を決められた用法"道具的"としてではなく、言葉遊びのように言語を"玩具的"に使用する考え方が必要である。言葉の捉え方としてこういう発想はなかったので今後意識していきたい。
勉強の進め方として、「アイロニー」と「ユーモア」という言葉を用いて説明している。アイロニー=ツッコミとは、根拠を疑い、真理を追求することにつながる。一方で、ユーモア=ボケは見方を変えること。
①アイロニーの姿勢を基本として、②ユーモアへの転回、③享楽的こだわりを通して「仮固定」し、享楽的こだわりは勉強を通して変化していく。この3点が勉強を深めていく上で重要になる。確かにアイロニーを突き詰めると終わりがなくなることは想像に容易いので、いろんな見方をしつつ、自分のこだわりを大事にすることなのかなと思った。
勉強の始め方・方法としては、とてもわかりやすく具体的に書かれていて良かった。勉強は始めるとキリがないのでいかに有限化するかがカギである。読書のメモの取り方まで書かれていて実践的な内容であった。
〈印象に残った点〉
「自分の状況は、大きな構造問題のなかにあり、自分一人の問題ではない、というメタな認識をもつことが、勉強を深めるのに必須である。p.127」という考え方はとても大事だと思った。最近観たドラマで、「パーソナルイズポリティカル=個人的なことは政治的なこと」を思い出した。確かにその通りかもしれない。自分の認知できること、考えられることは、他者から影響を受けたものである。世間で取り上げられるような社会的・政治的な問題は、構造的な問題であり、それはみんなが抱えている問題であり、それを個人の状況に合わせてパーソナライズして、個人の悩みになっている。
これらの悩みや不安から少しでも解放されるためには、この本に記載されているような勉強を深めていくことが不可欠であると感じた。ただニュースを追うだけのような、表面的な勉強では逆効果である。自分の興味関心のある分野ごとに、深く勉強して、理解を深め、自分なりに考えなければ不安からは解放されない。まあ要するに、自分のこだわりを知り、その分野ごとに楽しみながら考え続けていきたい。
Posted by ブクログ
「勉強とは“変身”である」。この一言が、本書全体を貫くキーワードだと感じました。
読んでいて特に印象に残ったのは、「脱ノリ」という概念です。いまの自分がなんとなく慣れ親しんでいる感覚や思考の“ノリ”から意識的にズレること。これが学びの本質だという視点にはハッとさせられました。
私自身、ビジネスでも趣味でも「自分の成長ってどうやって実感できるんだろう?」と感じることがありますが、千葉さんはその疑問に対して「今の自分の文脈を壊すこと」「ノれないことを受け入れること」こそが勉強なのだ、と応えてくれている気がしました。
また、「小説的に世界を捉える」という視点も面白かったです。論理だけでなく、感情や物語で理解しようとすることが、自分の思考に厚みを与える——これはまさに、言葉にできない違和感も学びの対象にするという、アンチ言語偏重的な姿勢ともつながります。
そして何よりこの本は、「勉強=役に立つ情報を得ること」という常識を軽やかに裏切ってきます。むしろ、わからないことをわからないままにしておく勇気や、“自分の快適なノリ”を一度外してみることにこそ価値がある。そんなスタンスが、自分の中に新しい風を吹き込んでくれました。
Posted by ブクログ
最初は全然勉強とは程遠くて何を言っているのかさっぱり分からなかった。
けれど構造理解をすると途端に、言語自体が曖昧なことに気付かされる。言葉の輪郭を疑う。
言葉の威力を半分に抑えて広げる、粘土をこねて創るような作業が勉強には含まれる。
ランキングにのっているビジネス書を読む前に、一読する価値はある。
Posted by ブクログ
勉強の仕方と正しい取り組み方。
共感する部分がたくさんあったし、新たな気付きも多々あり、とても有意義な内容であった。
勉強するとノリが変わることや、勉強の方向性であるアイロニーとユーモアの話など、なるほど!と感激した。その部分はじっくりと読み返したい。
そして「ダンスとして物事を見る」という観点も非常に勉強になった。
本書は私にとってのバイブルになりそうだ。
Posted by ブクログ
こう言ってはなんだが、この本に書かれていることは恐らくさほど目新しいことではない。それでも紛れもなく読む価値のある本、そして青二才が言うのもなんだが「もっと若いうちに読んでおけばよかった本」の一冊だ。
前半の原理編の内容は、非常にざっくりと意訳すれば「人は変化する過程で、一時的に浮ついた状態に(=キモく)なる」「勉強すれば、周りに流されず自分をしっかり持てるようになる」「決めつけをせずに、考え続けることが大切だ」といったもの。こうして切り出して見てみればどれも当たり前のこと、少なくともこの本を手に取るような人の多くが無意識的にせよ了解していることではないだろうか。
その上で本書の価値は、これら「当たり前のこと」を有機的に結びつけて一つの哲学体系を作り上げたことと思う。
付記を見るまでそうと気づけなかったが、本書の議論の進め方はかなり緻密に現代思想や精神分析の流れに則っている、つまりは見かけよりもずっと手堅い議論になっている。暗黙知や経験則の体系化としての哲学の実践例、とでもいえるだろうか。流行りの言葉を使えば、非常に学問的信頼性の高い「言語化」である。中でも「享楽的こだわり」の概念なんかは、思考の補助ツールとして今後お世話になりそうだ。
後半の理論編では、実際的な勉強の方法についてともすれば露悪的なくらいに懇切丁寧な解説がなされる。これもまた、勉強や仕事の方法論について敏感な人の間では共通認識といえるくらいの、ある程度「当たり前」の話なんだろう。
自らの情報感度の低さに恥じ入りながら、とりあえずはノートアプリでも入れてスマホのメモやwordに散らかしっぱなしの覚え書きを一元化しようと決めた。サプリメント的な自己啓発書としても価値を発揮するのは本書の大きな美点だと思う。
文庫版書き下ろしの補章は、昨年上梓された『センスの哲学』へと繋がる内容。原理だけでなく各論にも踏み込んでおり、同書を読んでからこちらを読むと理解しやすい。
Posted by ブクログ
ごくごく親しい友人間で今までやってきたことを肯定されたような、行為を上手く言語化されたような、そんな感覚を持つ。
文学系の学生界隈では、定義を定めたり根元に立ち返りたくなったりすることが多くてこれは結構皆そうなんじゃないかなと思うが、凡例を出しまくって更にその凡例をあげつらって話を広げていくので「これ何の話だっけ?」となることが往々にしてある。私鉄の地図記号の、横に一本通っている道から、縦の線を無数に引き伸ばすような感じ。際限がないんだよな、あれ。あと、そう、ハシゴを外すといおうか、JRに乗り換えるならまだしもタクシーとかバスとか自転車とか徒歩で行くとか宇宙浮遊してみる、とかの類の会話の飛躍。
だけどそれがたまらなく楽しい。それは、この本でいう「空気の読めない」ツッコミではなく、皆が会話自体を目的として言葉を玩具として遊べているからだと思う。同じサークル内でも学部がバラバラだったり、理系の学部だったり、男だけだったりすると、ちょっと変わってくるというか、その展開をやってしまうとちょっとした疎外感を持ったりする。それで関係が悪くなるとかではない。そこは「ある程度完成された関係」であるからなせる技なのかと思う。
そうなのだ。個人的には会話の中で、常に「大枠を外したい」という欲望がある。そして、それを試してみてノってくれるような対象に対して心を心から開けるように思える。自然とそうなる。選民的な言い方で恐縮なのだが会話を「この次元まで持ってこれる」間柄とでもいおうか、やはり大学時代の旧友同士であれば結構成り立つ。バックボーンが似通っていることが大きい。これを仕事柄、初対面で出会った人にこうした平衡感覚を持つ人に出会えると、仕事関係なく話をしたくなるしプライベートでも付き合いたくなる。
よりこうした三次元に無尽蔵に伸びていくような会話を色んな人としてみたい。そういう人々は必ず気づきや学びを与えてくれる存在であると信じる。良くも悪くも自分自身に影響を与えてくれる。その摩擦が勉強、学びに繋がるんだと思う。
改めて大学時代には友人に恵まれたと思っている。こうした今回言語化され解り易く整理された内容を自然に続けられているから、再会した時にまた新たな気づきを得られるような、飽きが来ないようなスルメ関係を気付けているんだなお思った。
p.s.付記がマジで専門的過ぎて全く入ってこなかった。
Posted by ブクログ
著者は頭のいい人なのだなと感心しながら読んだ。勉強を、アイロニーとユーモアによって周りのノリから距離を取ることと位置付けている。勉強の可能性を広げるために、ワークとして年表を作ってみたいと思った。自分を客観的に見つめて、自分に必要なものを見極め、深めながら広げる感じ。まずは読書で自分を感じてみたいと思った。
難しいけれど、読んでいて脳みそが楽しい!と言っているような高揚感があって、よかった。
Posted by ブクログ
以前、電子書籍で読んだときは何だかあんまり文章が頭に入ってこなくて、そのまま途中で投げちゃった本。
今回『センスの哲学』が出て、それに合わせて哲学3部作と呼ばれる『勉強の哲学』『現代思想入門』そして『センスの哲学』を合わせて読んでみるかと思い、再度、今度はデータではなくフィジカルで読んでみた。
そしたら前回あんだけ頭に入ってこないのはなんでなんだ? ってくらいにスルスル頭に入ってきた。
いや、これは面白いわ。
勉強ってものをここまで深く考えることがそもそもなかった。だがこうして哲学的に言語化されてみると、なるほど! と膝を打つ瞬間が多くあった。
そして勉強の深度を深める方法もあるのも、実践として使える。
ただ個人的には最後の佐藤優の解説はいらなかったかな。
本文からの引用だけで、あまりにも中身がスッカラカン。
『最強のビジネス書』ってのも何だかなあ。
Posted by ブクログ
おもしろかった
具体的な勉強のやり方についても述べられていてよかった。
共感する部分が多く読みやすかった。
最後のほうの享楽的こだわりについての話も良かった。
Posted by ブクログ
勉強とはなにか、を新しい言葉で定義づけておりとても興味深かった。
学校でも教えて欲しい考え方。
勉強とはノリが悪くなること。別のノリへの引越し。
よくドラマで見るような、不良の中から1人だけ勉強する人が出てきた時の、ノリの悪さを思い出して、とても納得した。
これからは積極的にノリが悪くなり、そのノリが合う来るべきバカとの対話を楽しみたい
Posted by ブクログ
だいぶ前に一度読んだことがあったが、千葉雅也という人の考え方を知りたくなって改めて読み直してみた。「勉強することはノリが悪くなることである」ということから始まる主張は爽快感がありとても面白く、自分が好きな考え方。私はちゃんとノリが悪くなれているだろうか?環境で浮くことを楽しむ、そんな生き方が肯定されるようで清々しい。そう、キモくなるぐらいの勉強はとても楽しいのである。
Posted by ブクログ
どこまでを区切りとして勉強をどうやって広げるのか深ぼるのか、どの様な情報を勉強のインプットとして扱うべきか、なぜ気がついたら沼にハマっているのか、読書の仕方など「勉強」をすることについて深ぼる一冊。
自分がよく具体と抽象について細谷功さんの著書をよく読むのも信頼しているところがあるからだと認識。
きっと次は「制作の哲学」が出版されるのではないかと思う。
Posted by ブクログ
この本を選んだ理由
それは、「勉強の哲学とは何か?」と問われたとき、私にはきちんと答える自信がなかったからだ。
だからこそ、「あっ、これは自分の知らないことが知れるかもしれない」という期待を込めて、この本を手に取った。
読んでみて印象に残ったのは、「バカになる」ため、つまり“脳汁ダダ漏れ”の状態をつくるために必要なことについて、筆者が語っていた点だ。
それは、いわゆる安定した雰囲気や価値観、暗黙の了解といったものを破壊し、その場から“浮く”ことが必要だという主張だった。
そうすることで発想が豊かになり、さまざまな方向に矢印を向けられるようになり、結果として「勉強=成長」を実現できるのだという。
ただし、筆者はその“浮いた状態”にもブレーキをかけつつ、うまく制御していくことの重要性も同時に説いていた。
Posted by ブクログ
千葉雅也先生を大学で知り挑戦。勉強する上での重要なことを哲学的な事象を踏まえながら解説されていて非常に分かりやすかった。自由な時間が増えた今だからこそ先生が言われていた事を行動に起こしてみようと思った。
Posted by ブクログ
なんとなく手にとって読み始めた本。
自分が勉強の仕方がわからず、直面していた問題がこの本の中に書いてあった。
マクロ的にも、ミクロ的にも「勉強」というものが哲学(説明)されている。
私が個人的に腑に落ちたのは、そもそも言語は生きてきた環境などによって意味が変化しやすい。言語の不透明性に気づき、言語をわざと操作する意識をもつようになることこそがどんな勉強にも共通する一般に重要なこと、ということ。
そして「玩具的な言語使用」こそが勉強の根本だということ。その上で、「言語のアマ・モードとプロ・モード」を使いこなしながら勉強すると自他の区別ができてより勉強がおもしろくなる。
本の感想をここに書くにしても、言語偏重をうまく利用して自分なりに文学するのも、来たるべきバカになるための勉強だと思った。
この本は勉強におけるバイブルになりそうなので、もっと本を繰り返し咀嚼して味を深くしていきたい。
Posted by ブクログ
勉強とはこれまでの自分の自己破壊である。
私たちは常に環境に依存して、個性でさえも他者依存的なものである。
勉強とは依存していた環境のノリから、新たな環境のノリに入ることである。
環境のノリから自由になるためには、アイロニー(深掘り)とユーモア(目移り)が有効。アイロニーは、根拠を疑うこと。ユーモアは見方を変えること。アイロニーはやりすぎると機能停止に陥るので、適度なところで中断しユーモアへ折り返すことで自分の感覚を拡張する。これがまさに自己破壊。
…………
一見が難しそうだが、何か新しいことを学ぶと、そこで出会った言葉や考え方に最初違和感を持つが、それが馴染んでくるともとの感覚に戻れなくなるというのは感覚としても理解できる。
特に印象に残ったところは、何を学ぶか見極めようと、自分の興味関心を深堀りしすぎても答えは決して出ない。その途中でもういいやと考えることを放棄(決断)することは決してしてはいけない。放棄するのではなく、適度なところで中断し、目移りすることで自分の感覚を拡張させる。
また、勉強するにあたって信頼すべき他者は、勉強を続けている他者。(どこか決断主義的に決断しているような語りは勉強の足場にすべきではない)
これは非常に納得。
Posted by ブクログ
2025年3月31日、高円寺・サンカクヤマにあった。会場調査のため高円寺降りた日。
400円で購入、4冊目/4冊。サンカクヤマで合計4冊、計1,050円支払い(現金)。この日は高円寺で古本合計7冊購入し支出合計1,650円だった。
最初から透明のビニールフィルムのブックカバーが被せた状態で販売されていて、とても綺麗な状態。
Posted by ブクログ
中学の頃は小説なんて全然読めなかったんです。
でも勉強(受験用の)は結構やっていたと思います。
どっか私立の受験に落ちて受験勉強=勉強って思い込んでいた自分の価値観がめちゃくちゃに崩れたんですよ。
それ以来、自分を俯瞰するってことがクセになったような気がします。
この辺から小説を読めるようになってきて、何回も読んだ漫画をもう一回読み返しても違った楽しみ方ができるようになってきたんです。
何が言いたいかって?
こっからこの方が言う勉強ができるようになってきたと思うんです(できてはいない)。きっとこれがいったんの自己破壊だったと思うんです。
アイロニーとユーモアを繰り返すことを意識的にするようになったような気がする。
うーむ。ただそれだけというわけではない。
勉強をしていったんノリが悪くなる。このノリというのがここでは私の中学時代です。ここで昔の自分が破壊されていたっていうことを認識しないまま新しいノリを手にしてしまったのが高校時代の私だったんです。
だからこないだ成人式で中学生の友達と久々に会ったときに勉強による自己破壊をここで認識してしまったんですよ。ここの自己破壊は勉強によるものです。
なんせ中学でめちゃくちゃ仲良かった友達に「お前レスポンス遅くなったな」って言われましたからね。
つまり何が言いたいかって言うととてつもなく心に響いてしまったっていうことなんです。
何の話したかったか忘れました。感想ですね。ここで書くのは。
とにかく私が意識的にしていたことを励まされたような気がして、私が無意識でやってしまっていたようなことを言葉にされてぶん殴られたような気持ちになって反省したっていうことです。
あまりにも自己と向き合ってしまったせいで、自分ってなんだったっけな状態になってしまったんです。
どうにかして言葉にしたい。
サークルノリが嫌いな理由も言葉にできたんです。
きっと本文的に言うなら、比較を続けていない人だったから(これも主観だ、浮いた状態でノリを続けている人って可能性も大いにある)信用できないんだと思います。
言葉にしたい。クソ、もっと勉強頑張る。
小説を読むときにこれまでの自分の実感に引き付けて読もうとしてはいけないって本文で言ってたんだ。これめちゃくちゃ刺さってしまった。勉強は自己破壊ってことを意識しておけば、自分の価値観では受け入れ難いことを意識的に取り入れようとできるはずなんですよね。反省です。自分が苦手としていることに改めて向き合ってみようと思います。
それでいうと勉強としてサークルに行くって手もありますね。うーんでもきつい。要検討。
とにかくアイロニーによる価値の宙吊りとユーモアによる価値観の並列化を意識的にやってみようと思いますね。今までは何となくでやっていたような気がするから。
まず手始めにいつも書いてる日記は最初にいったん起こった出来事をそのまま書いてみるようにする。自分の感情とか考えとかはその後に入れてみようかな。簡単なことからやってみようと思うね。
それこそ果てなんてないわけですから。
この方の何とか伝えようとしてくれる感じには非常に好感が持てました。
Posted by ブクログ
環境にどっぷり浸かってることで生じる、そのノリとの癒着やマゾヒズム、すごくわかる気がしました。硬直した自分を破壊して、バラバラにするところからはじまるのが勉強。周りの空気にのまれずノリの良くないキモい人になってみるのが第一歩かな。言語さえも他者と割り切れたなら、もっともっと軽やかに自分の内なるものを曝け出して、それを拾ってくれる他者と『勉強』を深めていくことができるのかもしれない。
社会人経験、子育て経験積んだ今の方がずっと、あぁ生きている限り一生勉強なんだ、と思う機会が多いので、読んで良かったと思いました。何度も読み返して理解を深めていきたいです。たくさん『勉強』をして、いろんなことを面白がって生きいきたい。
Posted by ブクログ
最後の方に各章のまとめが書いてあるので、そこから読み始めると全体像が把握しやすかったんじゃないかなぁ、と読み終わってから思いました。
今の自分を壊して、新しく作っていくための理論と方法を丁寧に解説されてるように感じました。
また、著者の方は精神分析をベースにされているようですが、ACTとも近い論理展開をされていらっしゃるように感じました。
哲学という、臨床心理学とは(近いが)異なる分野で、精神分析とACTという、全く方向性が違うアプローチの共通点が見つかったのが面白かったです。
Posted by ブクログ
最近考えてたことが深められて、めちゃ良かった。
勉強の哲学、というタイトルで想像していたこととはちょっと違った気もするけれど、そんなことも忘れて読んだ。
勉強は、どの学問分野でも、新しい言語の世界を知ること、という側面に着目。つまり自分のこれまでの意味の世界を破壊し、更新する、という性質を持っている。
だから、勉強は自分のノリを変化させる。勉強は、獲得ではなく喪失。
…
ことばの使い方。
この前読んだ孤独の本で、孤独という言葉をめちゃ解体して考え続けてて、
その時ふと気づくのが、普段使ってる言葉、本当に適当に使っているなーということで、
つまりノリで、その場の状況とかでだいたいで意味をふわっと合わせるような感じで、
言葉を使うとは、他者の真似だって、書かれてて、なるほどーと思った。
そうやって無意識にも周りから真似合って、今の社会というコミュニケーション空間が成立しているのだろうけれども、
その社会化に自覚的になり且つちょっと反抗的になり最終的に遊ぶ、というスタイル。
勉強の哲学、というタイトルで想像していたこととはちょっと違った気もするけれど、とにかくおもしろかった。
…
ボケとツッコミの哲学。
他にも最近考えていた話があって、他者との会話ってどうでもいいのでは、つまり、何かへの理解を深められるものではほぼない、とういうことで、深める場所としては読書がある、というような話。私としても、あまり人と浅めの会話をすることが面倒で避けるタイプ、いや、そもそも周りと親和性がないので気を使ってノルことは不可能に近いのだけど、
最近言葉遊びやってみよう、という気に少しなって特定の人と完全にしょうもないギャグ会話を無駄し始めたところだった。
そういうことを、著者の千葉雅也さんはフランス哲学思想の学術的な基盤を持って論じられていてとても参考になった。懐疑、批判、からの、連想、遊び、からの、自分への理解をことばと行動を通して深める(私のふわっと理解)。
引き続き、私も読書を対話の拠り所としつつも、会話以外の言葉の交換用法について、適用方法や枠組みを知ったので、ぜひこれを使えるようになって、自分自身の明るい日常づくりに務めようと思います。
よき。この角度からつっこみが来るとは。
文学もっと深めたい。
そっか、これが今私が勉強したい学問だ。
Posted by ブクログ
難しい内容を非常にわかりやすく解説している。
アイロニーとユーモアのバランス
心の赴くままに考えては移り、考えては移りを存分に繰り返す。そうすることで新たな発想やイメージが生まれる
・入門書を読んでみる
・読書したらメモする
・思いついたことをフリーライティング
勉強のテーマは身近にある。
まだまだ知らないノリの世界でいっぱいなんだろうなと思えた。
Posted by ブクログ
読み応えのある本。本で読んだ後、2回Audibleで聴いた。まだまだ理解(消化?)しきれていないけど、この作品でも紹介されていた「完全な読書」は、そもそも不可能。現時点の自分では、ここまでの理解なのかなと自分を納得させた。
Posted by ブクログ
千葉さんの本は気になっていたけど難しそうなイメージ。Eテレの番組で「勉強したくないときに読む本」の一冊に取り上げられているのを見て、初めて読む気になれた。
読んで正解!勉強に対する着眼点がかなり独特で、なのに物凄い説得力。
深く勉強するとノリが悪くなる、や、勉強とは獲得ではないこと、中断しても勉強として成り立つなどなど。
忘れたくない勉強との向き合い方をたくさん教えていただき、好きな文に付箋貼りまくりでした。
Posted by ブクログ
読書というものを、いろんな人の考え方を知る機会としている私としては(皆さんもそうかもしれないが)、ひとつの考え方として持っておいても面白いかも?と感じた。
勉強とはいわば「自己破壊」で周りから「浮く」ことから始まるといった話。
ただ、浮いた発言の例えや筋トレをアートと呼んでいるところあたりで頭に?(はてな)が浮かんでしまい、読み進めるのに時間がかかってしまった。
Posted by ブクログ
勉強を哲学的に捉え更に実践の仕方もあり、読み応えがあった。
アイロニー=「根拠を疑う」こと
ユーモア=「見方を変える」こと
この2つが勉強におけるキーワードとなる。
序盤の哲学的な表現の仕方が私にとっては不慣れな為、読みにくさがあったが、身近な表現での具体例により読み進めることができた。
また、実践編では以下の部分が参考になった。
・自分の実感に引きつけないで読む、というのは、あるテクストを「テクスト内在的」に読むことである。それはテクストの構造=設定における概念の機能を捉えることである。
・二頂対立を把握する。普段の生活から、何を読む時でも、反対語に気づくよう心がけるといい。
Posted by ブクログ
真っ当なことをきちんと伝えたい、という真摯な思いが伝わってくる文章だと感じた。一方で、著者の気持ちを汲み取ろうとする気概のある人はどのくらいいるのだろう、たくさんいてほしい。
でも、文章は難しかった。どこを取っても中学受験の国語の問題に適した文章だな、なんてことを考えてしまった。
真剣に勉強に取り組んだ高校生活を経て大学に入った学生や社会人になりたての人向けなのかな?
小難しく書いてあるけど、実用面から言うと社会人としての原則が書いてあるように感じた。つまり、人生、社会人になってからが本当に勉強する時です。自分で課題を見つけて、取り組んでいきましょう、と。そして、断定的な物言いする人の言うことを盲信しないこと。
いつ新しい概念が出てくるんだろうとワクワクして読み進めたけど、出てこないうちに終わりまで来てしまった。読み飛ばしてしまったのかな。。
でも、ま、若者たち、がんばれ!