畑野智美のレビュー一覧
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大好きなシリーズなのに、この本が出たのを全く知らなくて、今年に入って気がついた。なかなか中古本屋にも出て来ず、ようやく入手。
前作の、長い長いエピローグみたいなお話が7つ。
オーディションに敗れて閉じこもったままの新城。
売れっ子になっても寄る辺のない葵。
レギュラー番組を持って舞い上がる中野と野島。
榎戸に対する自分の気持ちを持て余す鹿島。
引っ込んだ山梨の実家で立ち上がる途上の長沼。
綿々と亡き溝口の父に対する思いを吐露する南部社長。
自分でも言い様のない心のモヤモヤを抱えた溝口。
なんとなくしょっぱい話が続き、これまでのテイストとちょっと違うなぁと読んでいくが、各話の終わりには薄明か -
Posted by ブクログ
高校時代に事故で亡くなってしまった想い人を救うために、タイムマシンに乗って過去へ。
ロマンチックSF好きにはたまらない設定だが、過去を変えたら当然起きるよねパラドックス。
過去を変えようとしたせいで未来が変わってしまいどうしようもなくなってしまった男のお話。
舞台は好みだし、登場人物が個性的で魅力にあふれていておもしろかったのだが、主人公の物語としてはラストのラストで最重要人物が出てきたのが少し物足りなさを感じた。
彼らがどう関係を紡いでいくのかを見たかった。
もしくは、主人公が運命や過去に縛られずに自ら分かれ道を選択するところを見たかった。 -
Posted by ブクログ
学生の頃は1年に100本くらいの映画を見ていたが、その頃はシネコンは無く、大きなビルにいくつも映画館が入っているところはあったけれど、チケット売場はひとつでも、地階が「東宝シネマ」、2階が「宝塚劇場」、5階が「スカラ座」、7階が「東宝名画座」てな感じで、モギリや売店もそれぞれの階にあるという作りだった。
あれから何十年、仕事が忙しくて映画どころじゃなくなってしまい、子どもが大きくなればドラえもんやコナンにも行かなくなったので、シネコンに足を運ぶこともなくなってしまったなぁ。
それにしても映画館には色んな役割があるものだ。ボックス(チケット売り場)、フロア(もぎり・清掃)、コンセッション(飲食 -
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた作家、畑野智美さん。
夏に文庫化されて買ったものの積読。
夏が終わる前には……と思いつつ、もう秋になってしまった。
第一文の赤い色が印象的。
赤と言えば、「久野ちゃんの赤い傘が見つけられない。」も好きだ。
見つけられなのだから視界に赤はないはずだが、赤い傘がどこかにある映像を想像してしまう。
読みやすく、イメージの湧きやすい文章だ。
とはいえ、裏表紙の内容紹介からわかる通り、人間関係はとても複雑な話だ。
現実でここまでごちゃごちゃすることはそうないと思うが、その複雑さの中で主人公・涼太の姿はどこかリアルに映る。
どんな人間にだって仲のいい人・悪い人、好きな人・嫌いな