都甲幸治のレビュー一覧

  • 教養としてのアメリカ短篇小説

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    一気読みしてしまった。ヘミングウェイ、オコナーをもっと読みたくなった。ベトナム戦争などのワードの解説が簡潔でわかりやすすぎてびっくりした。他の著作もよもーう。

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    2025年02月26日
  • 教養としてのアメリカ短篇小説

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    歴史が浅いだけにいびつな軋轢の中で秩序を構築してきたアメリカ。短編小説を通してそのうねりの中を生き抜いた人々の心理がよく伝わった。特にベトナム戦争前後の米国の戦争観のパラダイムシフトにはとても興味を持った。

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    2025年01月05日
  • 郵便局

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    ネタバレ

    最近、ブコウスキーの長編が河出文庫で一気に復刊して入手しやすくなり、ひととおり備蓄できたが、本作は少し前に光文社で新訳となったもの。最初のブコウスキーとするのに程よい分量と内容。読むまではアウトロー的なイメージを持っていたが、勤務状況は真面目な反面、当時の〇ハラ行為が当然な中への怒りや反攻が多く、現状、ブコウスキーの分身たるチナスキーを応援したくなってしまう。ハラスメントが当たり前の時代の読者と現代のそれとでは、明らかに読み方も違うのだろうが、彼の無頼な生き方にはどこか憧れるし目を離せないし、求心力のある物語だった。チナスキーの物語はたくさんあり、今度は「くそったれ少年時代」を読むつもり(しか

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    2024年11月05日
  • 暗闇に戯れて 白さと文学的想像力

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    都甲先生が訳していたので。
    ブロティーガンやブコウスキーを読んだ時からの何となくの直感だけど、アメリカ人の抱える悲しみは絶対日本人のそれに通底するところがある。
    被差別階級を非人間的な存在として苦しみから逃れるとか、いやもっと言語的なレベルで…
    本編もよかったけど、先生の解説だけでもかなり読む価値がある。今まで白人が差別してきた人々が自由を獲得し、境界線を侵犯してくるのではないかという不安を描く上でゴシックロマンスという形式が最適であったとか、「中立的」「科学的」言説と人種主義の強い力だとか。
    ヘミングウェイと看護師もフェミニズム的に読むと面白そう。白人が白人ぽさを出すために髪を染めるとか、す

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    2024年10月01日
  • 暗闇に戯れて 白さと文学的想像力

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    ネタバレ

    大学の講義を元にしたもの。なので専門的で分かりにくい。だが言わんとするところは今となっては当然と思われること、アメリカの移住者の自由のために黒人は作られたのだ。
    訳者の解説が丁寧でかなり理解の助けになった。

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    2023年11月28日
  • 「街小説」読みくらべ

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    著者のゆかりあるいくつかの街について、それぞれその街が舞台の小説を3つずつ挙げて書評?するもの。Web連載だったようで読みやすく面白かった!全部読みたくなった。
    早稲田大学が褒められててうれしかったし、金沢、国立、福岡と私自身もなんとなく縁のある街が多くてうれしかった。

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    2023年01月01日
  • 教養としてのアメリカ短篇小説

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    本の読み方が深まると同時に、
    アメリカという国への理解が
    深まる好著。
    この本をガイドにアメリカ文学の
    世界に挑戦したい。

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    2022年05月04日
  • 教養としてのアメリカ短篇小説

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    アメリカ文学をアメリカという国の成り立ちをしっかりと踏まえて読み解くとどう読めるのかを紹介している。

    ポーの『黒猫』にアメリカの根深い問題である人種(黒人に対する暴力)と飲酒が描かれていることを知り驚いた。戦争と男らしさ、そこから生まれる弱き者(女性、性的マイノリティ等)に対する蔑視等がアメリカ文学の底流にあることを各作品の読み解きから学ぶことができた。こうした機会はあまりないので(「100分de名著」を除けば)有益な読書体験になった。

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    2022年04月17日
  • 教養としてのアメリカ短篇小説

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    思えば文学評論を読むのは学生時代以来かもしれない。しかも私は短編小説はあまり読まないので、本書で取り上げられた作品も、読んでいるのはポーの「黒猫」くらい。
    にもかかわらず、たいへん面白く読めた。アメリカ人の精神構造を醸成してきた地理的、歴史的事情が、アメリカ文学にも多大な影響を与えていることが平易な文体でわかりやすく書かれている。
    本書で取り上げられた短篇はもちろん、これまでなんとなく読み過ごしてきたヘミングウェイやカポーティの長編も再読したくなった。きっと新たな発見があるだろう。

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    2022年03月15日
  • 生き延びるための世界文学―21世紀の24冊―〔電子版〕

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    読んでいる間、非常に辛かった。この24冊を翻訳本や原著で読む体力も能力も今の私にはないと自覚した。しかし、この本があったからこそ、この24冊の本とその著者らを知ることができたし、文学にできることは何なのかについて考える機会を得た。

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    2021年05月26日
  • 今を生きる人のための世界文学案内(立東舎)

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    命がけでないことなど何もない( ^ω^ )人生は有限、限られた可能性からの選択(^o^)いつもベストを尽くす(^o^)/

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    2020年05月26日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    作家別に紹介した読書ガイド。とても良心的だと思う。自分としては「コナンドイル」の章でピンチョンの新訳が出ているのを知ったのがよかった。希望としては、取り上げた作家が限らているのが残念なので、シリーズ化してくれるとうれしい。

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    2019年05月01日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    村上春樹/ルイス・キャロル/大島弓子/谷崎潤一郎/コナン・ドイル/J・R・R・トールキン/伊坂幸太郎/太宰治

    どれかの名前にピンときたら読んでみてもいいかもしれない。
    書評家、作家、翻訳家が10人。
    ブコウスキーの訳者として知られる都甲幸治さんをホスト役にして1作家3人ずつの鼎談方式のブックガイド。

    ブックガイド好きな上に本について語り合ってる人たちも好きな自分には楽しかった。

    各テーマも興味深く、例えばキャロルは「あえて男三人で『不思議の国のアリス』を語る」とか太宰は「ダメ人間を描く小説の作者はダメ人間か」とか。

    なるほど~と膝を打ちたくなるような考察もあって面白かった。いやあ、自分

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    2017年11月25日
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

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    タイトル通り各文学賞について複数の方たちが好き勝手(?)話をしたものが1っ冊の本にまとめられている。面白かったのは文学賞の背景であったり、審査の仕方であったり文学賞の周辺まで考察したり説明があったりで、なかなか読み越えのある本だった。世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるのでとても勉強になった。

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    2016年12月11日
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

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    芥川賞や直木賞なんて世界の文学賞のうちに入るのだろうか?日本の作家が書いた日本語の小説しか対象になっていないのに。なんてことを思ったけれども、読んでみました。今年も話題になっているのは、もちろんノーベル文学賞。村上春樹さんがとるかどうか、メディアで騒がれました。この本を読むとわかるのですが、その根拠になっているのがカフカ賞。この賞をとった人が二人、ノーベル文学賞をダブル受賞しているんだそうで、まだ受賞してないのが村上春樹なんだそうです。カフカ賞はチェコ語の翻訳が一冊は出ていないと受賞できないそうで、村上春樹がとった2006年は『海辺のカフカ』が翻訳された年。タイトルがよかった?

    そのノーベル

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    2016年10月24日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    最近全然小説を読んでいないので、なんか読んでみたいなとまず軽くジャブぐらいの気持ちで読んでみたら、実際の本を読まなくても良いんじゃないかな?と思うぐらいに面白かった。中ではとりあえずカズオ・イシグロが気になる。それと『痴人の愛』の猛プッシュぶりに、これは読まなくてはならないのかもなと思った。

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    2016年07月23日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    鼎談してる方々が楽しんじゃってる感じでw
    それがいいんだろうけど、こちらとしては置いてかれてる感があったりw
    でも、なかなか面白い読み方もご教授いただけたりww
    固そうな文学作品も、つっこみどころ満載のようでwww

    やっぱり、エロってつっこみながら読むとヘンなツボにハマりやすいらしいww
    有名な文学作品も、あまりにくだらなくて、途中で投げ出したりしたくなるかも?ww

    伊坂幸太郎について、を期待してたんだけど、あまり語られなくて残念。
    村上春樹は、やっぱり語られやすいのね~。
    獄本野ばら読んでみよ~っとww

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    2016年07月10日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    こういうのとても好きなので面白かったけど、結構ネタバレも激しいし、話の雰囲気的にも「あるものを好きな人にテーマからその人に本を薦める」というよりは、「あるテーマのそれも、関連するものも大体読んでる人が読書仲間とグルーピングしてたのしむ」本かな。もうすこしブックガイド的な雰囲気が欲しかった。大学で、部活動見に行ったら内実がサークルだったかんじ?(わかりづらい)でも谷崎の章があったので楽しく読みました。読んでるのも結構あった。笑

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    2016年06月07日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    作家や翻訳家、文学研究者など文学に携わる方々の鼎談。国内や海外、様々な作家の作品が紹介され、話は尽きない。
    自分が抱いていた固定イメージがひっくり返されるような見方もあり、とても新鮮だった。
    読みたい本は尽きないけど、時間は無限じゃないのが切ない。。

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    2016年03月22日
  • 生き延びるための世界文学―21世紀の24冊―〔電子版〕

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    「はじめに」がとても良かった。
    「言葉には、人の心を鎮める力がある。それは歌になり、詩になり、物語となるだろう。心の中にある、夜の密かな、ほとんど聞こえないほどのか細い声が言葉によって拾い出される。そして自分ではない他人、しかも自分とは異なる言語を使う書き手の発した言葉でも、それが生の真実を捉えているとき、僕たちはそこに自分を見る。地球の裏側で、かろうじて一分一秒でも生き延びるために探り取られた言葉が、なぜか僕たちに力を与える。」
    「文学は、見ず知らずの人々の心の中にまで降りていくための強力なツールだ。見た目も言語も、背景となる歴史も違う人々の心の中にさえ、僕たちは物語を通じて入って行ける。そ

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    2015年12月09日