麻生幾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026年3月上梓。宮古島に襲来した敵兵力は中国正規軍ではなく、民間企業が使う傭兵に特殊部隊と組んど高度なテロ行為であった。この攻撃によりシナ国が定める第一列島線に風穴を開けるのであればその後、平定を口実に侵攻してくる腹積りという厄介なものであった。すなわち外交交渉を行うカウンターパートが存在しない状況なので自衛隊が犠牲を厭わず排除していくしかない状況の中、情報小隊(日本版フォースリーコン)と国分の12普通科連隊と市原の陸上自衛隊特殊作戦軍がこの任務にあたるが、先行して雌伏する敵勢力の排除に苦戦する。また、本書で取り上げている。前線、前線本部、師団本部、防衛省、官邸と情報がリアルタイムで届かない中、ROEを持たないことが前線の活動を制約する。この点も含めて問題提起が多い作品となった。
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Posted by ブクログ
2024年の作品を2026年3月に電子版として上梓。2026年7月現在、中国共産党は、原子力潜水艦からSLBMの発射実験を行うなど台湾を巡る日米の連携に対して楔を打ち込もうと躍起になっているように見える。台湾有事では日本においても先島諸島に中国軍が進出して日本が防衛として設置している対艦ミサイル、中長射程の弾道ミサイルを排除してこの海域の制海権確保に動き出すとの見方が多く、これに備えて着々と駐屯地の整備と部隊の展開を進めている。周辺を海で囲まれた我が国ではシーレーンの確保が国家の生存として最優先の課題であるが、このシーレーンを力による現状変更で奪おうとしているのが中国共産党である。本書では、日本の社会の内部に深く潜った中国共産党のスパイが中国特殊部隊を招きいれ、特殊部隊が偽旗作戦を実行して国際世論を矛先を交わしながら先島へ侵攻する様がリアリティを持って語られる。本書のような事態にならぬよう政府と自衛隊並びに警察による防衛協力のシナリオ研究と訓練を進めてもらいたいものである。
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Posted by ブクログ
同時進行のイベントが多いので、なかなか読むのに力を要する。物語にあったのと同じように砂盤まではいかないが、何らか状況わかるようにしながら読み進めるべきだったか。
自衛隊においては常識?である、指揮命令の音声通話偏重、無線機の低性能、周波数帯に関する課題などを織り込んでいてリアルに思えるところもある反面、装備品のちょっとした間違い?や、第一線救護や傷病の描写で、?となるところはありましたがフィクションということで…。
ありがちな、優秀すぎ政治家や自衛官によるストーリーではなく、自衛隊内部での確執などにより、よりリアルを追及したのだろうけれど、エンターテイメントとしてはちょっと重くなった、読者への負担が大きくなった一因にも思える。優秀な現場が無能な上層部に…というのは、もちろんリアルだけれど。
フィクションであることは明示されているが、ところどころに実在の人物をモデルにした登場人物がいることは、一部の方々には伝わっているかも。しかも高評価しているのか、そうではないのかも。
タイトルのリアルは、訓練や想定ではなく有事としての意味と、自衛隊の現状としてのリアルのダブルミーニングに思えた。
いすれにしても内容理解のためには再読必須かな。 -
Posted by ブクログ
いやー、なかなか面白かったけど読み終わるのにえらく時間がかかってしまった(^_^;)
筆者の本領が発揮された作品だけど発揮し過ぎです!
専門用語がこれでもかと出てくるし、場面が目まぐるしく変わるのでハッキリ言って整理しきれない。
もう少し簡潔にしてくれと言いたいけれど、作品の性質上それは難しいのかな。
でも対中危機というリアルを緻密に描いているし、戦闘シーンも鬼気迫るものがあって良かった。
ただ個人的には攻められても反撃できずにいる現実の日本が小説場とは言え、こんなに迅速に防衛に回れるのかなとか思ってしまう自分もいる
次回作も期待したい。 -
Posted by ブクログ
緊急事態の災害時に、専門性・職責を極限まで発揮し、「前へ!」と状況打破すべく、毅然と苦難に立ち向かった人々を記録したノンフィクションです。読後、重厚なドキュメンタリー映画を3本続けて観たような、充実感と疲労感に襲われました。
<原発の冷却><被災地への幹線道路の啓開(瓦礫処理、段差修正により緊急車両の救援ルートづくり)><住人避難・救命支援>の章立て。災害時の後方支援ではなく、過酷な最前線で奮闘した"戦士"たちの姿に、心底頭が下がる思いです。
それは仕事か、人道使命か‥。彼らの矜持と行動は大々的に報道されませんでしたが、本書の価値は大きく、賞賛されるべきだと声を大にしたいです。まさに無名戦士! 文庫帯の"陰のヒーローたち"の惹き句はそぐわないと思いますが‥。
状況の緊迫感が生々しく伝わる克明な描写は、読み手を苛烈な現場に誘います。立ち止まらずに前に進み続けた戦士たち。彼らの姿を知らしめてくださった著者に感謝したいと思います。発災年の夏の出版も驚きですが、どれだけの膨大な取材があったのか、敬意を表す以外ありません。
作中の「危機管理において、最大の資源リソースは、やはり『人』である」の一文がとても印象に残る一冊でした。