あらすじ
台湾有事の時、最初に狙われるのは沖縄だ! 徹底した長期取材を経て辿り着いた〝おそるべき日本の危機〟を描く、著者渾身の軍事小説。「日本有事のリアルなストーリーとその意外な展開に読者は引き込まれるであろう」河野克俊氏(元統合幕僚長)
中国人民解放軍が台湾周辺の海域で今までにない規模で演習を開始した。台湾侵攻が急迫していると分析した日本政府は、〝台湾戦争〟の勃発後に日本が巻き込まれた場合を想定し、アメリカ軍の作戦をいかに支援していくべきかの検討を開始した。その事前準備として石垣島と与那国島への陸上自衛隊の事前配置を急ぐ決断をした日本を嘲笑うかのように、中国特殊部隊は宮古島をはじめとする先島諸島に徐々に浸透、破壊工作を始めようとしていた。そして日本は、想定していなかった戦禍に見舞われていく……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
中国の台湾侵攻に先立つ先島諸島侵略
ロシアを模倣した非正規軍による侵攻により後手にまわる自衛隊
かなりあり得るシナリオで緊迫感があった
純軍事的には的確に対処可能にも関わらず足を引っ張る政治とう構図は、軍事小説の雛形になっているが現実もその通りだろう
全ての場面にリアリティがあったがゆえに心配になる昨今の日本
優れた軍隊も指揮官次第で悲劇が起こる
Posted by ブクログ
専門用語がとても多く、読むのに少し苦労しました。それだけ詳細に記載された文章から、ノンフィクションを読んでいるかのようでした。
「トツ!」の南條さんが出てきました
Posted by ブクログ
すごく濃い内容で、何度か置いてかれそうになったけど読み切れてよかった。
部隊名とか、略語とかもうなんのこっちゃって感じではあったけど、内容はぶっ刺さってとっても面白かった。
Posted by ブクログ
同時進行のイベントが多いので、なかなか読むのに力を要する。物語にあったのと同じように砂盤まではいかないが、何らか状況わかるようにしながら読み進めるべきだったか。
自衛隊においては常識?である、指揮命令の音声通話偏重、無線機の低性能、周波数帯に関する課題などを織り込んでいてリアルに思えるところもある反面、装備品のちょっとした間違い?や、第一線救護や傷病の描写で、?となるところはありましたがフィクションということで…。
ありがちな、優秀すぎ政治家や自衛官によるストーリーではなく、自衛隊内部での確執などにより、よりリアルを追及したのだろうけれど、エンターテイメントとしてはちょっと重くなった、読者への負担が大きくなった一因にも思える。優秀な現場が無能な上層部に…というのは、もちろんリアルだけれど。
フィクションであることは明示されているが、ところどころに実在の人物をモデルにした登場人物がいることは、一部の方々には伝わっているかも。しかも高評価しているのか、そうではないのかも。
タイトルのリアルは、訓練や想定ではなく有事としての意味と、自衛隊の現状としてのリアルのダブルミーニングに思えた。
いすれにしても内容理解のためには再読必須かな。
Posted by ブクログ
麻生氏の今そこにありそうな危機を描く小説は面白いのだが、如何せん登場人物の多さと武器や組織が緻密・複雑過ぎてついていくのが辛くなる時がある。私のような凡人にはここまで詳細を書いてもらっても理解が追い付かないので、細部を端折って文量半分ぐらいにしてほしいところだが、そうすると麻生氏らしい小説にはならないんだろうなあ。
Posted by ブクログ
いやー、なかなか面白かったけど読み終わるのにえらく時間がかかってしまった(^_^;)
筆者の本領が発揮された作品だけど発揮し過ぎです!
専門用語がこれでもかと出てくるし、場面が目まぐるしく変わるのでハッキリ言って整理しきれない。
もう少し簡潔にしてくれと言いたいけれど、作品の性質上それは難しいのかな。
でも対中危機というリアルを緻密に描いているし、戦闘シーンも鬼気迫るものがあって良かった。
ただ個人的には攻められても反撃できずにいる現実の日本が小説場とは言え、こんなに迅速に防衛に回れるのかなとか思ってしまう自分もいる
次回作も期待したい。
Posted by ブクログ
リアル、、、、、タイトル通りなのかどうなのか分からないけど、本当にどうなるかは分からないけどリアルすぎて、イライラする。日本の首脳陣が迅速に動き答えを出すとは思えない。
Posted by ブクログ
訓練ではなく実際の戦闘を中国人民軍を敵に見立て、沖縄先島諸島へ侵略してきたという設定の軍事小説。
自衛隊、武器、兵器などのマニアであれば、細かいディテールを描いた本作は評価されるかもしれない。
が、軍事門外漢の読者には様々な武器や戦術解説や専門用語は、邪魔になるだけで読みにくくしていた。自らの軍事知識や調べた事物を詰め込みすぎているのが障壁になっていた。
そのため物語の流れが希薄になり、リアルな戦闘場面に反して物語部分が情緒過剰で、物語の厚みが薄いように感じた。
仮想敵国をリアルに描く手法に違和感を感じるのは、平和ボケした読者の無知なのだろうか。