野口百合子のレビュー一覧

  • ゴッサムの神々 上

    Posted by ブクログ

     主人公・ティモシーの一人称で語られているが、それがこの物語には確かに一番の方法だと思わせる人物描写。
     マーシーがどうにも捉えどころのない人物に思えるけど、それはティムの目線で彼女を見ているからなんだろうな。
     また兄のヴァレンタインに対する気持ちもとても面白い。ティムはとても公平な人間で好感が持てるのだけど、兄の事となるともう(笑)。
     マーシー側、ヴァル側から見たティムはどんな感じなんだろう。
     ティムと私自身を同化して読んではいないのだけど、「相手から見た自分」はどうなんだろう、と思うのと同じ気持ちになる。
     下巻も楽しみ。

    0
    2014年03月20日
  • ゴッサムの神々 下

    Posted by ブクログ

    19世紀半ばのニューヨーク。
    創設されたばかりの警察で働く新米警官の奮闘を描きます。

    ティム・ワイルドは、殺人事件の捜査に当たりつつ、逃げてきた少女バードを下宿にかくまっている。
    下宿の女主人もバードを可愛がっていたが、その身に危険が迫る‥?!

    移民が殺到し、治安が悪化するニューヨーク。
    移民排斥運動もおき、プロテスタントとカトリックは激しく対立し、流言も飛び交う。
    プロテスタントの牧師の娘マーシーがカトリックの貧民の慰問に行くのは、当時としては常識はずれなことだった。
    いきいきした女性マーシーの意外な側面も。

    バードが逃げてきた売春宿の女主人シルキーは、兄のヴァルに恋していたことがあっ

    0
    2013年11月23日
  • ゴッサムの神々 上

    Posted by ブクログ

    ニューヨークの黎明期。
    創設まもないNY市警察の警官となったなったティムの遭遇した血まみれの少女。
    映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』の時代をシャーロキアンな女流作家が描く兄弟萌えミステリー。
    まぁ、あれですよ。
    序盤は序盤なんで煽るだけ煽りますね。
    スラングでの言い回しはスゴクカッコイイです。

    0
    2013年09月08日
  • 暴風雪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2025年の29冊目は、C.J.ボックスの「暴風雪」です。ジョー・ピケットのシリーズを読みのは、ほぼ1年振りとなります。酷暑の最中に読むには、ある意味ピッタリだったかもしれません。
    前作で住まいを失くしてしまったピケット一家がどうなったのか気になる所です。今作では、更に、ジョーは猟区管理官の仕事も失う大ピンチに陥ります。
    安定の面白さでは有りますが、事件が小粒で有るせいか
    ハラハラドキドキ、スリリング感少なめです。
    ジョーの長女シェリダンの男勝りの活躍が、最大の読み所ではないでしょうか。それにしても、世の中は、あらゆる意味で女性が動かしている事が良く分かります。
    この先、知事コルター・アレンと

    0
    2025年08月24日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    安定のシリーズ。若干物語のスケールが小さく、登場人物も目新しさはないものの、いつも通りのスリリングな展開。愛すべき小心者のジョー・ピケット節は変わらない。
    数作に一度大当たりがある本シリーズ。そもそものきっかけは本の雑誌だったな。翻訳者による後書きで謝辞を捧げられていたけど、本当にありがとう北上次郎さん。

    0
    2025年07月31日
  • 越境者

    Posted by ブクログ

    本作品がジョー•ピケットシリーズのうちの一作ということを恥ずかしながら知らずに読んでしまいましたが、私にはハマるおもしろさでした。

    巨大製薬会社の跡取りである男の失踪から始まる本作。猟区管理官を辞していたジョーは知事からの依頼で、以前から暗殺業を営んでいると噂されるテンプルトンがこの件に関わっているのか調査に乗り出します。しかもそこに盟友ネイトも暗躍しているのではという疑念も絡み……。テンプルトン「王国」という完全アウェーでの困難な調査にジョーは果たして正義を貫き、真相に辿り着けるのかというお話です。

    テンプルトン王国という書き方は本作ではありませんが、ジョーの動きは住民によって常に監視さ

    0
    2025年07月30日
  • 暴風雪

    Posted by ブクログ

    ジョーが扱う事件としては若干軽め。結局軽かったし。現知事にひと泡吹かせるところまで見たかったのに、残念。シェリダンがきっぱりした素敵な女性で感服。そして、相変わらずネイトのセリフには惚れ惚れします。

    0
    2025年07月26日
  • もう年はとれない

    Posted by ブクログ

    (⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)じいじの冒険ものと思いきや、最後は悪〇〇〇との、、ぞ!

    ⊂|⊃
    [ಠ⁠_⁠ಠ]しっかりどんでん返しもある。

    0
    2025年07月18日
  • 暴風雪

    Posted by ブクログ

    ずっと読んでる(つもり)の
    ジョー・ピケットシリーズ、
    最近はちょっと停滞気味かと思っていたら!

    今回の「暴風雪」はとっても面白かった、
    最後まで楽しませて貰いました。

    カウボーイの外国でのポジションも興味深かったし
    後を引く終わり方も良かった!

    次回の日本語版は
    今年また出るようですね。

    0
    2025年06月24日
  • 暴風雪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十七弾。

    前作で焼失してしまった官舎も再建されていないと言うのに、
    新しい州知事に呼び出されたジョーは、
    英国女性の失踪事件を調べるように「命令」される。
    (ただし、焼死したと思われていた犬は助かっていた)
    女性が滞在していた高級リゾート牧場ではシェリダンが働いていていて、
    また担当エリアの猟区管理官が行方不明なこともあり、
    調査に向かうジョー。

    今では鷹狩りの仕事を(合法的に)しているネイトも、
    ワシ狩りを許可するよう知事に圧力をかけてほしいという鷹匠を連れてやってくる。
    失踪女性は生きているのか。
    シェリダンの恋人は関係しているのか。
    町に住む老婦人

    0
    2025年06月11日
  • 暴風雪

    Posted by ブクログ

    猟区管理官ジョー・ピケットは、州知事からある失踪事件の捜査を命じられる。英国大手広告会社社長の女性が、サラトガ地区にあるジョーの娘が働く高級リゾート牧場に滞在後、空港へ向かう途中に忽然と姿を消したという。ジョーは現地に向かい、鷹匠ネイトの協力を得て調べ始めるが、サラトガ担当猟区管理官の謎めいた離職も絡んできて、予想外の展開に……。

    シリーズ第18作にして、安定した仕上がり。

    0
    2025年05月31日
  • もう年はとれない

    Posted by ブクログ

    年寄りが活躍する話は時々あるけど、まぁせいぜいが定年になって暇な60代くらいかという気がするけど、今回は88歳だかで、さすがに厳しい。ここまでくると亀仙人とか老師の世界でもはや漫画である。と思ったらクリント・イーストウッドが最後の映画を撮ったときに90歳だったらしい。やべーな。
    といっても薬を飲んで副作用で血が止まらないやら痣になるやら、読んでて実に不安になるので、初めてのお使いの逆バージョン的な。孫は孫でなんか情緒不安定で怖いし。
    いやでもとりあえず無事でよかったよお祖父ちゃん。

    0
    2025年03月29日
  • 発火点

    Posted by ブクログ

    アクション+ミステリ 大自然の中にある、自然の恐怖、
    殺人を含むミステリがあり、
    後半からのスピード感がとてもおもしろかった。

    0
    2025年12月04日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    相変わらずサクサク読めて素晴らしい!ネイトが飾りみたいな感じなのがちょっと不満。私的羨望の的、ミッシーも登場で今回もビジュアルが目に浮かびました。そして、相変わらずこれでもかとひどい事件に巻き込まれるジョーは気の毒としか言いようがありません。ひどい話だけど、これまでに比べて軽めでは?と思えるのは既に異常ですね。ラストもちょっとあっけないかも。次作へのイントロみたいな部分があり、期待できます。

    0
    2024年09月25日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    これで彼はおとなしく収監されて
    終わりなのか?
    不安あり。

    来年は2作品が翻訳出版される由、
    楽しみに待ちたいと思います。

    0
    2024年09月16日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十六弾。

    何度もこのシリーズに登場し、
    何度も危ない目に遭いながらも生き延びて来たフォーカスが、
    とうとう殺されてしまう。
    「嵐の地平」で刑務所送りになった元ロデオ・チャンピオンが、
    自分の家族の死や四肢麻痺の原因だと思っているジョーに復讐しようとしている、
    という伝言を残して。

    赤外線装置の画面を通して、殺人現場を目撃した幕開けも恐怖だったし、
    コミュニティ・カレッジに通い始めたエイプリルの家に衝撃者が現れ、
    同居人が間違われて刺されたのも怖かったが、
    何と言っても恐ろしかったのは、義母ミッシーの登場だ。
    元チャンピオンの弁護士の妻として現れる。
    猫な

    0
    2024年07月25日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    〈ジョー・ピケット〉シリーズ。『嵐の地平』に登場したダラスが出所し、ジョーとの因縁が描かれている。ジョーの家族が狙われ、ハンターが殺害される事件が起きる。その裏にいるのはダラスなのか。二転三転していく中でジョーの友人のネイトの登場や家族間のつながりもしっかり描かれていてシリーズとしての読みどころもある。ダラスの不気味さや、ジョーに対する憎しみの深さが作品の緊張感となっていてラストまで気が抜けない。来年には二作邦訳されるということでそれもとても楽しみ。

    0
    2024年07月02日
  • 暁の報復

    Posted by ブクログ

    猟区管理官ジョー・ピケットの留守電に、知人のファーカスから伝言が残されていた。ダラス・ケイツとその仲間が、ジョーを襲う密談をしているのを盗み聴いたという。ジョーの娘の元恋人であるダラスは2年前の事件で家族ともども破滅し、その一因となったジョーに強烈な恨みを抱いていた。その後ファーカスの遺体が発見され、犯人を捜しはじめるが、ピケット一家にも次々と危機が襲いかかる。

    シリーズ第17作。版元が変わって5作目。毎年紹介が続いていて、本当にありがたい。出来不出来の波があまりなく、いつも楽しんでいる。

    0
    2024年06月30日
  • もう年はとれない

    Posted by ブクログ

    スゴ腕の警官としてかつてブイブイ言わせていたバック・シャッツ。しかし、腕を鳴らしていたのも遠い昔、退職した今は現役時代のような動きのキレもすっかりなく妻と近くに住む孫と余生を過ごす毎日。そんなバックの元にある日、旧友が死の間際に最後の願いを口にします。その依頼とは、かつての大戦の際に収容所で2人を凄惨な目に合わせたナチスの将校の行方を突き止め、大戦終了時に持ち出したという金塊を手に入れて欲しいと言うものでした。最期の依頼を託した旧友はほどなく息を引き取り、バックは弱った足腰に鞭打って、宿敵ともいえる件の人物を追跡を決意します。しかし、お宝の噂をどこから聞きつけたのか、金塊を狙う複数の人間達が現

    0
    2024年01月22日
  • 熱砂の果て

    Posted by ブクログ

    2024年の2作目は、ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケットのシリーズです。相変わらずの面白さです。
    今回の舞台は、州南部の砂漠地帯レッド・デザートです。物語は、ジョーの盟友ネイト・ロマノウスキが、予知夢を見る事から始まります。それは、砂漠の真ん中で、3台のピックアップ・トラックに乗ったイスラム系戦士が自分に向かって来るという夢でした。そして、予知夢通りの結末に至る訳ですが、それにジョーが、どう関わって来るのか?最後は、正に西部劇の対決シーンの様です。そして、いつものようにジョーの家族が巻き込まれます(笑)。今回巻き込まれてしまうのは、長女のシェリダンです。
    今回描かれているようなテロ計画は

    0
    2024年02月28日