野口百合子のレビュー一覧
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アメリカのど田舎、ウィスコンシンの猟区管理官を主人公にしたシリーズ。ハヤカワ文庫から創元推理文庫に版元移してのこれはもう何作目だろう...かなり長寿のシリーズとなっている。アメリカの地方都市は州の独立性もあってか元気な街がまだ多い印象で今日的には環境問題や資源の問題など地方の方が新しい問題を物語に取り込みやすいのでは、と思うとそこにいち早く目をつけて活かしている作者はものすごく上手い作家だと改めて思った。本作品では環境保護局が悪役。日頃は密猟者を取り締まるのが主な仕事の主人公は管轄外のあらゆる事件に好むと好まざるとにかかわらず関わってしまう才能を持っているのだが、本作では環境保護局の捜査官を射
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コロラド州デンヴァ―にある環境保護局第八地区本部から、二人の特別捜査官が、ある件に関わる裁定文書をワイオミングまで届けに行くところから話は始まる。途中シャイアンの町で、陸軍工兵隊員の男と待ち合わせるが、男は二人が銃を携行していることに驚き、途中で姿をくらます。二人の特別捜査官は待ち合わせ場所に出向き、誰かに撃たれて死ぬ。この二人が主人公かと思っていたので、冒頭でさっさと死んでしまうことに驚いた。実は主人公は別にいた。
猟区管理官のジョー・ピケットを主人公とする、シリーズ物の最新作である。二人を殺して埋めた容疑者はブッチ・ロバートソンという男で、死体の埋まっていた分譲地の持ち主だ。ブッチは、ジ -
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ネタバレ猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズを読み始めて何年になるだろう?
子供たちも成長してシェリダンなんか大学生だよ。
ワイオミングの大自然の中で過ごす猟区管理官という職業をこよなく愛し、家族を大事にし、正義と誠実を貫く馬鹿正直な男。
いつもいつも貧乏籤と言うか災厄が身に降りかかってくる(小説だからね)
官僚組織を利用した陰湿な陰謀に翻弄され絶望の淵に立たされた家族、ブッチがブチ切れて連邦特別捜査官2名を殺害して逃走。
彼の所有地からは2人の男の射殺体が発見されていた。
そして単身山中に逃走、それを追う連邦捜査官と協力させられるジョー。
主人公や妻のメアリーベスが善良な一方、ヤな奴も結構 -
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ジョー・ピケットシリーズ。射殺された二人の捜査官。容疑者として浮かぶブッチは姿を消した。そしてジョーの捜索が始まる。ジョーの真っ直ぐな目線とブッチやその家族を思う気持ち。自分の家族や自然を守ろうとする想いが今作も伝わってくる。行政に翻弄され理不尽な扱いを受けてきたブッチの目的は。犯人は。そして森林火災に巻き込まれたジョーたち。そこの描写や自然の大きさの描写がとてもいい。今回の事件を受けてジョーのこれからも変わっていきそうだし次作も楽しみ。これまで講談社文庫から発売されていたのが今作から創元推理文庫に変わった。途中で途切れてしまうシリーズも多いなか版元が変わっても継続になって嬉しい。
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元刑事バック・シャッツのシリーズ2作目。
88歳になったバックをまだ事件はほうっておかない!?
前作の事件でさらに身体は衰え、とうとう妻とともに介護つきのアパートに移ったバック。
若い頃にはダーティ・ハリーばりの力づくで行動するタイプの刑事だった。
前に取り逃がした因縁のある、銀行強盗イライジャが訪ねて来る。こちらももはや78歳だが、何者かに命を狙われているから、助けてほしいというのだ。
何かをたくらんでいると怪しむバックだが‥?
50年前(!)の事件と、現在が交錯。
プロの犯罪者との対決だけでなく、警察組織の闇も描かれます。
ユダヤ系を排斥するような層が、警察の上層部に多かったとは。
と -
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高齢の元刑事が孫と一緒に活躍するミステリ。
テンポよく、けっこう大きな事件が展開します。
バック・シャッツは87歳。
元メンフィス署殺人課の刑事で、荒っぽい捜査で伝説的な存在だった。
かっての戦友が死に際に言い残した言葉から、騒動に巻き込まれます。
死んだと思われていた元ナチス親衛隊の将校ジーグラーがじつは生きていて、金塊を持って逃亡したというのだ。
バックとは、浅からぬ因縁のある将校。
逃亡犯と金塊という組み合わせに、戦友の孫や牧師、調査官やイスラエルの職員など、さまざまな人物が絡んできます。
息子をなくしてるバックは、孫息子(あだ名がテキーラ)と共に、真相を探りに出かけます。
口が悪く -
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アメリカの作家ダニエル・フリードマン、2012年発表の小説。88歳の元刑事が主人公のミステリーシリーズ第一作。面白いです。
このシリーズの第二作目を先に読んで面白かったので一作目も読んでみました。
なので結末は知っていたわけですが、それでも充分面白かったです。
87歳の元刑事(作中で88歳になります)、荒っぽい捜査で伝説の人となっていたバック・シャッツが、因縁のある逃亡ナチ戦犯の隠し持っていた金を廻っての争いに巻き込まれるお話し。
皮肉と諧謔がたっぷりの痛快な物語りなんですが、不条理で残虐な犯罪が描かれ、見かけによらずシリアスな内容です。主人公と老齢の妻や孫息子との関わりも心に響くものがあ -
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アメリカの作家ダニエル・フリードマン、2014年発表の小説。アメリカ南部、メンフィスを舞台にしたクライム・サスペンスのシリーズ第2作。主人公は88歳の元刑事、大けがのリハビリ中でしかも軽度の認知症という老人の自虐趣味満載の作品ですが、描いているテーマは非常に重くハード、意外に読み応えのある作品でした。
老人ホームに入居してリハビリ中の主人公バックのもとに50年前取り逃がした伝説的銀行強盗イライジャが助けを求めてやってきます。知り合いの刑事に自首して保護してもらうよう段取りを付けるのですが、刑事の車で警察へ向かう途中ギャングに襲われイライジャは拉致されてしまい・・・。
50年前の銀行強盗の話と