野口百合子のレビュー一覧
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主人公の「バルーク(バック)・シャッツ」は87歳のユダヤ人で、常に強烈な皮肉な言葉を発し、何処かしこで紫煙を燻らすヘビースモーカーの爺さんだ。
「バック」は、第二次世界大戦でノルマンディー上陸作戦に従軍し、ナチの捕虜収容所では生死に係る過酷な経験を経た後、何とか生きて母国のアメリカへ生還したタフな男だ。
捕虜収容所で凄惨なリンチを「バック」に加えたナチ親衛隊の将校「ジーグラー」は、戦後のどさくさに紛れてユダヤ人から強奪した多くの金塊を持って海外へ逃亡したとの噂があった。
この設定が核となって、タフな「バック」の物語が綴られる。
アメリカへ生還後に社会復帰した「バック」は、メンフィス警察殺人課の -
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ネタバレジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十五弾。
今回はいつもの山の中を離れ、砂漠で闘うネイトとジョー。
というよりか、ネイトのお話。
相変わらず政府から追われていて、とある牧場主にかくまわれていたが、
政府の秘密組織から容疑の抹消を条件に、
ある人物への接近を依頼される。
向かったのはレッド・デザート。
一方、ジョーも「おれの州で連邦政府が何をやってるのか探れ」という知事の命令で、
グリズリーの追跡を口実にレッド・デザートへ向かう。
さらに、シェリダンもルームメイトに頼まれてレッド・デザートへ…。
ネイトとメアリーベスの予知夢のせいか、
展開が予想通りの感じは否めない。
それに、グリズリー -
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ネタバレ猟区管理官ジョー・ピケットシリーズ。このシリーズは、アベレージが高く、本作も期待に違わない。このシリーズの最大の読みどころは、アメリカ・ワイオミングの雄大でも有り、厳しい自然描写と銃の描写のリアリティさに有る。(判事が法衣の下に銃を忍ばせ、取り出すシーン有り)今回も、ジョーが春の雪嵐の中、ピックアップトラックで、エルク・キャンプを探し回ってからの悪役との対決シーンが、最大の読みどころでも有る。
ジョーの養女エイプリルが、意識不明で道路に捨てられていた事件、ジョーの盟友ネイトが襲撃され、重体で病院に搬送された事件、キジオライチョウが殺戮され、コロニーが消滅した事件、この3つの事件が繋がった時、こ -
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ネタバレこのシリーズも邦訳されているのは15作目だとのこと。
全て読んでいるはずだけど、主人公の成長しないぶりは相変わらず。今回の物語は「自分の敵は自分」という実に皮肉なストーリー。一気に読み終えた。ナイスな読書体験にサンクス!
作品紹介・あらすじ
猟区管理官ジョー・ピケットの養女エイプリルが、頭を殴られ意識不明の状態で発見された。彼女と駆け落ちしていたダラスは、かつて女性への暴行事件を起こした疑いがあった。だがダラスの両親から、彼は大怪我をして実家に戻っており、事件とは無関係だと言われてしまう。ジョーはダラスを疑いながらも犯人を探るが。一方、盟友ネイトにも危機が迫っていた……。
悪辣な犯罪と大自然 -
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ここまで来ると、ある程度シリーズを読んでいないと面白さは半減だろう。
今回はオールキャストで”事件”に巻き込まれていくのだが、話のスケールが大きいというか、ノンフィクション要素が強すぎるというか。
もちろん、ボックス作品だけに派手なガンアクションやカーアクションはないのだが、展開はなかなかにハード。特にある登場人物(!)が現れるあたりからテンポが良くなり怒涛のエンディングになる。
よくまとめたなぁ。
ただ、娘のエピソードは強引かな?
あくまでも美しい大自然になじみのある家族、そしてネイトと昔からの定番ドラマも過不足なく描かれているのでじっくり楽しめる。
どうか、シリーズの翻訳を終わらせないで -
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ネタバレそこそこたくさん海外ミステリには手を付けてきたつもりだったけれど、これほどまで長くシリーズ化されたもので、読んでいないだけならまだしも、知らないものがあったなんて。やはり本の世界は奥深い。
なんとシリーズ21作品中、14作品目とのこと。
現役ばりばりのシリーズものでいうと、リンカーン・ライム、ハリー・ボッシュシリーズに肩を並べる古参ではないですか。
舞台はアメリカ中西部の大自然に恵まれたワイオミング州。
猟が生活に根差した土地ならではの、猟区管理官という法的機関に属するジョー・ピケット。
様々な事情(前作までのいきさつもあるが、あまり詳しくは触れられていない)から、州知事の子飼いの隠密捜査 -
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ネタバレジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十三弾。
残りの頁数が少なくなっていくのが怖いのは、
話が嫌な終わり方をするのが怖いのか、
終わらないで次作へ続いてしまうのが怖いのか。
ファーカスが登場したが、今回は酷い目に遭っていなかった。
知事に頼まれて、暗殺を行っている疑いのある牧場へ「調査」へ向かうジョー。
現地の猟区管理官に協力するという名目だったが、
あっという間に台風の目になってしまう。
ネイトが暗殺に手を貸していたのも嬉しくなかったが、
ジョーにいたっては不法侵入しただけで嬉しくなかった。
どれだけ、この二人に肩入れしているんだろう。
シェリダンの大学のでの事件は、
あまりにあっさ -
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邦訳が出るたびに読んでいるミステリのシリーズももう14作目とか。アメリカのど田舎ワイオミング州で猟区管理官を勤める主人公。本来は密猟を取り締まりにあたっているのだがトラブルに巻き込まれやすいというか自分から首を突っ込んでしまうというか…なので上司と地元警察との仲はすこぶる悪い。しかしながら型破りな知事に気に入られており確か何度目かになると思うのだけど前作で辞めた職にまた復帰している。密猟を取り締まるのが主な仕事のくせに銃の扱いが下手で突出した能力があるわけでもないのだが「田舎を踏み台に都会で出世しようと思っていない」FBIの支局長、やり手の妻とかなり凄腕の戦闘能力を持つ謎の鷹匠、達の力を借りつ