野口百合子のレビュー一覧

  • もう年はとれない
    連続殺人犯の目的は欲。仕事上得た情報が「大量の金塊」で自分のものになると察した時、欲が出る。それまで平凡で且つ真面目な刑事人生を送っていた人物だったのがその「欲」で業務上の情報と役柄から殺人を犯し変貌する。 人は大金が目の前に積まれると一寸先は読めない。
  • 越境者
    ここまで来ると、ある程度シリーズを読んでいないと面白さは半減だろう。
    今回はオールキャストで”事件”に巻き込まれていくのだが、話のスケールが大きいというか、ノンフィクション要素が強すぎるというか。
    もちろん、ボックス作品だけに派手なガンアクションやカーアクションはないのだが、展開はなかなかにハード。...続きを読む
  • 越境者
    そこそこたくさん海外ミステリには手を付けてきたつもりだったけれど、これほどまで長くシリーズ化されたもので、読んでいないだけならまだしも、知らないものがあったなんて。やはり本の世界は奥深い。

    なんとシリーズ21作品中、14作品目とのこと。
    現役ばりばりのシリーズものでいうと、リンカーン・ライム、ハリ...続きを読む
  • 越境者
    ジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十三弾。

    残りの頁数が少なくなっていくのが怖いのは、
    話が嫌な終わり方をするのが怖いのか、
    終わらないで次作へ続いてしまうのが怖いのか。

    ファーカスが登場したが、今回は酷い目に遭っていなかった。
    知事に頼まれて、暗殺を行っている疑いのある牧場へ「調査」へ向かう...続きを読む
  • 越境者
    邦訳が出るたびに読んでいるミステリのシリーズももう14作目とか。アメリカのど田舎ワイオミング州で猟区管理官を勤める主人公。本来は密猟を取り締まりにあたっているのだがトラブルに巻き込まれやすいというか自分から首を突っ込んでしまうというか…なので上司と地元警察との仲はすこぶる悪い。しかしながら型破りな知...続きを読む
  • 越境者
    1日で読んじゃった、、。テンボよく、こなれた翻訳でほんとに読みやすいです。これ、ネイト大丈夫なの?と思わざるを得ません。取引きできるのだろうか。そして、エイプリルの振る舞いが元になる事件が次作なんでしょうかね。ここまで読んできて、ジョーやネイト、メアリーベスは家族のように思えてます。次作も楽しみです...続きを読む
  • 越境者
    猟区管理官の職を辞したジョーは、知事の意向で現場に復帰していた。新たな任務として、大製薬会社の跡取りであるスコギンズ失踪事件の調査を始める。彼は暗殺業を営んでいると思しきテンプルトンの標的にされた可能性があった。さらにスコギンズ失踪当時、ジョーの友人のネイトらしき男が現場近くで目撃されていた。ジョー...続きを読む
  • 発火点
    猟区管理官ジョー・ピケットの知人、ブッチの所有地から2人の男の射殺体が発見された。殺されたのは合衆国環境保護局の特別捜査官で、ブッチは同局から不可解で冷酷な仕打ちを受けていた。逃亡した容疑者ブッチと最後に会っていたジョーは、彼の捜索作戦に巻きこまれる。大自然を舞台に展開される、予測不可能な追跡劇の行...続きを読む
  • 越境者
    「ジョー・ピケット」シリーズ。ジョーは情報を集めるためにその場所に向かったはずなのに自分から巻き込まれていく。その感じがいつもながら読み応えがある。不正や間違ったことを正そうとすることや、大切なものを守るためになんとかしようとすること。ジョーのその変わらない信念が今作も貫かれている。ネイトとの友人と...続きを読む
  • 発火点
    誠実そうなジョー・ピケット。過去のシリーズを探してみよ。
    それにしてもちょっと無茶苦茶な気もするが。
  • もう耳は貸さない
    KKKに代表される白人至上主義者たちに迫害されたのはユダヤ系も同様であり、それに抗いながら警察の中で頭角を表した主人公の半生がシリアルキラーの追跡劇を通じて明らかになる。一方、体制打破の理想に駆られた黒人ジャーナリストがマイノリティの不遇を嘆き白人を揶揄するラジオ番組を通じて正義を為そうとするのだが...続きを読む
  • 鷹の王
    壮大でした。引き込まれました。頭が悪いせいか、なぜネイトがこれほど狙われるのか今ひとつピンと来ず。それでも、とことんやる連中の冷酷さがひしひしと伝わり、ラストの状況はまさに奇跡です。ネイトの技量をまざまざと見せつけられ、発火点であんなチョイ役で出して良いのか!と思えたくらいです。第一作から順を追って...続きを読む
  • もう耳は貸さない
    バック・シャッツが主人公の3作目。バックも89歳に!これまでのようなアクションはなく、バックの衰えも著しいが、私はとても良いと思った。年齢的に現実的だし、様々な悩みもリアルで、あれだけ強さを持つバックでも老いの現実には逆らえないのは良い。死刑問題が一つのテーマになっているが、最後のまとめ方はこのシリ...続きを読む
  • もう耳は貸さない
    バック・シャッツシリーズ第三弾。これまでの二作とは少し空気が違うのは八十九歳になったバックが衰え、記憶も曖昧になっているから。過去の事件と現在のつながりとバックのこれまでが語られる。身体の衰えとこの先にある最期の時への思い。身体が弱ろうとバックはバックのままでそこはやっぱり面白い。あと何作続くのかわ...続きを読む
  • 発火点
    今回も安定のストーリー展開と惚れ惚れする自然描写。まるで原始の時代みたいなワイオミング州の山の中で生き、遊ぶ知恵を蓄えた大人たちがうらやましい。今回はネイトの出番が少なかったけど、魅力的な悪役との対決が読みどころ。あー面白かった。4.3
  • 発火点
    このミスでランクインしていたので読んでみました。猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズは初めて。全編を流れる緊張感と切れ味のいい翻訳。主人公の正義感への共感、理不尽な事件背景への憤り、それらをものともしない自然への無力さ、と感情を揺さぶる要素もなかなか盛りだくさんで飽きさせません。久しぶりに骨太ないい...続きを読む
  • もう年はとれない
    スゴ腕の警官としてかつてブイブイ言わせていたバック・シャッツ。しかし、腕を鳴らしていたのも遠い昔、退職した今は現役時代のような動きのキレもすっかりなく妻と近くに住む孫と余生を過ごす毎日。そんなバックの元にある日、旧友が死の間際に最後の願いを口にします。その依頼とは、かつての大戦の際に収容所で2人を凄...続きを読む
  • 発火点
    アメリカのど田舎、ウィスコンシンの猟区管理官を主人公にしたシリーズ。ハヤカワ文庫から創元推理文庫に版元移してのこれはもう何作目だろう...かなり長寿のシリーズとなっている。アメリカの地方都市は州の独立性もあってか元気な街がまだ多い印象で今日的には環境問題や資源の問題など地方の方が新しい問題を物語に取...続きを読む
  • 鷹の王
    ジョー・ピケット猟区管理官シリーズ第十一弾。

    といっても今回の主人公はネイト。
    長年逃亡生活を続けていたネイトの過去が明らかに。
    ジョーとその家族が巻き込まれそうになる。

    ジョーは新人猟区管理官の面倒を見ることになり、
    その新人がジョーの噂をいろいろ聞いていたとばらしていくところは面白かったが、...続きを読む
  • 鷹の王
    今回は、ジョーではなくネイトが完全に主人公。
    ネイトのスピンオフ作品にジョーが登場しているというスタンスと言った方が正しいかも。

    それだけに今までの作品とは趣が変わり、かなりハードなシーンも多く、アクション的要素も強い。
    ファンにとってはそれはそれで楽しいし、背景にあるジョーとネイトの友情もしっか...続きを読む