仲正昌樹のレビュー一覧

  • マックス・ウェーバーを読む

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    ウェーバーの主要な著作にターゲットを絞って、噛み砕いた解説がされており、岩波文庫に突撃する前に読んでおけば理解を助けてくれると思う。
    あとがきを読んで、趣旨に賛同された方におススメします。

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    2016年01月11日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    どこかで耳にしたことがあるけど、よくよく考えると曖昧だなぁ、と思うようなワードを新書にしてはしっかりと解説している良著
    テレビに出ているコメンテーターなどがいかにいい加減に言葉を使っているかがなんとなくわかる。
    理系でもわかりやすく読めます。

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    2015年12月07日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    自己決定をおこなう「自由な主体」という発想の限界を指摘するとともに、そのことが明らかとなったポストモダン状況の中での態度決定はどのようなものであるべきかを論じています。

    前半は、アレントの「公共性」にまつわる考えが紹介されています。アレントは、「人間」の多元性を認め、そうした多様な立場の人びとが公的領域でたがいに意見を交換し合うことで、合意に至るプロセスを重視しました。ただし、こうしたアレントの「公共性」は、ハーバーマスの想定する普遍的な「討議的理性」と区別されるべきだと著者は言います。アレントの考える「公共性」は、古代ギリシアのアゴラにおける市民たちが自由におこなった討議に由来しており、歴

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    2015年06月20日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    ヒューム、バーク、トクヴィル、バジョット、シュミット、ハイエクの六人の思想をとりあげ、解説している本です。

    著者はこれらの保守思想家を、「制度論的保守主義」と呼んでいます。現代日本の「真正保守」が、日本の伝統と結びついた精神的価値を高く掲げる道徳志向的な性格をもっています。これに対して制度論的保守主義では、理性やその他の精神的価値に基づく設計主義を批判し、慣習的に形成される制度によって社会に安定がもたらされることの効用を正しく見積もることが重要とされます。

    著者は、ヨーロッパにおいてはそのつど原点となる契約や慣習法の基本原則を参照しながらあたらしい制度が構築されていったことに触れ、そのこと

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    2025年03月04日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    映画『ハンナ・アーレント』を観て、川崎修の『ハンナ・アレント』とともに読んでみた。

    いずれも彼女の主著の『全体主義の起源』や『人間の条件』で議論された事柄を中心に拾っているが、違うところもありそうだ。でも、うまく言えない。著者は、「「もどかしさ」こそがアーレントの魅力である」という。解説本でそう言ってしまうのは無責任も甚だしいと思うのだが、全体としてやはりそういうことなのだろう。あえて政治思想のステレオタイプを避け、思考停止を避けることこそが、全体主義に取り込まれない姿勢であるというかのようである。

    著者はアーレントのことを「戦略的なKY」といい、そこに共感したという。アイヒマン裁判の論争

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    2016年10月10日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    アーレントの持つ「分かりにくさ」を受容する精神が大切だとということを「分かりやすく」解いています。『人間の条件』などを読む前に是非読むべき書。

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    2015年03月04日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    読み直したさ:★★☆
    わかりやすい。まとまりよし。アリストテレス的「実践」の手助け。弁証法,複数性,活動,共同体,アリストテレス,カント他。
    〈感想〉
    「あとがき」を読んで後悔した(それ以外は良かった。)。子離れのできない親のように感じた。同族嫌悪的なものだが。

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    2014年11月26日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    仲正昌樹さんの『精神論ぬきの保守主義』新潮選書をちょうど読み終えた。保守とは字義の通り「古くからあるもの」を“守る”思想的系譜のことだが単純にあの頃は良かったと同義ではない。本書は近代西洋思想におけるの伝統を振り返りながら、現下の誤解的認識を一新する好著。まさに「精神論ぬき」です

    仲正昌樹『精神論ぬきの保守主義』新潮選書は6人の思想家を取り上げる。ヒューム(慣習から生まれる正義)、バーク(相続と偏見による安定)、トクヴィル(民主主義の抑制装置)、バジョット(無駄な制度の効用)、シュミット(「法」と「独裁」)、ハイエク(自生的秩序の思想)。

    6人の思想家の保守を横断すると、保守主義とは「取り

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    2014年10月06日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    仲正先生の本。

    アーレントの解説本。アーレントの著作を順に紹介し、仲正先生が噛み砕いてアーレントの思想を紹介してくれるんですが、さすが仲正先生。わかりやすすぎる。
    アーレントってこんな分かりやすくて良かったっけ、って拍子抜けするぐらい。

    複雑なものを複雑なまま受け止める姿勢というか、
    議論し続ける姿勢というか、
    そういうところがアーレント的であることの主なところというイメージがあったんだけど、
    その本質のところを改めて知れたのは良かった。

    単に議論し続ける姿勢、というとちょっとずれてしまう。
    アーレントが捉える「政治」というものが、現在の利益代表による利益調整の場である政治とは違うもので

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    2014年09月21日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    ハンナ・アーレントについての、伝記的な入門書。彼女の一生を時系列で追いながら、彼女の思想(思考)について、紹介しています。。
    映画『ハンナ・アーレント』が昨年、日本でも公開されて注目度も高まっている折、彼女に興味を持たれる方も多いと思うけど、いままで彼女のことをまったく知らなかったという人であればこの本から入るのがお薦めです。非常にわかりやすく概略が示されています。
    僕は、学生時代に(若干ではあるが)アーレントに触れたことがあったのですが、忘れていることの方が多かったので、再確認の意味で、この本は重宝しました。

    この本を通して、著者が訴えたかったことは次の一文に集約されるのではないかと思いま

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    2014年08月16日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    6人の保守主義者(バーク、カール・シュミット、ヒューム、トクヴィル、ハイエク、バジョット)について、その主張がまとめられている。
    要点をかいつまんで、非常に分かりやすく説明がなされている。

    関心をいだいた人について、サラッと知りたい時にいいと思う。
    個人的には、ハイエクに強い興味を覚えた。

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    2014年07月08日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    ネタバレ

    『全体主義の起源』の構成に即して、全体主義発生の過程をもう一度簡単にまとめておくと、反ユダヤ主義によって全体主義のための物語的な素材が準備され、国民国家の生成と帝国主義によって大衆社会が醸成され、その国民国家の経済的・社会的存立基盤が大きく変動し、大衆が動揺し始めた時、そうした大衆の不安を物語的に利用する世界観政党・運動体が出てきたわけである。p54

    私の理解では、アーレントが古代のポリスに西欧的な「人間性」の原型を求めたのは、別に、そこに立ち返ったら、素晴らしい「人間性」を回復できると素朴に信じているからではない。彼女の関心はむしろ、「ヒューマニズム」に基づいて万人に普遍的な人権を付与し、

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    2014年04月25日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    ネタバレ

    「政治」における「分かりやすさ」の危険性を指摘したハンナ・アーレント。彼女の政治哲学思想には、曖昧でよく分かりにくいというイメージがつきまとう。それもそのはず、「政治というものは、二項対立構造などを用いて分かりやすくすればよいという単純なものではない」という論旨と、それにあいまって巧みな哲学的・比喩的な文章を駆使する彼女の著作は、難解に見えるだろう。
    本書は、「そうしたアーレントの政治哲学を論旨明快に解説…」というような新書ではない。逆に、「よくわからない、ということがよくわかる」ように書かれている。そこがいい。

    ・「活動」=「(物理的な暴力によるのではなく)言語や身振りによって他の人(の精

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    2014年02月10日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    これは必読だと思う。
    ひとつに、とても「わかりやすい」。
    ふたつに、読んでるとすごくモヤモヤするし、考えさせられるということ。
    アーレント・仲正はおそらく遂行論的矛盾を犯しているけれども、それでも読む価値がある。

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    2013年09月25日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    ハンナ・アーレント本を読んで、仲正先生ならばどのように解説するかと興味をもって読んでみた。

    ハンナ・アーレントの生涯や著作について、仲正先生なりの理解や解釈を加えつつ、この日本の文脈等で説明してくれる。ハンナ・アーレントの著作によれば、悪人がいるわけでもなく、環境や思想が人の行動を変化させていくという面については、誰にでもあてはまると思った。

    さっと読めて、アーレントの本質がわかりやすい本だと思う。

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    2013年04月22日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    「無論、各人の経験の仕方によって共感に偏りが出る恐れはあるが、経験が豊富になるにつれ、特定の立場に囚われる度合いが少なくなり、より非党派的=公平(impartial)な見方ができるようになる。」

    正義、善、承認、労働、共感、暴力の項が、私には面白く感じられた。
    特に、労働では、「報酬を得るための労働」と「承認を得るための労働」について分かりやすく書かれており、考えが少し深くなった気がする。

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    2013年04月21日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    ネタバレ

    主に社会思想史を研究する仲正氏による日独戦後思想史の概説書。
    出版された2005年は、小泉政権下で自民党が衆院選挙で大勝した年である。

    この本は、第二次大戦中の同盟関係から戦後の清算に至るまで類似した道をたどった(と一般的に思われている)日独が、実は、思想史的には質的に異なる道を辿ってきたことを主題として語っている。
    また、日本における戦後思想は思想史的な主流を持たないまま、曖昧模糊とした「右と左」の二項対立に終始している点も指摘している。

    具体的には、以下の4点において比較分析が行われている。
    (第1章)戦争責任を誰が負うのか
    (第2章)戦後ナショナリズムの形成過程とその内容
    (第3章)

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    2013年04月08日
  • 〈宗教化〉する現代思想

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    哲学と宗教の架け橋をかけようとして、その違いと類似性を明らかにしようとした本だと思った。ただ、門外漢の自分にとっては、少々難しい部分が多かった。

    内容は、哲学と宗教の違いから形而上学の大きさについて説き、ギリシャからの哲学、キリスト教、マルクス経済学、実存哲学などから、形而上学との関連を解くが、最終章では人間は形而上学の問題を解決できないとしている。

    もう少し自分の知識をつけたうえで、現代思想の整理のために読みたいと思った。自分が評論できるレベルにはないと感じた。

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    2013年04月13日
  • 今こそルソーを読み直す

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    「わかりやすさ」に定評のある著者の文章をもってしても、ルソーの真意は読み取りにくい。著者もルソーの書物に矛盾が散見されることを認めている(あまつさえ、数々の矛盾は、ルソーの意図的なアイロニーなのかもしれない、とまで)。

    ルソーのいう「一般意思」を、会社などの団体の意思に例えた説明はシンプルでしっくりきた。しかし同時に、「一般意思」の理想は、ある人が会社に属するのと同様に、コミュニティに「属している」と自覚しているかどうかにかかっているということなのかな。

    一見すると誰もが首肯するような正論も、突き詰めるとさまざまなほころびが生じ矛盾が生じるという標本のようなものなのかもしれない、ルソー

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    2012年11月27日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    仲正先生の本、久しぶりに読みました。

    おもしろすぎて頭が変になりそうでした。


    帯には

    高校生もわかる「思想」入門

    なんて書いてあるんですが、
    こんなの高校生のときに読んでたら、頭破裂していた気がしますよ僕は。
    それは良いことかもしれないし、悪いことかもしれないし、そこは分からないんだけども。


    政治やメディアの場でなぜかよく使われるようになっている、哲学・思想用語を取り上げ、
    学術上の意味や文脈を自身の考えを織り交ぜながら解説していきます。

    その「仲正先生の考えを織り交ぜながら」の部分がだいぶ乱暴です。いい意味で。
    一つの項を読み終わって、そのキーワードに対する理解が頭の中ですっ

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    2012年03月10日