仲正昌樹のレビュー一覧

  • マックス・ウェーバーを読む

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    小泉進次郎に対して池上彰が「職業としての政治」って読んだことあります?と衆院選特番のインタビューで意地悪く聞いて、「政治とは職業ではなく生き方だ」とそれらしく回答していたのが、ソツないように見えてなんか噛み合ってないように思ったので、ちゃんと勉強してみようと読んでみた。要するにウェーバーの「職業」Berufはドイツ語的に多義的で、召命とか、そういう宗教的意味もあるので、彼の回答はウェーバーに対する反論ではなく、肯定として語れば正解に聞こえたのかもしれない。何にせよ、池上彰の質問はしてとてもいじわるだ。

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    2017年12月03日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    帯の「ポストモダンの中で、とりあえずどんな態度をとったらいいのか考えていこうという主題」への記述が自分の力では読み取れなかった。

    102p
    エクリチュールによるパロール支配

    190p~
    アイデンティフィケーションと主体性、自己決定

    指摘されて気がついたが、
    このアイデンティティと所属する共同体との関係、
    そこで求められる主体性との関係が良かった。

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    2017年08月06日
  • 現代思想の名著30

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    Ⅳ表象文化面からの資本主義批判から、俄然、面白くなって来た。特にブルデューからの現代社会批評の数々は、私の問題意識として切実であったからだろう。
    30冊の選書と個々の寸評は、適切かつ正確だと感じた。

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    2023年09月28日
  • 今こそルソーを読み直す

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    中川八洋氏(タルモン、アーレント)によると、「ルソーは自然人を理想として人格を改造し、一般意志に従属するロボットとして、全体主義を導く」はずであったが、仲正氏によると、それは誤読で、ルソーはそんなことを主張していないとのことである。そうすると、非難されるべきは、ルソーの思想を利用したロベスピエールやレーニン、スターリンである。それにしては被害者の数が桁違いに多い。中川氏はそこを問題にしているのだろう。

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    2017年01月12日
  • 〈宗教化〉する現代思想

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    ただただ面白い。社会思想・比較文学の研究者である著者が現代日本の思想地図にちょいちょい茶々を入れながら、思想史をかなりわかりやすく説明してくれている。何かを語ろうと思えば不十分であろうが、教養として楽しむには充分。

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    2016年08月27日
  • 今こそルソーを読み直す

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    デリダによる音声中心主義批判にさらされ、アレントによって全体主義の元凶とされたルソーを、仲正昌樹が「読み直す」ということで、かなり期待して読みはじめました。

    「終章」で文芸批評家のスタロバンスキのルソー解釈に依拠しつつ、「透明なコミュニケーション共同体」を語った「壮大なフィクション」としてルソーの著作を読み解くという方向性は刺激的に感じました。ただし本論は、現代思想的なルソー解釈がきらびやかに展開されるというわけではなく、『言語起源論』や『人間不平等起源論』『社会契約論』『エミール』といった著作にある程度立ち入って内在的に読み解こうとしています。著者の各種「入門講義」でもそうなのですが、現代

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    2016年08月13日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    アーレントの主張を読み解こうと思ったけども、
    難しかったので入門書的なこの一冊を購入。
    分かりやすさの危険性を主張するアーレントを
    分かりやすく解説するというちょっと矛盾した本書。
    【個の喪失】に繋がることには徹底して警鐘を鳴らす。
    というアーレントの主張がわかりやすく書かれていました。
    空気には絶対流されないその強い意志が、
    アフガン戦争の時期にまだいてくれたのであれば、
    アメリカの方向性も多少は違うものになっていたのかもしれないなー。
    入門書から始めないといけないなーと思ったのはアダム・スミス以来。
    彼女が書いた本もちゃんと時間かけて読んでみようと思います。

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    2016年04月19日
  • ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む

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    ハイデガーの『存在と時間』の入門的解説書です。

    著者は「はじめに―ハイデガーは何故重要なのか?」で、「日本でも多々出版されてきたハイデガー入門書・解説書にしばしば見られるような、哲学史的な過度の拘りは避けるつもりである」と述べて、ハイデガーの「存在史」の構想から『存在と時間』を位置づけるような議論にあまり踏み込まないと断っています。

    新書形式の入門書としては、木田元の『ハイデガーの思想』(岩波新書)が、実存哲学としてハイデガーの思想を捉える見方を否定して、正当なハイデガー解釈を打ち出しており、細川亮一の『ハイデガー入門』(ちくま新書)も同じ路線で、よりマニアックな議論を展開しています。一方

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    2017年11月30日
  • マックス・ウェーバーを読む

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    ウェーバーの主要な著作にターゲットを絞って、噛み砕いた解説がされており、岩波文庫に突撃する前に読んでおけば理解を助けてくれると思う。
    あとがきを読んで、趣旨に賛同された方におススメします。

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    2016年01月11日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    どこかで耳にしたことがあるけど、よくよく考えると曖昧だなぁ、と思うようなワードを新書にしてはしっかりと解説している良著
    テレビに出ているコメンテーターなどがいかにいい加減に言葉を使っているかがなんとなくわかる。
    理系でもわかりやすく読めます。

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    2015年12月07日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    自己決定をおこなう「自由な主体」という発想の限界を指摘するとともに、そのことが明らかとなったポストモダン状況の中での態度決定はどのようなものであるべきかを論じています。

    前半は、アレントの「公共性」にまつわる考えが紹介されています。アレントは、「人間」の多元性を認め、そうした多様な立場の人びとが公的領域でたがいに意見を交換し合うことで、合意に至るプロセスを重視しました。ただし、こうしたアレントの「公共性」は、ハーバーマスの想定する普遍的な「討議的理性」と区別されるべきだと著者は言います。アレントの考える「公共性」は、古代ギリシアのアゴラにおける市民たちが自由におこなった討議に由来しており、歴

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    2015年06月20日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    ヒューム、バーク、トクヴィル、バジョット、シュミット、ハイエクの六人の思想をとりあげ、解説している本です。

    著者はこれらの保守思想家を、「制度論的保守主義」と呼んでいます。現代日本の「真正保守」が、日本の伝統と結びついた精神的価値を高く掲げる道徳志向的な性格をもっています。これに対して制度論的保守主義では、理性やその他の精神的価値に基づく設計主義を批判し、慣習的に形成される制度によって社会に安定がもたらされることの効用を正しく見積もることが重要とされます。

    著者は、ヨーロッパにおいてはそのつど原点となる契約や慣習法の基本原則を参照しながらあたらしい制度が構築されていったことに触れ、そのこと

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    2025年03月04日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    映画『ハンナ・アーレント』を観て、川崎修の『ハンナ・アレント』とともに読んでみた。

    いずれも彼女の主著の『全体主義の起源』や『人間の条件』で議論された事柄を中心に拾っているが、違うところもありそうだ。でも、うまく言えない。著者は、「「もどかしさ」こそがアーレントの魅力である」という。解説本でそう言ってしまうのは無責任も甚だしいと思うのだが、全体としてやはりそういうことなのだろう。あえて政治思想のステレオタイプを避け、思考停止を避けることこそが、全体主義に取り込まれない姿勢であるというかのようである。

    著者はアーレントのことを「戦略的なKY」といい、そこに共感したという。アイヒマン裁判の論争

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    2016年10月10日
  • 現代ドイツ思想講義

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    読み直したさ:★★☆(図)
    アドルノ=ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』の解説に半分が割かれている。残り半分にてドイツ思想の解説。ルカーチあたりからホーネットまで。概略を掴むときに読み直したい。
    〈感想〉
    分かりやすい。

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    2015年03月16日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    アーレントの持つ「分かりにくさ」を受容する精神が大切だとということを「分かりやすく」解いています。『人間の条件』などを読む前に是非読むべき書。

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    2015年03月04日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    読み直したさ:★★☆
    わかりやすい。まとまりよし。アリストテレス的「実践」の手助け。弁証法,複数性,活動,共同体,アリストテレス,カント他。
    〈感想〉
    「あとがき」を読んで後悔した(それ以外は良かった。)。子離れのできない親のように感じた。同族嫌悪的なものだが。

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    2014年11月26日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    仲正昌樹さんの『精神論ぬきの保守主義』新潮選書をちょうど読み終えた。保守とは字義の通り「古くからあるもの」を“守る”思想的系譜のことだが単純にあの頃は良かったと同義ではない。本書は近代西洋思想におけるの伝統を振り返りながら、現下の誤解的認識を一新する好著。まさに「精神論ぬき」です

    仲正昌樹『精神論ぬきの保守主義』新潮選書は6人の思想家を取り上げる。ヒューム(慣習から生まれる正義)、バーク(相続と偏見による安定)、トクヴィル(民主主義の抑制装置)、バジョット(無駄な制度の効用)、シュミット(「法」と「独裁」)、ハイエク(自生的秩序の思想)。

    6人の思想家の保守を横断すると、保守主義とは「取り

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    2014年10月06日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    仲正先生の本。

    アーレントの解説本。アーレントの著作を順に紹介し、仲正先生が噛み砕いてアーレントの思想を紹介してくれるんですが、さすが仲正先生。わかりやすすぎる。
    アーレントってこんな分かりやすくて良かったっけ、って拍子抜けするぐらい。

    複雑なものを複雑なまま受け止める姿勢というか、
    議論し続ける姿勢というか、
    そういうところがアーレント的であることの主なところというイメージがあったんだけど、
    その本質のところを改めて知れたのは良かった。

    単に議論し続ける姿勢、というとちょっとずれてしまう。
    アーレントが捉える「政治」というものが、現在の利益代表による利益調整の場である政治とは違うもので

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    2014年09月21日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    ハンナ・アーレントについての、伝記的な入門書。彼女の一生を時系列で追いながら、彼女の思想(思考)について、紹介しています。。
    映画『ハンナ・アーレント』が昨年、日本でも公開されて注目度も高まっている折、彼女に興味を持たれる方も多いと思うけど、いままで彼女のことをまったく知らなかったという人であればこの本から入るのがお薦めです。非常にわかりやすく概略が示されています。
    僕は、学生時代に(若干ではあるが)アーレントに触れたことがあったのですが、忘れていることの方が多かったので、再確認の意味で、この本は重宝しました。

    この本を通して、著者が訴えたかったことは次の一文に集約されるのではないかと思いま

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    2014年08月16日
  • 精神論ぬきの保守主義

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    6人の保守主義者(バーク、カール・シュミット、ヒューム、トクヴィル、ハイエク、バジョット)について、その主張がまとめられている。
    要点をかいつまんで、非常に分かりやすく説明がなされている。

    関心をいだいた人について、サラッと知りたい時にいいと思う。
    個人的には、ハイエクに強い興味を覚えた。

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    2014年07月08日