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なぜ不平等が生まれるのか? 公正な社会をいかに作るか? 理想の教育とは? 18世紀に生を受けながら、今日にも通ずる重要な問題を徹底的に考えた思想家がいた。「一般意志」というコンセプトを使って理想の社会のあり方を提示したルソー。その考え方を、主著に即して明快に解説する。現代人の切実な問いに答えるスリリングな書。
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Posted by ブクログ
近年、「人が自分らしく生きる」ということと、他の人との関係、そして組織や社会との関係に関心があって、そこから暴力とか、エゴセントリシティとか、成人発達とか、文化の違いとか、色々、興味を持って本を読んでいる。 そういう中で、出会ったのが、ハンナ・アーレントで、彼女の言っていることに全面的に賛成してい...続きを読むるわけではなく、一部大きな疑問を持っているとこもあるのだが、問題設定の仕方とか、思考のパターンとかにはかなり共感している。 アーレントは色々なことを言っているわけだが、何かこうしたらいいという積極的な主張があるわけでは必ずしもなく、彼女の最大の関心は、「全体主義を避けること」で、その他のことは少々問題あっても仕方ないみたいな感じなんだろうと思う。 というなかで、反全体主義という観点で、最大の批判の対象となっているのがルソーなんですね。(アーレントは、マルクスにも批判的だけど、全面的な批判はなく、肯定的な評価の部分も多い) 私も昔ルソーの本を何冊か読んだ時の疑問とアーレントの批判はかなり共通の部分があって、共感した。 あと、ルソーといえば、現代思想の中では、批判的に取り扱われることが多くて、デリダが、ルソー、およびルソー的な世界観の中にいるレヴィ・ストロースを批判したのは有名。 というなかで、ルソーの入門書を手に取る。 著者は、アーレント関係の本もたくさん書いていて、デリダの解説もしている仲正さん。 で、不思議なことに、これはルソー批判ではなくて、どちらかというとルソー擁護の本です。 ルソーのテキストに添いつつ、デリダ、ロールズ、アーレントなどとの関係を紐解いていく、まさに私が知りたかったこと。 ルソーに対する誤解の一部は解けたかな? でも、ルソー本人の意図は違ったとしても、やっぱりルソーの思想は結果として全体主義を生み出すのだ、という感覚はあまり変わらないかな? 好きか、嫌いか、賛成するか、反対するかは別として、ルソーは、今、色々なことを考えるのに大切なところだと思った。
ルソーの入門書としてすごくわかりやすく勉強になりました。 とことん考え抜いた結果アイロニーに行きつく、この世の救いようの無さ
ルソーそのものよりも社会契約論に的を少し絞った上での一冊。 内容はその『社会契約論』に絞ってあるので、前後の著作にはそれほど多くは触れていない感じなのだけど、この社会契約をもとに全体を説明しようとするバランス感覚が読みやすかった。 一般意志、自然人、社会契約といったキーワードを軸にして、ルソーは...続きを読む現代までにどういった影響を及ぼしているのか、というごく当たり前の疑問に対して、きちんと著者なりの解釈をしているのでスラスラ読める。
中川八洋氏(タルモン、アーレント)によると、「ルソーは自然人を理想として人格を改造し、一般意志に従属するロボットとして、全体主義を導く」はずであったが、仲正氏によると、それは誤読で、ルソーはそんなことを主張していないとのことである。そうすると、非難されるべきは、ルソーの思想を利用したロベスピエールや...続きを読むレーニン、スターリンである。それにしては被害者の数が桁違いに多い。中川氏はそこを問題にしているのだろう。
デリダによる音声中心主義批判にさらされ、アレントによって全体主義の元凶とされたルソーを、仲正昌樹が「読み直す」ということで、かなり期待して読みはじめました。 「終章」で文芸批評家のスタロバンスキのルソー解釈に依拠しつつ、「透明なコミュニケーション共同体」を語った「壮大なフィクション」としてルソーの...続きを読む著作を読み解くという方向性は刺激的に感じました。ただし本論は、現代思想的なルソー解釈がきらびやかに展開されるというわけではなく、『言語起源論』や『人間不平等起源論』『社会契約論』『エミール』といった著作にある程度立ち入って内在的に読み解こうとしています。著者の各種「入門講義」でもそうなのですが、現代思想的な解読をそのつど参照しながら、まずは内在的にテクストをたどっていくという姿勢が本書でも示されているように思います。 著者らしい「キレ芸」は本書にはほとんど見られませんが、「過激なくせに、どっちつかずの態度を取るところが、ルソーの思想の奇妙な魅力になっている」と語る著者に、イロニーの思想家の面目を見てしまいます。
「わかりやすさ」に定評のある著者の文章をもってしても、ルソーの真意は読み取りにくい。著者もルソーの書物に矛盾が散見されることを認めている(あまつさえ、数々の矛盾は、ルソーの意図的なアイロニーなのかもしれない、とまで)。 ルソーのいう「一般意思」を、会社などの団体の意思に例えた説明はシンプルでしっ...続きを読むくりきた。しかし同時に、「一般意思」の理想は、ある人が会社に属するのと同様に、コミュニティに「属している」と自覚しているかどうかにかかっているということなのかな。 一見すると誰もが首肯するような正論も、突き詰めるとさまざまなほころびが生じ矛盾が生じるという標本のようなものなのかもしれない、ルソーって。
養老孟司→内田樹→レヴィ=ストロースと読み進めてルソーに行き着いた。文明化された人間の理想の姿を「自然人」と定義したが、その思想には様々な矛盾もあると著者は指摘する。現代思想の基本的なパースペクティヴがなんとなく分かってきた。
再読。 でも、やっぱりよく分からない。「一般意志」がどうしても、しっくりこないんだな。 なかでアーレントの「リバティ」と「フリーダム」の2つの自由に対する概念の違いはおもしろかったかも。前者がフランス革命で、後者はアメリカ独立戦争戦争ってわけだ。 なんとなく雰囲気は伝わるんだけど、ルソーからは離れて...続きを読むいっちゃうんだな。
わかりやすいです。お薦めします。 なぜかデリダとアレントがよく出てくるルソー入門本。終章が示唆的。
ルソーって今はやってるのかしらん? 厳密な哲学ではないし、いっていることが矛盾していたりして、アカデミックにはどうかと思われますけど、この著者もそのあたりをとらえてページをさいています。 人間関係やコミュニケーションのかたちが変わってきた現在に、ルソーを読む面白さがちょっとわかった気がします。
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