仲正昌樹のレビュー一覧

  • マックス・ウェーバーを読む

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    マックス・ヴェーバーの著作の中から、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』、『職業としての政治』と『官僚制』、『社会科学と社会政策に関わる認識の「客観性」』と『社会学の基礎概念』、『職業としての学問』を取り上げ、その内容について分かりやすく解説している本です。

    「あとがき」には、無理にヴェーバーの統一像を提示するのではなく、ヴェーバーの主要著作についてピンポイント解説をおこなうことをめざしていると書かれていますが、「ヴェーバー学」の権威である折原浩がアカデミズムきってのうるさ型ということも影響しているのか、ヴェーバーにかんする簡明な入門書は少ないので、本書のように新書サイズで読めて分

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    2015年05月22日
  • マックス・ウェーバーを読む

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    ネタバレ

    元々は、「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」に興味があって岩波文庫の原本を買ったのだが、中々進まないのでこの入門書を手に取った。

    読んでみると、最後の「職業としての学問」の第4章が親しみやすく、面白かった。特に、「世界を動かしている法則を知ることが可能である、という信念を人々が共有すること」としての「脱呪術化」の指摘に鋭さと現代の思想にもつながる先駆性を感じた。

    私たちは、携帯電話の通話の仕組みをほとんど知らない。しかし、その動きを予測することができれば不便はなく、十分であり満足する。また、その働きに、神秘性や呪術が介在する余地は全くない。一方、「未開人」は、自分が使う道具の仕

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    2015年05月09日
  • 日本とドイツ 二つの全体主義~「戦前思想」を書く~

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    『日本とドイツ 二つの戦後思想』(光文社新書)の続編。ナショナリズムや社会主義、全体主義などの項目について、1870年から第二次世界大戦までの日本とドイツの思想を照らし合わせています。

    比較を通して日本とドイツの共通点を差異をはっきりと示すことがめざされているのではなく、それぞれの観点から両国の思想状況の特色を概説的に説明するにとどまっており、明確な結論のようなものは見受けられないように思いました。もう少し、両国を対照する視点をはっきりと示してほしかったように思います。

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    2015年05月08日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    現在、信頼できる知性の一人である仲正さんの著作であって、さすがにレベルが高い。論旨が明快でわかりやすく、概念を多面的に知ることができる。良書。

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    2014年08月23日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    昨年末…映画『ハンナ・アーレント』を観に行って驚いた。いつもは客席もまばらな単館映画ばかりをかけるハコが満席。用意された補助席も足らず、床に敷かれた座布団に腰をおろして観たのだった…アーレントの言説のなにに、今の日本の人たちは惹かれるのだろう…?

    映画はアイヒマン裁判の傍聴からなされたアーレントの言説による、世間からのパッシングを軸に、その人生を俯瞰して見せてくれた…映画を観たあと、アーレントの思索をたどろうとして、主著である『人間の条件』を買ったのだけれど、数ページめくってみて、とても読める代物ではない…と諦めた…で、概説書が欲しくて手にしたのが本書だった。

    ーアーレント理論の“忠実な解

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    2014年02月23日
  • 今こそルソーを読み直す

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    再読。
    でも、やっぱりよく分からない。「一般意志」がどうしても、しっくりこないんだな。
    なかでアーレントの「リバティ」と「フリーダム」の2つの自由に対する概念の違いはおもしろかったかも。前者がフランス革命で、後者はアメリカ独立戦争戦争ってわけだ。
    なんとなく雰囲気は伝わるんだけど、ルソーからは離れていっちゃうんだな。

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    2014年02月06日
  • 今こそルソーを読み直す

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    わかりやすいです。お薦めします。
    なぜかデリダとアレントがよく出てくるルソー入門本。終章が示唆的。

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    2013年10月29日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    ネタバレ

    QOL(Quality of Life)とSOL(Sanctity of Life:生命の神聖さ)の対立は、自由の中核である自己決定を尊重する考え方と、キリスト教の教えを忠実に生きようとする考え方のいずれもが強く根付いている、アメリカの道徳文化の特徴を凝縮しているように思われる。

    【動物化】p102
    アレクサンドル・コジェーヴ「動物化論」:「人間」の欲望は、「他者の欲望」を欲望する、他者志向的な性質を持つ。
    Cf. ヘーゲル「承認」
    ポスト「人間」の二つの可能性としての「動物(eg. American way of life)vs. スノビズム(日本の能楽、茶道、華道、武士道etc)

    【ス

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    2013年07月04日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    文体が読みづらいのか、内容がないのか?さっぱり理解できず。「」鍵括弧が多い。各章のテーマに沿って、作者の主張が語られていると思うのだが、他者の著作を批判する記載が多く見られる。その内容の正当性は分からないが、文体は不快である。(不快になるように記されているのかもしれない)

    何でも自己決定の限界
    自己決定するとはどういうことなのか?本当に自分で決めているのか?といったことを哲学的に考察している。内容は難しいと感じたが、普段の生活ではあまり円のない話題だからとも思える。自分で決めるということは、決断するということは、日常茶飯事であるが、その意味、決定という自己との考えることは、あまりしない。

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    2013年01月20日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    二国の敗戦の受け止め方に生じる違いの、そもそものきっかけを知りたくて手にしてみました。左右に偏りもなく、私なりに整理できそうでよかったと思う。が、後半2章は私のほとんど未知の思想の世界についてだったため、またその補完目的の読書をしなくてはならないハメになってしまったけれど。

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    2012年10月16日
  • 現代ドイツ思想講義

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    ネタバレ

    20世紀ドイツの哲学の王道の人たちの勘所は最低限おさえてある。
    ただ全体としては「『啓蒙の弁証法』読解」+おまけ、と言った方がいいかも。ハイデガー、アーレントあたりはやはり紙幅が足りていないので、原著や別の解説書にもあたった方がいい。

    ドイツ語の原文を引っ張ったりしながら難解なところを丁寧に解説してあるので、初学の人、あるいは復習のために用いるのには使えると思う。

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    2012年07月13日
  • 今こそルソーを読み直す

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    ルソーって今はやってるのかしらん?
    厳密な哲学ではないし、いっていることが矛盾していたりして、アカデミックにはどうかと思われますけど、この著者もそのあたりをとらえてページをさいています。
    人間関係やコミュニケーションのかたちが変わってきた現在に、ルソーを読む面白さがちょっとわかった気がします。

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    2012年04月21日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    現代思想を語る上で重要となるキーワードを著者が説明するという切り口の書。正義、労働、責任など一冊でまとめきれるはずのないキーワードを歴史、語源から読み解き、現代と照らし合わせている。
    こういったテーマを広く知る上では適したものであるのでは…。

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    2012年03月31日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    ネタバレ

     「私」が安心して「主体」として振る舞えるようになるためには、「私」から見て、立派な自立した「主体」であるような他者たちから、対等な立場で「承認」される必要がある。その他者もまた他の”他者”からの承認を必要とするはずである。つまり相互に(無限に)承認し合う関係が成立していることによって、「私たち」は安定的に「主体」たり得るのである。
     自己の個性・自由・歴史性を意識する「人間」の欲望は、「他者の欲望」を欲望する。①他人が欲しがるものを「私」も欲しがる。②他者の欲望を「私」の思うようにコントロールする。③欲望する主体としての「私」を(同じように欲望する主体である)他人に認めさせる。―③相手に認め

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    2020年05月08日
  • いまを生きるための思想キーワード

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     政治哲学や倫理学の関連用語21を,各7ページ前後で紹介。特に「正義」「善」など,翻訳から来てる用語は日常語の色がついてまわるので,思想の文脈では注意が必要。
    「正義」なんかは,日本語で「義の人」みたいに人情あふれる感じの語感があるけど,英語の「justice」は全然違って「法」「公正」という意味合いが強い。正しい解決のためのルールというある意味冷たい含意がある。
    「アーキテクチャ」だけでなく「所有」の項にも登場するアメリカの法学者ローレンス・レッシグに興味をもった。クリエイティブ・コモンズの運動を提唱してる人。(主に)ネット上の知的所有権の範囲を限定して,共同創作を推進する活動は,なかなか意

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    2012年02月13日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    2012.01.15 最近サンデル先生のおかげで有名になった「正義」や「善」からはじまって「動物化」や「アーキテクチャ」まで、哲学や思想用語としてのその言葉の意味を一通り理解することができた。まだ1回読み流しただけだが・・・なるほどそういうことだったかという感じです。再確認につながることも多かった。

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    2012年01月15日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    哲学・思想系述語集です。意外に読み応えたっぷりです。マスコミやネットで良く出てくる言葉を著者が選択して,その意味を語っている。
    ちょっと毒づいてみたり,淡々と説明していたり,著者のカラーがとてもよく出ていると思いますが,哲学に関して全く知識のない僕にとっては,若干難しいと感じることもありました。

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    2012年01月12日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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     半分は、著者の属する法学部の「みんな」からはぐれたことへの「私」のひがみ(笑)。でも、ハーバスやハイデッガーなどの現代からルソーやイェーリングなどの古典まで、「みんな」をめぐる思想を「みんな」にわかりやすく説明してくれる読みやすい本です。「みんな」が多用されているのは、慣れるまでちょっとうざいかも(笑)。

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    2011年06月29日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    本書は、「過去の清算」を軸にしてドイツと日本の六十年間の「戦後思想」を比較するものである。

    [ 目次 ]
    第1章 二つの「戦争責任」(「国際軍事裁判」はインチキか? 「人道に対する罪」を背負ったドイツ ほか)
    第2章 「国のかたち」をめぐって(「国のかたち」は変わったか 分断された「国のかたち」 ほか)
    第3章 マルクス主義という「思想と実践」(思想的武器としてのマルクス主義 日本における“何でもマルクス主義” ほか)
    第4章 「ポストモダン」状況(ポストモダンの導入と批判的知性 ドイツのポストモダニズム ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おす

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    2011年04月07日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「みんな」を求め、「みんな」に傷つけられた「わたし」は何処へ行く。

    [ 目次 ]
    1章 「みんな」って誰?(「みんなやっていることやないか!」 「赤信号」の法則 ほか)
    2章 「みんな」の西欧思想史(法とは「みんな」の意志である 「みんな」による「みんな」の支配・全体主義 ほか)
    3章 「みんなの責任」をどうするか?(「みんなの責任」の範囲 「自分で語ることのできない他者」への「責任」 ほか)
    4章 「みんな」と「わたし」の物語(「みんな」から押し出された「わたし」 「わたし」が「みんな」から目覚める時 ほか)
    5章 そして、「みんな」いなくなった!(「みんな」はいつまでも「み

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    2011年04月07日