仲正昌樹のレビュー一覧

  • ヴァルター・ベンヤミン――「危機」の時代の思想家を読む

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     三省堂本店で行なわれた著者の連続講義「ヴァルター・ベンヤミン──〝危機の時代〟の思想家を読む」を文字に起こし、おそらく編集部が体裁を整えたもの。素直に少しずつ読んでみることで見えてくるものがあるのを知らせてくれる点では、確かに刺激的である。とくに著者のロマン派研究が生きている、言語論の読解は示唆に富む。ただ、野村修の訳業にコメントを加えながら、原文の仕組みを解き明かしているところは、ドイツ語原文を参照する者にとっては興味深いが、それ以外の読者の関心をどれほど引けるだろうか。「複製技術時代の芸術作品」をメディア論として読む講義を中心に、著者とベンヤミンの資質の違いや、著者の芸術への関心の浅さが

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    2011年03月21日
  • 今こそルソーを読み直す

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    ネタバレ

    ルソーを学校レベルの知識でしか把握していなかったので手に取ってみた。
     おそらく、この著者(仲正氏)はルソーと同じ高さで物事を見ることが可能な人物なのだと思う。不平等論を基にして、エミールや社会契約論までもアイロニーとしてとらえるべきだと彼は語る。そもそも自己矛盾の塊ではないかと。
     しかし、ルソーを語る人々は、それを受け入れられずにそれぞれに関して素直に解釈し、全体を結びつけるときに根底にある矛盾の処理が行えなくなるというのだ。

     そういうことを私たちにわかるように説明しようとしているのだけれど、富士山頂からの景色が登った人のみが真に感じられるように、どれだけ言葉を重ねても実感として感じら

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    2011年01月21日
  • 〈宗教化〉する現代思想

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    最も正しく真理を示しているかのように見えて、どこかのポイントで説明できないはずの価値判断に基づいていることが隠れてしまっている、現代思想の危険について書かれた本。それは、隠れてしまっているとか、隠してしまっているとか、無自覚であるとかではなくて、結局は受け手がその人の立ち位置を判断すればいいことなのでは?論理の組み立て(考え方の過程)自体が宗教的な思想、というのは面白い指摘だと思った。

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    2009年10月07日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    しっくり、というわけではないが、伝えたいことがきちんと伝わってきてる(と私は)。
    途中、「そういえばそうだ」と思える表現等あり、初めての論文であったがなかなか好印象で読み終えられたと感じる。

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    2009年10月04日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    日本とドイツの「戦争責任」についての違い。西欧の中のひとつとしてのドイツ、アジアのひとつとしての日本

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    2009年10月04日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    ドイツも日本も枢軸国であり、戦後は民主主義を『受け入れ』経済復興してきた。

    『似たもの』ではあるが『受け入れ』の仕方は違ったようである。

    単純に比べるべき事柄では無いが、そこで考える事を止めてはならず、考察を加え続ける必要がある。

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    2009年10月04日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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    無責任になる「日本的」構造を、責任をフーコーの責任応答可能性「説」から、論じている。■まあ、笑えるジョークの形をとった、「みんなのバカ」という挨拶語である。日本人の集団でのあり方を、西欧的自我の基準で、斬ったつもりになる典型的な「日本人論」をぶつ「知識人」としての大学の教授とやらが、丸山真男の「蛸壺」型組織の論理から抜け出せていない現状も描かれ、その点では苦笑したが、参考にはなった。■みんなのバカという日本人論で、ただ新しいのは「自律」社会だけでは、行き詰ることも指摘されているのでその点は、丸山達の「世代」の日本人論とは異なるといえる。■時間つぶしには向く「思想」本かな。

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    2009年10月04日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    やっぱり日本人って、何事も「全体像」で捉える傾向があるんじゃないのかな?

    そこが戦後処理でもドイツと決定的に違う点なんじゃないだろうか。

    時には物事を側面ごとに切り離して考えないと、どこへも進めない!?

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    2009年10月04日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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    『不自由論』がおもろかったので買ってみた。が、イマイチだった。。。「みんな」という言葉を現代哲学の知識を使って(といってもデリダ)分析していくんだけど、文章中に「みんな」という言葉が乱発されるせいで、わけわからんくなる。結局やりたいのは、「みんな」を使いすぎると、責任の主体が分散されてヤバイぞ、っていう、結構ありがちな議論。
    それをするに当たって、「みんな」という言葉を使ったとこがミソなんだが、逆にわかりにくかったかも、って感じでした。
    オレの文章読解力が低いからなのかもだが。
    ただ、前作同様哲学者の易しい解説がある(今回はアドルノ)が、これはおもしろい。

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    2009年10月04日