仲正昌樹のレビュー一覧

  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    文体が読みづらいのか、内容がないのか?さっぱり理解できず。「」鍵括弧が多い。各章のテーマに沿って、作者の主張が語られていると思うのだが、他者の著作を批判する記載が多く見られる。その内容の正当性は分からないが、文体は不快である。(不快になるように記されているのかもしれない)

    何でも自己決定の限界
    自己決定するとはどういうことなのか?本当に自分で決めているのか?といったことを哲学的に考察している。内容は難しいと感じたが、普段の生活ではあまり円のない話題だからとも思える。自分で決めるということは、決断するということは、日常茶飯事であるが、その意味、決定という自己との考えることは、あまりしない。

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    2013年01月20日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    二国の敗戦の受け止め方に生じる違いの、そもそものきっかけを知りたくて手にしてみました。左右に偏りもなく、私なりに整理できそうでよかったと思う。が、後半2章は私のほとんど未知の思想の世界についてだったため、またその補完目的の読書をしなくてはならないハメになってしまったけれど。

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    2012年10月16日
  • 集中講義!アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険

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    自由民主主義というが、自由と民主主義はかならずしも両立しない。
    これまでは仮想的がいたので、成り立っていたが、問い直しが必要?

    リベラリズム、コミュタリアニズム、リバタリアニズムが、それぞれの主張で対立?している。

    アーレント、ハバーマスのコミュニケーション論の比較
    ハバーマスは西欧の考え方を普遍化しているのは問題がある?
    アーレントは、利害抜きが要件で、それらはギリシャの特殊な状況のみ成り立つものとする

    帝国化する世界の話題が気になった。

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    2012年05月03日
  • 今こそルソーを読み直す

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    ルソーって今はやってるのかしらん?
    厳密な哲学ではないし、いっていることが矛盾していたりして、アカデミックにはどうかと思われますけど、この著者もそのあたりをとらえてページをさいています。
    人間関係やコミュニケーションのかたちが変わってきた現在に、ルソーを読む面白さがちょっとわかった気がします。

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    2012年04月21日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    現代思想を語る上で重要となるキーワードを著者が説明するという切り口の書。正義、労働、責任など一冊でまとめきれるはずのないキーワードを歴史、語源から読み解き、現代と照らし合わせている。
    こういったテーマを広く知る上では適したものであるのでは…。

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    2012年03月31日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    ネタバレ

     「私」が安心して「主体」として振る舞えるようになるためには、「私」から見て、立派な自立した「主体」であるような他者たちから、対等な立場で「承認」される必要がある。その他者もまた他の”他者”からの承認を必要とするはずである。つまり相互に(無限に)承認し合う関係が成立していることによって、「私たち」は安定的に「主体」たり得るのである。
     自己の個性・自由・歴史性を意識する「人間」の欲望は、「他者の欲望」を欲望する。①他人が欲しがるものを「私」も欲しがる。②他者の欲望を「私」の思うようにコントロールする。③欲望する主体としての「私」を(同じように欲望する主体である)他人に認めさせる。―③相手に認め

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    2020年05月08日
  • いまを生きるための思想キーワード

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     政治哲学や倫理学の関連用語21を,各7ページ前後で紹介。特に「正義」「善」など,翻訳から来てる用語は日常語の色がついてまわるので,思想の文脈では注意が必要。
    「正義」なんかは,日本語で「義の人」みたいに人情あふれる感じの語感があるけど,英語の「justice」は全然違って「法」「公正」という意味合いが強い。正しい解決のためのルールというある意味冷たい含意がある。
    「アーキテクチャ」だけでなく「所有」の項にも登場するアメリカの法学者ローレンス・レッシグに興味をもった。クリエイティブ・コモンズの運動を提唱してる人。(主に)ネット上の知的所有権の範囲を限定して,共同創作を推進する活動は,なかなか意

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    2012年02月13日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    2012.01.15 最近サンデル先生のおかげで有名になった「正義」や「善」からはじまって「動物化」や「アーキテクチャ」まで、哲学や思想用語としてのその言葉の意味を一通り理解することができた。まだ1回読み流しただけだが・・・なるほどそういうことだったかという感じです。再確認につながることも多かった。

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    2012年01月15日
  • いまを生きるための思想キーワード

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    哲学・思想系述語集です。意外に読み応えたっぷりです。マスコミやネットで良く出てくる言葉を著者が選択して,その意味を語っている。
    ちょっと毒づいてみたり,淡々と説明していたり,著者のカラーがとてもよく出ていると思いますが,哲学に関して全く知識のない僕にとっては,若干難しいと感じることもありました。

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    2012年01月12日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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     半分は、著者の属する法学部の「みんな」からはぐれたことへの「私」のひがみ(笑)。でも、ハーバスやハイデッガーなどの現代からルソーやイェーリングなどの古典まで、「みんな」をめぐる思想を「みんな」にわかりやすく説明してくれる読みやすい本です。「みんな」が多用されているのは、慣れるまでちょっとうざいかも(笑)。

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    2011年06月29日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    本書は、「過去の清算」を軸にしてドイツと日本の六十年間の「戦後思想」を比較するものである。

    [ 目次 ]
    第1章 二つの「戦争責任」(「国際軍事裁判」はインチキか? 「人道に対する罪」を背負ったドイツ ほか)
    第2章 「国のかたち」をめぐって(「国のかたち」は変わったか 分断された「国のかたち」 ほか)
    第3章 マルクス主義という「思想と実践」(思想的武器としてのマルクス主義 日本における“何でもマルクス主義” ほか)
    第4章 「ポストモダン」状況(ポストモダンの導入と批判的知性 ドイツのポストモダニズム ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おす

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    2011年04月07日
  • 「みんな」のバカ!~無責任になる構造~

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「みんな」を求め、「みんな」に傷つけられた「わたし」は何処へ行く。

    [ 目次 ]
    1章 「みんな」って誰?(「みんなやっていることやないか!」 「赤信号」の法則 ほか)
    2章 「みんな」の西欧思想史(法とは「みんな」の意志である 「みんな」による「みんな」の支配・全体主義 ほか)
    3章 「みんなの責任」をどうするか?(「みんなの責任」の範囲 「自分で語ることのできない他者」への「責任」 ほか)
    4章 「みんな」と「わたし」の物語(「みんな」から押し出された「わたし」 「わたし」が「みんな」から目覚める時 ほか)
    5章 そして、「みんな」いなくなった!(「みんな」はいつまでも「み

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    2011年04月07日
  • 今こそルソーを読み直す

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    ネタバレ

    ルソーを学校レベルの知識でしか把握していなかったので手に取ってみた。
     おそらく、この著者(仲正氏)はルソーと同じ高さで物事を見ることが可能な人物なのだと思う。不平等論を基にして、エミールや社会契約論までもアイロニーとしてとらえるべきだと彼は語る。そもそも自己矛盾の塊ではないかと。
     しかし、ルソーを語る人々は、それを受け入れられずにそれぞれに関して素直に解釈し、全体を結びつけるときに根底にある矛盾の処理が行えなくなるというのだ。

     そういうことを私たちにわかるように説明しようとしているのだけれど、富士山頂からの景色が登った人のみが真に感じられるように、どれだけ言葉を重ねても実感として感じら

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    2011年01月21日
  • 集中講義!アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険

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    現代リベラリズムの良質なブックガイド。ロールズの「正義論」におけるリベラリズムを軸として、リベラリズムvsリバタリアニズム、リベラリズムvsコミュニタリアリズムの歴史を、簡便にまとめている。リベラリズムをめぐる議論の概観がわかるし、索引や巻末の年表なども充実しているので、リベラリズムについての資料として有益だと思う。

    個人的には、ノージック「アナーキー・国家・ユートピア」やロールズ「万民の法」、ローティ「哲学に対する民主主義の優位」、テイラー「<ほんもの>という倫理」あたりを読んでみたいなと思った。特に「万民の法」におけるロールズの「リベラルな社会がリベラルではない社会をどこまで許容すべきか

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    2010年10月21日
  • 集中講義!日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか

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    80年代に流行った「現代思想」とはなんだったのか。それ以前の日本におけるマルクス主義の流行まで遡って、思想の流れと共に解説している。マルクス主義とその限界、構造主義やポスト構造主義まで解説してあり、その流れを確認するのに役立った。

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    2010年02月07日
  • 集中講義!アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険

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    リベラリズム、ポピュリズム、リバタニアンなどなど、やや後半になって頭の中で人物名が混乱してしまったが、久々に哲学思想関係で面白く読めた本だった。

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    2009年11月24日
  • 集中講義!アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険

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    これは読みやすい。ハイエクのような古典的な自由主義にはじまり、価値中立に立つリベラリズムを前提としつつ秩序の根拠を説明しようとするロールズ・ドゥウォーキンを押さえ、そうした意味でのリベラリズムに反対するラディカルな(古典的な方向へのゆり戻しというか)ノージックや、価値中立に対する限界から価値や文化を政治思想に取り込もうとする理論、もはや国家のあり方を説明する政治思想ではなくその枠を超えたまとまりを説明しようとする「帝国」の議論まで。これらの見取り図をこの薄い本で整理してくれて、さて、では、それぞれに取り掛かってみよう!と思わせてくれる。

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    2009年10月07日
  • 〈宗教化〉する現代思想

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    最も正しく真理を示しているかのように見えて、どこかのポイントで説明できないはずの価値判断に基づいていることが隠れてしまっている、現代思想の危険について書かれた本。それは、隠れてしまっているとか、隠してしまっているとか、無自覚であるとかではなくて、結局は受け手がその人の立ち位置を判断すればいいことなのでは?論理の組み立て(考え方の過程)自体が宗教的な思想、というのは面白い指摘だと思った。

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    2009年10月07日
  • 「不自由」論 ――「何でも自己決定」の限界

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    しっくり、というわけではないが、伝えたいことがきちんと伝わってきてる(と私は)。
    途中、「そういえばそうだ」と思える表現等あり、初めての論文であったがなかなか好印象で読み終えられたと感じる。

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    2009年10月04日
  • 日本とドイツ 二つの戦後思想

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    日本とドイツの「戦争責任」についての違い。西欧の中のひとつとしてのドイツ、アジアのひとつとしての日本

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    2009年10月04日