仲正昌樹のレビュー一覧

  • マックス・ウェーバーを読む

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    昨年はウェーバー没後100年という節目で色々とウェーバーに関する本が上梓されたが、こちらは2014年刊行の新書。講談社新書50周年のでかい帯がついていて、「彼の思考を知るということは私たちの社会と歴史について深く学ぶことである」との惹句が掲げられている。

    本書はそんなウェーバーの思想を主要な著作を読み解いていくという形で辿るウェーバー入門書である。

    第1章は彼の宗教社会学を『プロ倫』が取り上げられる。著者は「ウェーバーの「資本主義の精神」論の魅力は、「禁欲」「労働」「営利」という一見すると、互いに異質な三つの要素が、歴史の特定の局面で連動し、資本主義発展の契機となったことを、「天職」概念を

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    2021年03月20日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    ネタバレ

    ※かなり自分の解釈,言葉が入っている.

    ■「大衆」とは
    「全体主義」を支持するようなメンタリティを持つ人々.

    「大衆」の対概念として「市民」がある.「市民」は,自らの利益を守ろうとする明確な意識があり,自分たちの利益を代表する政党を選んだり,要求を実現するための権利の主張やアソシエーションを結成するなどして,自分たちの利益を実現するために具体的な行動を行う主体を言う.(とはいえこれはアーレントがいう「政治」ではない,後述)

    対して,「大衆」は,自らの利益のために主体的に動くようなことはせず,普段は政治に無関心だが,追い詰められた状況においては,普段政治に関わっていないこともあり「具体的な

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    2021年03月14日
  • 現代哲学の最前線

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    読んでいて、これが哲学の話なのという違和感を感じた。
    目次を見て見よう!
    第1章 正義論
    第2章 承認論
    第3章 自然主義
    第4章 心の哲学
    第5章 新しい実在論

    第1章に関しては、ロールズを巡る政治哲学の話のように思え、第2章の承認論に関しては、現代思想も出てきて哲学ぽいのだが、第3章は、心理学や科学哲学の話に思えるし、第4章も、心理学や認知科学の話に思える。

    唯一、古い僕が、哲学らしいと感じたのは、マルクス・ガブリエルも登場する第5章の『新しい実在論』だ。

    特に認知科学に関する項目は、まるでSFのような世界であった。

    巻末に簡単な読書案内があるが、ある程度、哲学にも親しみ、少しだけ

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    2021年01月28日
  • 教養としてのゲーテ入門―「ウェルテルの悩み」から「ファウスト」まで―(新潮選書)

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    「市民」と「人間」をキーワードに、ゲーテの主要著作を読み解き、何がテーマとされているのか、なぜゲーテが偉大な作家と見なされてきたのかを考察することが本書のテーマ。

    人々が封建的な身分制度や地縁血縁の拘束から解放され、市場経済を中心とした自由な相互関係を構築し、生き方が多様化した18~19世紀のヨーロッパ。近代社会で自由を得た人々は、生きる目的や生き方の規範を自ら考え、追求していく必要に迫られた。
    そのような自己形成の実際においては、哲学、心理学、社会学等に分類される問題が複雑に絡み合う。ゲーテは、このような学問がアプローチできない複合的な関係性を散漫にならないよう物語化した作家である。

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    2021年01月14日
  • ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む

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    ネタバレ

    デカルト以降の自我中心の哲学が課題とした我思うゆえに我ありの我が存在する根拠に対して、死という固有の経験から自分に固有の生き方や責任を考えて主体的に将来に向かって投企していくポジティブな人間というハイデガーが出した解がわかった

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    2020年07月12日
  • マックス・ウェーバーを読む

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    仲正昌樹 「 マックスウェーバー を読む 」

    マックスウェーバー入門書。

    主要著作における共通テーマは 資本主義により 宗教、政治がどう変容したか、もしくは 宗教、政治はいかに資本主義を発展させたか。


    合理性と効率性を追求し、自己増殖し続ける資本主義を 巨大な「鉄の檻」と表現し、その「鉄の檻」で 歯車として生きることを規定された 人間を対照的に表現している


    マックスウェーバーは マルクス同様、大衆に資本主義を打破すべく革命を啓蒙しているのだと思う。キリスト教や国家すら飲み込んだ資本主義をどうしようとしたかったのか。「職業としての学問」がヒント?


    学問の存在意義
    *学問が悪魔とす

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    2020年07月08日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    アーレントの著書をわかりやすく解説している。哲学や思想を理解することは、人が歴史から学ぶためには必須であると思わされる。

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    2020年04月27日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    全体主義についてハンナ・アーレントの著書に解説、考察を加えながら、ドイツやヨーロッパの歴史的、社会的背景の解説とともに論じられています。別の書籍の解説書的位置づけなので、教科書的な面があり、物足りなさを感じた。

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    2020年03月01日
  • ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む

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    ハイデガーの有名かつ難解な『存在と時間』の入門本。
    哲学にちょっと興味が出て来て、原著の『存在と時間』を手に取ったところ、1ページを解読するのにさえ四苦八苦し、挫折(知 っ て た)。これをきっかけに本書からまず読むことにした。

    ハイデガーが元来のデカルト的・自然科学的な認識論(認識があって初めて存在がある!)から距離を置いて、従来の存在論を解体しようとしたという『存在と時間』の目的から解説が始まり、重要概念である現存在、配慮的気遣い、「ひと」、死への先駆などについて説明がなされている。筆者はハイデガー専門の研究者ではないのだが、だからこそ可能な、良い意味で中性的で、読者に寄り添う形で解説が

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    2020年02月08日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    結局全体主義の起源とは、国民国家の誕生による「均質に見える国民の出現」と階級社会の崩壊によって「お上から何か良いものが与えられるのを待っている無知蒙昧な大衆の出現」ということか。ここで言う全体主義の『全体』とは国家、あるいは国民の全体ではなく、全国民から異分子を除いた全体という事であって、随分と狭い意味で使われていることに気づかされた。
    最近の日本でもアメリカでも全体主義の兆しが見えるが、国民が"99%"に均質化され、かつ愚民化政策で複雑なことを考えることをやめた大衆が増えた結果と言えようか。

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    2019年06月22日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    アーレントの『全体主義の起源』および『イェルサレムのアイヒマン』の内容をわかりやすく解説するとともに、「分かりやすさ」を求めて思考停止に陥っている現代日本の言論状況を批判し、アーレントの「複数性」の概念が持つ意義を再評価している本です。

    著者がアーレントについて解説している本はいくつか刊行されていますが、そのなかでもとりわけ読みやすく、アーレントの思想のエッセンスをコンパクトなしかたで紹介しています。『全体主義の起源』は、読んでいてどこに連れていかれるのか皆目わからず、途方に暮れるほかなかったのですが、本書は非常にシンプルな見通しをつけていて、すくなくともわかったような気になってしまうこと請

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    2018年11月21日
  • ハイデガー哲学入門 『存在と時間』を読む

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    本書は、「存在と時間」の読解を主な内容とする、ハイデガー哲学の入門書である。
    筆者は「存在と時間」の原典をときどき引用しながら、難解な思想を卑近な事柄に例えて解説してくれるので、比較的わかりやすい解説書になっている。
    特に「存在と時間」原典の文章にはハイデガーの造語や難解な哲学用語が多く、それらの用語の意味の理解に、この本の説明は役に立つ。とはいえ、原典自体が難解なので、筆者の丁寧な解説にもかかわらず、この本一冊で「存在と時間」が読めるようになるといったものではない。次のもっと詳しいハイデガーの解説書に挑むための最初のステップに読むのに適した本であるような気がしている。

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    2018年11月07日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    読み終わりました。
    改めてハンナ・アーレントを知ると、現代に通ずる問題提起を多分に含んだ発信をしていた人なのだと思う。全体主義や凡庸な悪というテーマは、現代だからこそ再びスポットライトが当たるべきだし、実際にそうなっている。
    彼女はやや愚直で正直で素直すぎたところがあり、そこが「イェルサレムのアイヒマン」出版後に仲間たちと断絶してしまう結果を招いたのかもしれない。ただ、そうまでして彼女が訴えかけたものは、現代人がさらに後世につないでいかないといけない。また悲劇的な戦争が起こらないために。

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    2018年09月04日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    人は不安になると明解で時に過激な思想に傾き、それに従わない強い思考力を持つ人を除外しようとする。今の世界政治も、イジメの構図も、全く同じだ。

    大事なのはきちんと自分の頭で考える。議論に勝つための不純な目的ではなく、本当の正しさを追求するために。

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    2018年08月01日
  • 悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える

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    すごく分かりやすいと思っていたら『100分de名著』の改訂増補版だった。再構成されていて、とてもいい。
    『全体主義の起源』と『イェルサレムのアイヒマン』にフォーカスされた内容になっている。
    なかで「犯罪の遂行には悪を行う意図が必要である」という近代法体系の前提すら、思い込みや偏見によって成立しているのではないかとするアーレントは厳しい。
    実際、日本の犯罪報道では報道する側も受け取り側も、自分たちと悪との圧倒的な違いを探そうとする。これは容疑者に悪のレッテルを押し付け、その差異によって自分たちを正当化し善良性を証明しようとするものだ。この心性ははナチスがユダヤを迫害したのと同じ構図じゃなかろうか

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    2018年06月23日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    勉強のための一冊として読む。うん、やっぱり理解できていなかったんだと思わされる。アーレントの著作を再読しなくちゃね。でもそのためにはもっと事前の準備が必要ですね。

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    2018年05月10日
  • ハンナ・アーレント「革命について」入門講義

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    「全体主義の起源」、「人間の条件」につぐ、アーレントの主著の一つ。

    哲学的な議論が中心の「人間の条件」に対して、フランス革命とアメリカ革命を比較しながら、具体的に議論が展開していく。

    通常、アーレントの議論は、あれはダメ、これはダメで、色々なものを批判するのだが、そのオルタナティブは示されることはないが、ここで、ぼんやりながら、理想みたいなものが示される本。

    という「革命について」への仲正さんの講義。

    「革命については」は、アーレントの中では、具体性がある程度あることで、比較的、読みやすい本なのだが、この本を読むと結構、読み飛ばしていたな〜、と思うところはたくさんあった。

    単純化する

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    2018年05月06日
  • 今こそルソーを読み直す

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    ルソーそのものよりも社会契約論に的を少し絞った上での一冊。

    内容はその『社会契約論』に絞ってあるので、前後の著作にはそれほど多くは触れていない感じなのだけど、この社会契約をもとに全体を説明しようとするバランス感覚が読みやすかった。

    一般意志、自然人、社会契約といったキーワードを軸にして、ルソーは現代までにどういった影響を及ぼしているのか、というごく当たり前の疑問に対して、きちんと著者なりの解釈をしているのでスラスラ読める。

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    2018年05月06日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    アーレントの思想の上に、著者の思想が乗っていることがはっきり打ち出されている。こういう本を好まない人もいるだろうと思う。読むタイミングによっては、著者の言い分に腹が立つ人もあるだろう。
    ぼくにとってはちょうど良い、アーレントの著作への入門になったように思う。

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    2018年02月22日
  • 今こそアーレントを読み直す

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    全体主義に陥らず、複眼的であり続けるためには、他の人との意見交換がなにより大事だ、ということだと理解した。
    いろんな考えの人と話をするのも大事だけど、きっと、いろんな考えの本を読んで、自分の考えを調整し続けるのも大事なんだろうなと思った。

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    2018年02月04日