安藤優一郎のレビュー一覧
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ネタバレ世田谷にあった井伊家の所領で代官を務めた大場家の代官夫婦の日記から読み解く幕末から明治の世。下野の佐野奉行が上官になるが、江戸の桜田御門外にある井伊家の上屋敷から直接、人足や馬などの調達を指示される関係にあり、農作業をたびたび中断される労務提供の依頼に領民が反発するのをなだめたとか、企業に働く中間管理職を連想させる場面も。桜田門外の変で井伊直弼が暗殺された直後は水戸藩と彦根藩が江戸で衝突寸前だったとか、天狗党の乱や武州世直し一揆の余波が世田谷にどう波及したかとか、幕末維新の歴史の変動を代官一家がどう対処したかを知ることができる良著。特に親子三代の代官一家に嫁いだ夫人(荏原郡中延村出身ということ
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最近、江戸ブームということばがよく使われるが、実は同じようなブームが明治時代にもあった。それは、江戸開市三百年祭を祝った1889年(明治22)が起点になっているという。維新後、新政府に憚るところが多かった旧幕臣が、この祭典をきかっけに、さまざまな組織を作って展覧会を開いたり、出版事業に取り組んでいる。忘れないうちに江戸のことを残していこうという、このような努力のお陰で、研究の上でもきわめて有益な史料が多数残された。
この本は、こうした活動の母体となった旧幕臣、なかでも「南北会」を作った南・北町奉行所に勤めていた者の動きを中心に描いたものである。
本書を読むと、旧幕臣のかなり「したたか」な生 -
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主人公の江(ごう)は、浅井長政の三姉妹の末娘、徳川秀忠正室であるが、これまでドラマなどではあまり取り上げられることはなかった。どちらかといえば、秀吉に嫁いだ長女の茶々(淀君)、あるいは家光の乳母、春日局の陰に隠れた存在だった。
一方、本書に描かれた時代は、戦国から徳川の世へと移る大河ドラマでもおなじみの時代であり、歴史的事実そのものも、よく知られた話ばかりである。一見、地味な物語と思われがちだろう。
しかし、生涯で三度の結婚をし、三代将軍家光の生母となった江の一生という側面から見ると、また違った見方ができるから面白い。本書は江をはじめ、この時代のもう一つの主役だった女性たちの立場から見た織 -
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明治維新。
どうしても明治新政府に目がいきがちなこの時代。
この本を見つけたとき、ハッとさせられました。
そういえば徳川家臣団、どこへ行ってしまったの…?
中学校の実習で、ちょうど明治維新あたりの
授業をすることになり、本屋へ直行。
そこで見つけた本がこれ。
ある旗本の御家人1人にクローズアップして
取り扱っているのでとてもわかりやすい。
そこから徳川家臣の動きや生活の様子へと
広がりを見せているのがとても読みやすかった。
面白かったのは、生活苦の士族たちが
明治期に牧場経営に参入し始めたのだが
乳牛は広い土地がいる…そうだ!うさぎにしよう!
とうさぎを飼い始めたものの、肉や皮の利用法は -