安藤優一郎のレビュー一覧

  • 大名格差
    旗本に近い一万石の大名から、鎌倉以来の名門の外様の大大名の違いはもとより、家格の差は参勤交代の道中だけでなく、江戸城内の各種催事にまで。
    御三家と御三卿の「格差」にまで言及あり、これは面白かった。
  • 江戸幕府の感染症対策 なぜ「都市崩壊」を免れたのか
    江戸は天領の中でも特殊だったんだ。当然か。救援金を与えることで暴動を防ぐシステムは今でも続いてるなあ。この辺から来ているのか。コレラ対策の話、天然痘対策の話は言われてみれば。
  • 賊軍の将・家康 関ヶ原の知られざる真実
    天下分け目の関ヶ原の戦いについて、従来の徳川家康と石田三成との対立の図式で読み解くのではなく、豊臣政権下での政治のパワーバランスといった視点で改めて見直していくもの。
    いま言われている歴史は、勝者の歴史であり、視点を変えてみると、また違った景色が見えてくる。
  • 江戸幕府の感染症対策 なぜ「都市崩壊」を免れたのか
    窮民救済として効果的な制度は天明の大飢饉で
    打ちこわしが政変を呼び「御救米制度」が誕生
    飢饉や大地震・感染症蔓延時に弱者を対象に支
    給される
    その基準は
    ①70才以上独り者で自立困難者
    ②孤児
    ③長患い
    その後拡大していく
    ④家族も対象
    ⑤その日稼ぎとなり以下のとおり実施
    1802年288,441人...続きを読む
  • 河井継之助 近代日本を先取りした改革者
    司馬遼太郎の『峠』から、童門冬二による『小説 河井継之助』を読み、そして本著に至る。河井継之助に何故こんなにも惹かれるのか。三冊読んで自己分析すると、大きく二つの事に絞られる気がする。一つは、家老まで昇格する継之助のリアリストかつ改革者としてのスタイル。本著では特に山田方谷に教えを請う所から、改めて...続きを読む
  • 越前福井藩主 松平春嶽
    薩摩、長州、土佐藩以外の視点で描かれた珍しい本。坂本龍馬繋がりで松平春嶽のことは軽く知っていたが、春嶽のことをより知ることができた。ただ、盛り上がりに欠ける文章なのは否めない。
  • 徳川幕府の資金繰り
    徳川幕府は15代将軍・250年以上も続きました。武力で日本を統一した徳川家ですが、時代が経過するにつれて、資金繰りが苦しくなってきたようです。

    中学や高校の頃、江戸時代の後半にもなると、金の含有量を減らした価値の低い貨幣を発行したと習って、これは良くないことだと思っていましたが、現代の政府も「量的...続きを読む
  • 世田谷代官が見た幕末の江戸 日記が語るもう一つの維新
    明治維新、代々井伊家所領として世田谷領を
    守る代官の大場家
    明治4年7月14日、廃藩置県により関係が
    解消され、明治11年に村長就任となるが…
    (22年大合併後も初代村長)
    年賀の挨拶や旧彦根藩士との懇親会にも出席
    人間の関係は制度では断ち切れない(´・ω・`)
  • 江戸の旅行の裏事情 大名・将軍・庶民 それぞれのお楽しみ
    瀑布の要請に応えて毎年京都から日光へ派遣される例弊使が駕籠からわざと落ちる「パタル」ことで袖の下(賄賂)をせしめ、一財産を築いていたのに驚いた。
  • お殿様の人事異動
    江戸期大名たちの国替えに係る引き交々が赤裸々に描かれている。実務は大変そうだと思っていたが、このようなおおわらわが各地で起こっていたかと思うと、味わい深い。
  • 渋沢栄一と勝海舟 幕末・明治がわかる!慶喜をめぐる二人の暗闘
    幕末から明治にかけての徳川慶喜、勝海舟、渋沢栄一、3人の動きやそれぞれの考えがまとめられた一冊。その時々のそれぞれに対する心情までもよく書かれている。
    ただ、サブタイトルに(栄一と回収の)「二人の暗闘」とあり、また海舟の死をもって「栄一と海舟との水面下での戦いも終わった」と書かれており、あたかも二人...続きを読む
  • 江戸幕府の感染症対策 なぜ「都市崩壊」を免れたのか
    江戸幕府の感染症対策のうち、治療は幕末の蘭方医によるまでほぼ手付かず、それまで経済対策はお救米だった。
  • 龍馬を継いだ男 岩崎弥太郎
    三菱を設立した岩崎弥太郎の生涯を描いたもの。ただ時代の背景など概略は分かりやすいのであるが、この本が大河ドラマ龍馬伝少し前に出されていることもあり、あまりにも坂本龍馬を意識しすぎている感があるのは否めない。
    もう少し、弥太郎自身を深く掘り下げ焦点を当てていけば、より面白味が増していくと思われる。
  • お殿様の人事異動
    江戸時代における幕府を中心とした武家の人事制度について、国替えの制度をもとに説明している。江戸時代は、幕府が強大な権力を保持していたことを再認識した。参勤交代もそうだが、大名に対する土地の所有権や人事権を、徳川幕府が一手に握っていたことが大きく、その基盤がしっかりしていたからこそ政権が260年も続い...続きを読む
  • 幕臣たちの明治維新
    明治維新後、「賊軍」の烙印を押された幕臣(徳川家臣団)とその家族がどう生きたかが書かれた本。

    歴史はどうしても勝者側にスポットライトが当たります。しかし、敗者となった側にも目を向けることで、歴史をより深く理解できます。
  • 龍馬を継いだ男 岩崎弥太郎
    西郷、木戸、大久保、そして坂本龍馬など維新志士達の影に埋もれ、三菱の創業者としての認知度の高い岩崎弥太郎。
    そんな彼の生まれから江戸幕末の活躍といった、あまり知られていない史実についてまとめられた一冊。
    岩崎の一生がかたくるしくなく読むことができるので大河ドラマで興味を持った人にはオススメ。
    ただ、...続きを読む
  • 大江戸の飯と酒と女
    <目次>
    プロローグ
    第1章  <飯>花開く食文化の舞台裏
    第2章  <酒>幕府と居酒屋と料亭と
    第3章  <女>百花繚乱、色恋の秘密

    <内容>
    江戸時代の庶民の生活については多くの本が出ているが、それをうまくつなげた感じの本。外交使節の食事の話や「寛政三美人」の詳しい説明はあまりなかった気がする...続きを読む
  • 30の名城からよむ日本史
    30の名城を紹介。切り口自体は、そう新しくなく、どちらかといえば初心者向けのものか。まあそれでもやはり城に元々興味がある人間としては、ついつい城を巡りたくなってくる。それはこの本の力というよりも、城自体に、人を寄せ付ける力があるからではなかろうか。
    それには、城が築かれる必要性は勿論のこと、伝説や浪...続きを読む
  • 龍馬を継いだ男 岩崎弥太郎
    岩崎弥太郎についてほとんど無知だったので概略を知るには良かったが、明治維新前の記載がほとんどでそれ以後のことについては流してあるのが残念。
  • 世田谷代官が見た幕末の江戸 日記が語るもう一つの維新
    世田谷代官屋敷跡の資料館は行った事があります。
    この本を読んで、世田谷の歴史についてますます興味を持ちました。