安藤優一郎のレビュー一覧

  • 江戸文化から見る 男娼と男色の歴史
    こちらで頻繁に引用されている井原西鶴の男色大鑑を先に購入しておりお薦めに上がってきたので読んでみた。
    著者は江戸時代の間取りについての本など江戸文化全般をさまざまな角度からみた本を手掛けているようでべつに男色研究の専門家ではない。
    歴史に沿った陰間茶屋の変遷など勉強になった。
    春画がとても多い。春画...続きを読む
  • お殿様の定年後
    知られざるご隠居暮しに迫る。意外な日本史。

    あの徳川光圀、六義園の柳沢信鴻、関係の改革の松平定信、「甲子夜話」の松浦静山、薩摩藩の島津重豪。

    隠居になり自由の身で没頭する趣味の世界。特に松平定信の隠居後が面白い。老中時代に改革のため処罰した山東京伝を自らの文化活動に登用するなど、立場上やむを得ず...続きを読む
  • 渋沢栄一と勝海舟 幕末・明治がわかる!慶喜をめぐる二人の暗闘
     見る立場によって、こうも見方が変わるかと思った対比人物伝。

     片や恩人(渋沢)、片や主君だけど散々手を焼かされた(勝)。

     相手が二心殿と呼ばれた慶喜だから、猶の事複雑さが増している。

     本書を読んで、より一層幕末明治のゴタゴタに触れた気がする。
  • 江戸の色町 遊女と吉原の歴史 江戸文化から見た吉原と遊女の生活

    知らなかった色町の世界

    ふと、色町の世界を深く知りたくなりこの本を手に取りました
    江戸時代性事情は私の想像を超えていました…

    色町の女性達のプライド、憂いや諦め…宿命運命と諦めるしかなかった彼女達を思うと胸が締め付けられますが、江戸市民の遊女に対する尊敬の念を知り少し救われます…

    浮世絵の挿し絵は芸術です
  • 大江戸の飯と酒と女
    幕末の万延元年に、江戸には3,763軒の蕎麦屋があり、屋台も含めると5千件を超えていたとか。よほど蕎麦好きが多かったのかと思えど、それは水車による製粉技術により16文という安価で提供できたればこそとは思い至らず。確かに人力で臼挽きしていては間尺に合わず、ファーストフードにはなり得なかっただろう。お酒...続きを読む
  • 渋沢栄一と勝海舟 幕末・明治がわかる!慶喜をめぐる二人の暗闘
     渋沢栄一関連本として読んでみました。
     本書では、一橋(徳川)慶喜を軸にして、渋沢栄一という車輪と勝海舟という車輪を左右にはめ、幕末から明治、大正にかけての日本の政治の歴史をたどっていきます。
     第一章では栄一と慶喜の関係、第二章では海舟と慶喜の関係が書かれ、第三章で栄一と海舟が出会います。第四章...続きを読む
  • お殿様の人事異動
    勉強になりました。
    三方領知替は、大変ですね。
    天保11年の三方領知替が撤回されたのも、
    時代の流れというか、幕府の力が衰えていたことを
    表しているのですね。
    大岡越前や鬼平こと長谷川平蔵の話も面白かった。
    明治維新後の徳川家臣団も大変だった。
    静岡への無禄移住による窮乏生活は本当に悲惨だったと思う...続きを読む
  • 江戸文化から見る 男娼と男色の歴史
    春画(もちろん男色)の掲載枚数が多い!
    えっちな絵というより、江戸文化の一旦に触れているということに感動した!
    でもぶっちゃけドキドキした!(笑)

    男娼のルーツや、どんな人が働いて、どんなサービスを行っていたかまで細かく知れてビックリしました!
  • お殿様の人事異動
    封建社会である江戸時代は、将軍から国替えを命じられれば大名といえども藩士ともども領地を移らなければならなかった。人事異動というよりも、転勤に近い感じで、移動には相当の費用がかかるし、新旧の領民との関係も大きく変化した。
    本書では、そのような国替えの具体的事例における様々なエピソードのほか、大名や旗本...続きを読む
  • 大江戸の飯と酒と女
    江戸時代の食べ物について詳細な報告で、当時の人の生活が垣間見れる.特に面白かったのは将軍の御成で、大名が接待する状況が詳細に述べられている.何を食べたか、何を見たか.現代の人々が食べているものと比べると、それほど豪華なものではないが、一般の人から見るとすごい料理だったのだろう.独身の男が多かった江戸...続きを読む
  • 30の名城からよむ日本史
    お城を中心にその土地を象徴する歴史にざっと触れられる。
    城郭があってもなくても、足を運んでみたくなる。
    〔首里城も出てきます。早く再建できますように。〕
  • 江戸の不動産
    江戸時代の江戸の土地取引について調査し、まとめたもの。土地活用の実態についても詳しく述べられており、役立った。
    「江戸は「武家地」が約7割」p5
    「日本橋と神田が代表的な町人地」p7
    「(明暦の大火)鎮火したのは出火から三日目で、江戸の6割が焼失した。焼死者も10万人を越えたとされる」p26
    「江戸...続きを読む
  • 不屈の人 黒田官兵衛
    武威or才智の両極端では天下は取れず、どちらもバランスが必要。
    自分の主君(上司)はどうなのか見極めるところから。
  • 江戸の不動産
    江戸時代の江戸の土地事情と不動産取引の、知られざる実態とは。
    第一章 巨大都市・江戸の土地事情・・・天下普請~明暦の大火の影響
    第二章 武士の不動産商法・・・拝領地・町人地・農地の違いと取引
    第三章 町人・農民の不動産ビジネス・・・豪商・豪農も江戸に土地
    第四章 幕府の土地を私有地にする裏技・・・要...続きを読む
  • 幕臣たちの明治維新
    内容ですが、
    まえがき
    第1章 徳川家の大リストラ
    第2章 激動の幕末を見た御家人
    第3章 静岡藩の消滅
    第4章 西南戦争と江戸っ子気質
    第5章 江戸ブームの到来
    あとがき
    となっています。
    我々が習う近代史は、勝者の薩摩・長州藩側の立場からの視点である。
    欧米列国の脅威から日本という国を守るという...続きを読む
  • 30の名城からよむ日本史
    日本にある30の名城を取り上げ、その城にまつわる歴史的事実を紹介しています。
    城は、時代が異なっていても、権力者・為政者の拠点であり、中心地でした。その城がなぜこの地に築かれたのかを知ることは、その土地そのものを知ることでもあるし、日本史に与えた影響も大きいものです。そういう視点で見ると、ただ城を見...続きを読む
  • 幕末維新 消された歴史
    勝てば官軍
    あとがきにありますが、勝者は勝つべくして勝ったというストーリーに歴史をねじ曲げてしまう。
    勝者に都合の良いように叙述された歴史。
    歴史の歪曲である。
    こうして、勝者側が自己の正当性を後世に伝えるために編纂した歴史書や歴史教科書では、敗者側の言い分は抹殺され、敗者は歴史の表舞台から強制退場...続きを読む
  • 「幕末維新」の不都合な真実
    一般常識としての幕末維新と違った「真実」が沢山あり、上野騒擾(当時は上野戦争とは言わなかったようです)までは大逆転の可能性もあったんですね。勝海舟に関しては賛否両論ありますが、この中では非常にしたたかな交渉人だったようです。彰義隊は幕府の舞台ではなく、元一橋家の家臣を中心にした連中が鳥羽伏見の敗残兵...続きを読む
  • 大奥の女たちの明治維新 幕臣、豪商、大名――敗者のその後
    本の紹介文です。
    明治の世をつくったのは、「薩長」ではなく敗者たちの「悔し涙」だった!!
    幕府が瓦解したあと、徳川に連なる人々は、どう生き抜いたのか!?
    篤姫の執念、津田梅子の情熱、江戸っ子の心意気、リストラされた旗本・御家人たちの悲喜劇――。
    これまで語られてこなかった維新史に新たな光を当て、日本...続きを読む
  • 「関ヶ原合戦」の不都合な真実
    関ヶ原の戦いを学校の授業で習った時のイメージは、「天下分け目の合戦」と言いながらも、一日であっけなく終わってしまったというものでした。

    両軍合わせて十万人を超える将兵が戦ったにしては印象が薄かったのですが、この合戦を取り扱った歴史小説を読むと、本戦に至るまでに、日本各地で様々な前哨戦が行われていた...続きを読む