牧野知弘のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本は切実だなー。
サラリーマンはみんな読んだほうがいい。
これから家を買おうという人はなおのこと。
すでに家を持っている人も。
サラリーマンにとっておそらく最高額の買い物。
そのわりには大した勉強もせずに、
不動産屋と銀行にそそのかされて、
安易に買ってしまいがち。
持っている不動産をどう扱うか、
新たに不動産を買う場合は何に気を付ければいいか、
そのあたりを、
三井不動産でブイブイ鳴らし45歳で独立した著者が、
丁寧に教えてくれている。
私と不動産との出会いは、、、
23歳で結婚した時は親の持ち物件を借りた。
これはお気楽なものだった。
30歳でバブルのピークで父親に死なれてからは、
否応なしに不動産と相対した。
かいつまんで言うと、、、難しいな。
父が残したのは母の住む家と別の土地と株。
最高値の株価で相続したが、10か月後にはバブルがはじけ株価半減。
回復を信じ、相続税を延納し、その一方で土地に家を建てた。
これがまずかった。
株価は一向に上がらず、延納でも払いきれなくなる。
国の救済措置で当時の時価で物納できるという。
住んでいる家の底地を物納。
国に地代を払うことに。
10年後?かな。国から買い戻し。
やっと自分のものに。
そのうえ子供が二人になり家が手狭ということで、建て替え。
ローン完済は60歳。二人目の子も大学卒業。
解放感。
というところ。
この新書も、そうした相続やらローンやらが詳しく書かれている。
今は子供がいなくなった家に妻と二人暮らし。猫一匹。
寝室も別にして、お気楽。
しかし、この後をどう過ごすか。
これもこの新書のテーマの一つ。
この新書のターゲットは55歳だが、私は間もなく65歳。
しかしまだまだ健康。
これからをどう過ごすか。このまま今の家にとどまるか。
都心に出るか。田舎に行くか。
薪ストーブにあこがれる妻。しかしそれは難しいだろうな。
都心にあこがれる私。文京区、台東区、、きついなあ。
課題だ。
第1章 あなたは今の家で死ねますか?
「人生100年時代」の不動産はこれまでと全く違う
家を持ち続けるリスク、手放すメリット
「住み替え」は50代の今が最適
不動産屋と銀行の常套句に騙されるな
第2章 「資産価値」の嘘・本当
資産価値の高い物件、低い物件の決定的な違い
タワマンの未来、郊外戸建ての末路
「隠れ負債」に注意!マンション管理費・修繕積立金のリスク
今こそ、自分ファーストで「含み益」を実現する
第3章 50歳からの不動産購入術
無理なローンは組まない!「返せる」住宅計画
リノベーションか、買い替えか?
終の棲家に必要な「エリア」の条件
「賃貸か購入か」の結論
第4章 不動産と上手に付き合う生き方
不動産を「負動産」にしないための相続・売却術
「賃貸併用住宅」という選択肢
不動産で人生の選択肢を増やす -
Posted by ブクログ
2025/12/10
p.113
また、ある建築現場で実際に起こった出来事があります。厳しい現場の状況の中でなんとか人のやりくりをつけて、技能労働者を含めたチームアップに成功したものの、それでも工事がスタートできなかったという事例です。
人を集められれば工事ができるのかといえば、そうではありません。現場に資材を運び込むためには多くの工事用車両が必要です。ところが今の日本ではこの工事用車両=トラックが極端に不足しているのです。
この工事現場では、結局工事用車両を思うように集めることができなかったために、スケジュール通りに工事をスタートさせることができず、せっかく確保した職人たちもリリースせざるをえなかったということです。
地方の公共事業が激減した結果、地方の多くの工事業者が倒産し、工事関係車両を手放しました。その車両の多くは現在、アジアや東南アジアに持ち込まれ、彼の地の工事現場で活躍しています。
最近東京都内の工事現場周辺を走り回るダンプカーなどをよく見ると、ナンバープレートが「高松」や「広島」など西日本ブランドの車両が目につきます。東北地方の復興需要に加えて都内の五輪関係、大型のオフィスビルの建て替え関係の工事で工事用車両が足りずに、広く西日本方面からも呼び寄せているのが実態なのです。
さらにもうひとつ深刻な問題が発生ています。工事用車両は確保できても、今度はトラックを運転する大型車両免許を持つ人の人口が減少してしまっているのです。バスやトラックなどの長距離運転をする運転手は、今や大変な人材難となっています。
昔はテレビドラマや映画などで、「トラック野郎」「トラックとうちゃん」は大人気でした。誤解を恐れずにいれば、昔「族」やってました、といったお兄さんたちが足を洗ってトラック運転手になる。家族を持って子供に自分のトラックを自慢する。そのトラックは見事に装飾を施され、族だった頃を彷彿とさせる。気が荒いが心は優しい。そんな姿がドラマや映画のネタとなったのです。
では今どきの地方の若者。トラック運転手のような体にきつい仕事はまっぴらごめん、車両の運転でも、彼らが好んでやるアルバイトが宅配便の配達だそうです。同じ運転手と思うなかれ。こちらの職種であれば毎日家に帰れるのです。稼ぎがそれほどでなくとも結婚をせず、家庭を持たなければ十分な収入が確保できます。なにしろ国内での移動はないから面倒くさくない。苦労して報酬をたくさん得ようというインセンティブに欠ける社会になっているのです。
親の年金は今のところ充実しているし、あくせく働かなくても家はある、車もある。収入がたとえなくとも社会保障が完備されている今の日本にあっては、仮に生活保障になっても田舎ならそれほど困らない。まわりにも同じような仲間がいるからさびしくない。だいたいこんな構図になってしまっているのです。
市場の原理が働いて、建設費がまたリーズナブルな範囲に戻ってくるかと言えば、実は日本の構造的な問題をかなり抱え込んでいることにも目を向けなければなりません。解決への道は今のところ見出しにくく、建築費は「高値」を維持していく可能性が大きいと言わざるをえません。 -
Posted by ブクログ
2025/05/21
p.128
住みついた外国人が就労しやすいのが、農業と建設業そして飲食などのサービス業です。どこもまったく人手が足りていないため、背に腹は代えられず、不法入国者も含めて雇うことになるでしょう。このように働きながら生活を始めると何が起こるかというと、子どもがどんどん生まれてくるということになります。
そうなると、この子どもや家族の面倒をどうするのかが社会問題となります。おそらく篤志家のような人たちが出てきて、空き家で寺子屋を開いて教育しようなどと言い出します。それはそれで志の高い行為ですが、結果的に不法移民が増えることになるでしょう。
2025/11/25
p.167
5 民泊の可能性は地方にある
民泊は都市部ではあまり広がらない可能性もありますが、地方で広がる可能性はきわめて大きいと思います。
というのも、都市部ではホテルや旅館がどんどん新設されているからです。ホテル・旅館だけでなくて、ホステルやカプセルホテルなどの簡易宿所も次々とオープンしています。だから、都市部では民泊はそれほど大きな役割を求められないかもしれません。
しかし、地方は違います。ホステルやカプセルホテルが次々にできるという状況にはありませんので、その代わりに広い自宅の一部や空き家を民泊に活用することは、社会インフラを守るという観点からも重要だと思っています。
民泊というのは、言ってみれば、地方の観光を演出する有効な手立てのひとつです。 -
Posted by ブクログ
不動産を相続する予定がある人は一読されたしと思う。
「2030年には空き家率が増える」という内容をメインに、生活様式の変化、高齢化社会、社会インフラ、街づくり、法制度などにも触れて、現状の課題の一部が紹介されている。我が家は賃貸だし、実家の相続問題もあるので他人事ではない。
私が今住んでいるところは23区だけど一軒家が多いエリアで閑静だ。住んで気が付いたが、思ったより空き家が多い。管理が行き届いた家もあるが、草木がうっそうと生い茂っている家もある。気に入った家があればお手紙を書いてポストに投函して交渉するのもありなのではないかと思うぐらい空き家が多い。
筆者が言うには、2030年を軸に前後3~5年にこの大量相続問題が世間を賑わせるようになるはずとのこと。 -
Posted by ブクログ
億ションは当たり前!になってしまったが、その原因を三井不動産の牧野さんがリーズナブルに語っている。
もはやだれが買うかはどうでもいい。自国のリスクを避けるために海外の富裕層が買おうが、
日本の富裕層が相続対策で買おうが。
でもそれじゃ折角の高額物件は人はほとんど住んでない、ってことになるんだな。勿体ない。
それよりも問題はこれからどうなるか。
ニュータウンからの都心回帰。ベットタウンの没落。あらら、私の住む市が名指しされてる。
JR各駅周辺はまだしも、、でほっとするが、、、
私自身、これから先、都心に移るか、逆に軽井沢みたいなところに移るか、はたまたど田舎か、、
など考えたりしている。
いずれにしても人口減少社会。ほとんどの場所で家は余る。相続物件がどんどん出てくる。
広い家が必要なのは子育ての最中だけ。
そう考えると、今の家は広すぎるんだよな。
つい自分のことを中心に考えてしまう。
もとは仕事のからみもあって読んでみたんだけど。
第1章 増え続ける“億超え”マンション(億ションはもはや普通の物件;中古物件でも1億円超え ほか)
第2章 誰が買っているのか(日本中、暇人だらけ!?激増する日本人富裕層 ほか)
第3章 一般国民を相手にしないデベロッパー(天井が見えない建設費の高騰;相次ぐ事業計画の延期・凍結 ほか)
第4章 これからのマンション、3つのキーワード(都心に集まる人たち;水面下の大きな変化 ほか)
第5章 マンションの本当の資産価値とは?(タワマンのリアル;タワマンは永住のための住居ではない!? ほか)
●億ションはもはや普通の物件
●激増する日本人富裕層
●パワーカップルが陥る落とし穴
●さらなるインフレが到来する
●一般国民は、中古物件を買うしかない
●バブル時代から変わったこと、変わっていないこと
●タワマンは永住のための住居ではない!?
●新たなトレンド、ブランデッドレジデンス
●ヴィンテージマンション
●都心なら、どこを選ぶべきか
●注目は地方4市
●マンションの「買い時」とは?
●三極化する日本社会と、今後の住宅 -
Posted by ブクログ
タイトルまんまの疑問を持っていたので読んでみた。結果として理由が分かり満足している。その理由は脆く、これからどうなるかは不明だが。
高いマンションを買う側
売る側
こらからの展望
マンションの本当の資産価値
と分かりやすくまとめてくれている。
冒頭から日本人の富裕層の多さの証明に驚き。
夫婦で働きもせず贅沢な生活をしている友人がいて疑問に思っていたけど思わぬ形で解決できた。親御さんも稼いお金をきちんと資産運用していた訳だけども。
最終章の「マンションの資産価値を維持する条件」は全く着目してないところだった
以下引用。
「マンションは区分所有建物です。これは、区分を所有する「ひと」が勝手に行動できるという意味ではありません。所有者=住民全員が同じ目的を持ち、目的に資する住み方をしていくことが大切です。」
本来マンションは一つの共同体であり、コミュニティーなのだと著者は言っている。マンションに対してそんな見方をしたことがないので、マンション購入の際は気にしたい。
全体的にマンション購入を投資としてみている金持ち、高いマンションをステータスとして買う見栄っ張りな人たちに対して冷ややかな著者の様子が伺える。
私も子ども2人いて狭い賃貸だけど、不便は今の所何もない。住まいを価値や損得で探さず、「どんな生活をしたいか」で決めまれるようにしたい。
-
Posted by ブクログ
今まで通りのなんとなくで不動産を購入すると痛い目を見る
戸建 やマンション、テナントビルなど今までは買った方が得であると考えられていたものが経済状況 、人口減少、コロナ など生活が変化することによって、今までの常識が通用しなくなってきたことが著者の豊富な切り口で書かれており 大変勉強になりました
特に仕事に関係するところでは相続 節税のための不動産について。
アパートを建てる 節税対策があるが、人口減少も重なり848万戸の空き家のうち賃貸用の空き家は432万と空き家 個数 全体の実に半数を占めるに至っているなど、アパートを建てたがいいが収入が伴わない危険性もあること。
節税の手段としての不動産購入が実態を歪めていることなど、実務中もキモに銘じていきたいと思いました。
勉強になった箇所
・多くの日本人が家の含み損を抱えることになった
・今までみんなが買ってきた当たり前という理屈は、今後は通用しない可能性が高い
・新築ワンルームマンションの供給過多で、出口を失った状態、つまり 売れない事態に陥っている
・多くの戸建住宅で1000万円も出せば まずまずの状態の物件を購入することができるようになる。マンションであれば 数百万円、ちょっと良い車1台ぶんくらいの価格で手に入れることができるようになる。こうした時代はすぐ目の前、早ければ 5年後、遅くとも2030年を迎える頃から顕著になる
・節税のためのアパート建設は、実需 という観点が物の見事に欠落している
・節税 が目的化して、需給バランスに目を向けない貸家建設は、日本の住宅事情を 歪んだ 構造にしているのである。
・テナントを追い出す 費用については融資をしてくれない。
・親の農地を相続して、それを宅地として 維持できるような経済力を持ち合わせていない
・都市農地の相続が発生するたびにポロポロと宅地化された土地がマーケットに供給されることはおそらく 避けられない
・不動産投資を推奨する本は、とにかく PL(損益計算書)のことしか語らないのが特徴だ
・不動産投資も、この重たい子さんを貸借対照表の中でどうやって 養っていく かが、不動産投資の醍醐味でもあり、最も難しいところでもあるのだ。買えば終わりではないのだ。買って育てて売り 抜ける、を行ってこそ不動産投資は完結するのである