あらすじ
地方も都会も、日本じゅう空(から)っぽの家ばかり!あと15年で1000万人減る人口。20140年には、10軒に4軒が空き家になる!住宅は、これからますます、コストばかりがかかる、無用で厄介なものになっていく。では、われわれはいったいどうすればよいのか……。第5回(平成26年度)『不動産協会賞』受賞、話題騒然のベストセラー、待望の電子化!
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Posted by ブクログ
「住めば?」「住めません。」 「売れば?」「売れません。」 「貸せば?」「借り手がいません。」 「建て直せば?」「膨大な費用が掛かります。」 「更地にすれば?」「固定資産税が6倍に跳ね上がります。」 空き家が増えている。個人所有住宅も、賃貸住宅も。 Here,there and everywhere... そして何が起こる? 予想は可能、予測は不可能。かなり根深い問題。じわじわと浸透中。 解決の糸口、手さぐり状態、安易に答えは出ない。 人口減少傾向の日本国、現状の問題提起として実に意義ある内容。
Posted by ブクログ
今後、日本において空き家が増えていくことに警鐘を鳴らした一冊。
背景には人口減少と、それによる労働力不足がある。
そして空き家が増えるだけにとどまらず、病床不足などの様々な余波を引き起こすことに寒気を感じた。
Posted by ブクログ
不動産市場の最前線で、活躍してきた著者だから見通せる日本の空き家問題。
まず、第1章で 増加し続ける日本の空き家 の実情をデータで示しながら、諸問題を列挙。
第2章で 空き家がもたらす社会問題 ということで、なぜ、空き家で放置されるのか、固定資産税、相続税などのコスト負担が明々白々ななかで、負の資産を持ちたくないという人々の行動原理をあぶりだしている。
次に第3章で 日本の不動産の構造改革 が求められるにもかかわらず、問題解決の先送り体質について書かれていた。
第4章 空き家問題解決への処方箋、第5章日本の骨組みを変える ということで、著者の問題解決の考え方、提案が粛々を書かれていた。
選挙、民主主義、誰もが責任をとらない体質、もう時間はない、まったなしのチャレンジが必要なのだが・・・
Posted by ブクログ
2040年には空き家率が40%台を超える!?土地付戸建や区分所有マンションといったわれわれ日本人の一億総マイホーム所有信仰終焉の警鐘を鳴らす一冊です。それはマイホーム所有の価値のすべてが終焉するということではなく、誰もがマイホームを所有することによって幸せな将来を描くことができた時代が終わりを告げていることだと本書を読んで感じました。
Posted by ブクログ
参考になった。
今まで、持ち家は憧れで、いつかは持ちたいと思っていたが、一考を要する時代になったと思わされた。
将来、家は、コストばかりかかる厄介モノになる可能性が高い。
自分が思っていたより深刻。人ごとではない、将来に向けていつかアクションを取らなければいけなそうだ。
Posted by ブクログ
日本の住宅問題が深刻化していることを細かく解き明かす書。
昔は土地を持っていたことがステータスであったが、現在はそうとも言えないこと。
土地は車と違って、悪くなったら壊して捨てればいいものではなく、未来永劫そこに残っていくものなので、そこに価値がある以上、税金など払っていかなくてはならなくなる。
知らなかったことを知って衝撃を受けた。
Posted by ブクログ
著者は三井不動産等勤務後、オラガ総研設立。2014年の本。最近よくある、将来的に空き家が増える、不動産の価値は下がる、特に東京オリンピック後が危ない、といった本。まあそうなんでしょうね。
マンションの建て替えの事例がこれまで全国で二百数十件しかない、というのはその少なさに驚きです。しかもそのほとんどは容積率に余裕があり、建て替えで余剰分を売却した場合とのこと。今後マンションの建て替え問題は大きな問題となりそうですね。
Posted by ブクログ
結局将来的にも、地価は(一部を除いて)下がり続けるものだという仮説を持って本書を読み進めたが、読み終えた後もその考えは変わらなかった。
本書はそことはやや焦点が異なっていたように思うが、問題提起としては、重要なものではないか。
Posted by ブクログ
最近,「親の家をどうするか」という問題がクローズアップされていますが,この本もそれに関連する問題を指摘した本です。
他方で,マンションを購入したとか,家を建てたとかは今でも周囲でよく聞く話ですし,不動産オーナーになって,資産を増やしましょうというのもお金儲けの話になれば必ずと言ってもよいぐらい出てきます。
この本はそんな幻想を打ち砕くには十分なぐらい,正直救いようのない未来が描かれています。
この本で提唱されている対処療法は個人のできる範囲を超えています。
しかし,これからの政治を考える上ではもちろんのこと,自分はどう生きていくかということに深く関わる問題であることは間違いありません。
著者の考えに賛同するかどうかともかく,こういう実態があるということを知っているのと知らないのでは大違いです。
その意味では,読んでおいて損はない一冊です。