牧野知弘のレビュー一覧
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20世紀半ばに誕生したマクドナルドとディズニーランドは共に飛躍的な発展を遂げてきたが、21世紀になると業績に大きな差が生じ始める。マクドナルドは、デフレに対応するため価格を下げ、下がった売上を補うために他店舗化を推進したけっか、完全なコモディティ商品となった。一方、ディズニーは施設の魅力を上げることで価値を上げ、今も人気の施設となっている。
同じような現象が、日本の不動産市場にも今後、当てはまるであろう。首都圏の人口は2020年にピークを迎え、3569万人に達するが、その後は減少に転じる。上述の様に、不動産市場もコモディティ化が加速し、首都圏ですら人口増という新たな需要の増加が期待出来なくな -
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不動産における社会問題を様々な切り口で発信する著者。本書では「マイホーム」を持つことの意義とリスクを取り上げる。定番の「持家か、借家か」論、マイホーム価値の向上方法、マンションVS戸建て、二世帯住宅やタワーマンションの問題点などなど。
「マイホーム」を持つということに正解はないのだと気付かされる。そして、マイホームは「買う」、「住む」だけじゃない。マイホームを「貸す」ことにも目を向けるべきだ。
サブタイトルに記されている2022年は都市部の生産緑地が優遇税を廃止される年。それによって、大量の農地が安い価格で市場に登場し、地価は大暴落すると、著者は予想する。つまり、地価相場の大転換になる。
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以前なら、東京を含む首都圏と地方の隔たりが大きく感じましたが、昨今のインターネットの普及等もあり、それまで感じていた不便さも減ったのではないでしょうか。ある程度の物はネットを通じて購入出来る事になり、近所のお店は軒並み閉店になっているのが地方の現状かと思います。その反面、東京は未だにお店が増え人の姿は多いですが、観光客等が多いと言う点は外せません。地方は特に、集客できる物が少ない故、人を寄せるには力が及ばず。そして、東京のような真似をして成功するかと言えば、そうでもなく。都心と地方では、全く同じと言う訳にはいかず、その土地の利点を活かした方法で、今後の町としての魅力が出せるかにかかります。本書
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【2040年全ビジネスモデル消滅】
●A. 日本の不動産の世界はこれまで、マクドナルドと同様、住宅やオフィスなどの「量的充足」を目指してきた。しかし、人口減少により新たな需要の増加が期待できなくなる中、不動産はコモディティ化し、地価は下がり続けている。
●B. 観光やイベント、体験などの提供を通じて価値を演出する商業施設などの不動産は、集客に成功している。演出をして顧客を誘い込むその手法は、まさにディズニーランドの商売手法につながるものである。
●C. 今、人との絆や共感を求めることが時代の潮流になりつつある。他人との面倒な関係を避けたがる若者が、ライブやイベントに参加し、熱狂を楽しむ。