phaのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
放浪癖のある著者のエッセイ。
遠くの街へ来ても、観光地を巡るわけではなく、チェーン店のカフェとかファーストフードなんかで作業したり、ビジネスホテルで本を読んだりして過ごす。そういう、他の人から見ればもったいないような気のする時間の過ごし方が、参考になった。
普段と違う景色の中で、普段と同じことをする贅沢みたいがあってもいいよなと思った。
私は去年、青春18きっぷを使って、埼玉の我が家から大阪まで行った。鈍行で11時間半の長旅だったけど、移動中は車窓を眺めながら知らない場所に来ているワクワク感を楽しむ…なんてことはせず、SNSやYouTubeなんかを観てたらあっという間に着いてしまった。あ -
Posted by ブクログ
「どこでもいいからどこかへ行きたい」で書かれていた旅行観にシンパシーを感じたので、こっちも読んでた。旅行観につながるがんばらない/がんばれない人生観にも共感できた。
社会問題になるような差別的、ジェンダー的、家庭環境的な生きづらさではなく、だいたいの場合自分が頑張ってないだけなんだよなと言えてしまう内的な生きづらさは、その正当性を主張しづらいと思う。
何かの属性や集団に集約されない生きる上でただただ面倒なことが多すぎるという生きづらさは、なかなか誰かを頼れるほどのものではないと思ってしまいがちで、だからこそ本書はそんな気持ちの寄る辺になってくれる貴重な存在だと思った。 -
Posted by ブクログ
しなきゃいけないことに囲まれるのではなく、しないことにシフトしていく。
頑張ること、我慢すること、やりきること、続けること。
そうしなければ成り立たない場所に対応できる人ばかりではないし、
窮屈で退屈で風通しの悪い環境は、何かを生む土壌にはならない。
視点を変える、方向転換する、決まってることを守らない、楽をする、
ゆとりをもって、やれることをやりたいようにやる。
同じ方向へ進む人ばかりいてもしょうがない。
やらないことを決めても、やらないことを守らなくてもよい。
それくらいの緩さで、余裕をもって過ごすことが、お互いにとっても丁度いいはず。 -
購入済み
人生の折り返し地点
作者のPhaさんはシェアハウスをやっていた人で、ネットのあちこちで活動をお見掛けしていた。
自分より3~4歳若い彼とは何かと共通点が多い。広い家を借りて、知人を寝泊りさせてた事とか。
ただ、彼みたいに、他人の力を引き寄せて上手くやってくことはできなかったけども。
気付いたら自営業な仕事をしていて、50代目前に、これは限界が見えたな・・・と思って、自分は就職することにした。
50歳の一歩手前で、拾ってくれた会社があったのは本当に感謝しか無いが、この年になって新入社員みたいな振る舞いをしてる自分は意外と嫌いじゃない。ただ、この本を読んでいると、一歩間違えたら緩やかに衰退して行き詰まっていたと思う。