phaのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者のphaさんは昔から存じ上げてきた。でもブログやドキュメンタリー番組で見たことがあっただけで、著作は読んだことがなかった。
若い頃の、それこそ勢いがある時代の著作を読まずに本作だけ読むのは片手落ちなのかもしれない。それでもなお、この本を今読んでよかったと断じて差し支えない。
中年になった。そのことにはもう抗えない。やっと最近そのことを受け入れられてきた。そんな僕には今こんな本が正に必要だった。
僕はいわゆる至って普通の会社員生活を歩んできて、phaさんと生き方の点で似ている部分は少ないのかもしれない。それでもなお、若い頃と精神性は変わっていない(つもりでいる)のに周りの接し方が変わってしまうことなど、中年の悲哀として描かれていることには共感を禁じ得なかった。
phaさんは「中年を生きていくしかないんだ」と、ある種諦念のようなものを提示した。でも「どうあるべきか」という答えは書かれていない。だけどそれでいいんだと思う。「中年とはどうあるべきか」は分からないながらに生きていくしかないんだな。むしろphaさんのような、社会のしがらみを超越した仙人のような人であってもそうなんだな。じゃあ僕のような凡俗なら尚更しょうがない。
そうやって低みから背中を押してくれる優しい本だった。
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Posted by ブクログ
私はphaさんの魅力は客観性と主観性のバランスだと思う。
例えば物事に対してAとBという意見に分かれていたとき、phaさんは自分がどちら派か主張するのではなく、外からAとBそれぞれのメリットとデメリットを眺めて、周囲で迷っている人が各自で判断できるようにお手伝いをしてあげる立ち位置にいるような気がする。
だけど、常に客観的に理路整然と物事を見ているだけではなく、自分のことになると迷いが生じたり自信が無かったりして、そしてそれを包み隠さずに表現してくれる。
このバランスがたまらなく魅力的。
この本はまさにphaさんが客観的に本の内容を紹介する部分と、読書を通してphaさんが感じたことの両方を楽しめた。
phaさんのフィルターを通すとどの本にも興味が沸いてくるから不思議。
読みたい本がめちゃくちゃ増えたし、本の紹介本に留まらず読み物としてもとても面白かった。 -
Posted by ブクログ
どっか行きたい
どこがいいか分からないけど、どっか行きたい
休日が近づくたびにそう感じる。
この気持ちはなんなんだろう・・・
そう思っていたけれど、なるほど。
同じ気持ちの人がいたか・・・
pha・・・?
なんて読むの・・・いま流行りの人かな・・・
まったく予備知識なく手に取って、ページをめくり始めて驚いた。
この人の「どこでもいいからどこかへ行きたい欲」
は、私なんか到底及ばないほど筋金入りだった。
人生まるごと、
どこでもいいからどこか行きたい感じ 笑
自由でいいな と思う反面、
行き当たりばったりなのかな と心配になったり。
いい加減で調子がいいだけの人かもしれん、
とか思って呆れていると、さらりと書かれた一文に、はっとさせられたりする。
不思議な人だ。
漫画家の方が書かれた解説文を読んで、
なるほど と思った。
どこでもいいからどっか行きたい
きっと、今週末のわたしもそう思うんだろうな。
これからは、そういう時、
この本のことも思い出したりするんだろう。
昔なんかそんな本読んだな。
あんまり覚えてないけど、
時々なんかすごいいいこと書いてあるんだよ。
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Posted by ブクログ
これまで読んだphaさんの本の中で一番良かった。それはphaさんが30代後半にしか書けないものだったとあとがきにあることが示し合わすとおり、同じく30代後半を迎えつつある自分の切実な実感と重なる何かがあったからなのだと思う。「できること」よりも、「できないこと」にこそ自分らしさが宿るのではないか、という発想はユニークだし、今はまだ自分には馴染まないものだとしても、お守りみたいな感じになったりするかもしれない。
『パーティーが終わって、中年が始まる』ではバーンアウト気味な様子が伺えたけれど、本人の認識では暗い内容といいつつ、気迫みたいなものを感じられたのがよかった。 -
Posted by ブクログ
phaさんはもともと特定の個人と親密になりすぎるのを嫌う傾向がある。閉じられた関係性で行き詰まるの防ぎたいと思い、適度にいろんな人の出入りがあるように、意識的にシェアハウスを作って暮らしてきたそうだ。この辺の感覚が、自分と近しいものがあって共感した。
もう一つ面白かった視点は男性の考え方です。女性は親しくなってから、その上に趣味の付き合いが乗っかる感じだけれども、男性は自己開示なしで、いきなり趣味のところだけで付き合える。なるほど!
人間関係をめんどくさく感じたり、距離感が難しかったりすることがありますが、このような男性的な考え方を取り入れて、その時の楽しい趣味の中で遊ぶだけ、その人の個人的な事は聞かないというやり方で人と付き合っていくのはいいなぁと思いました。参考にします!
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者のphaさんの感性は、自分はかなり好きで共感することが多いです。
同じところに居続けると飽きてしまうから、何かしら違う場所に居たい。でも違う場所で「非日常」を謳歌したいわけじゃないという点。だから旅行先でも別にそこでしかできないことや得られないことを求めにいかない。日常と距離をおいてそこでは日常的なことをだらだらとするだけ。ネットとか、読書とか、チェーン店で牛丼を食べるとか。めちゃくちゃ共感できる。
チェーン店好きなのとかもすごくわかる。店員との無駄な会話はまったくなく、後腐れない感じ、誰がいつ来ても受け入れてくれる感じ。田舎でも世界とつながっている感じもある。
僕が「旅行」をあまり好まないのは、多分このあたりの感性が自分にも働くからなんだろうなと思いました。
あ、でも別に「せっかくここに来たからできることを全くしない、ということを貫いている」わけではない、ってのがポイントだと思う。そこはその時のノリで柔軟に変わっていい。
何気ない日常を飽きずに楽しみ続けていくための精神的ガイドブックだと思いました。
この本を読んで、ど平日の昼に、ぼくはすぐ近くの健康センターでサウナを楽しみました。