ジェイムズ・P・ホーガンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの作品が最後の作品です。
結局シリーズを終えることなく
彼は宇宙の彼方へと飛んで行ってしまいました。
クロニアに来た地球人は
異なる概念を持った地球人とは
相容れることができませんでした。
彼らには承認要求は必要なかったし、
対価も必要ありませんでした。
人はこう思うと、存在が罪なのでしょうね。
資源を浪費しつくし、
争いの種をまき、
他人を惑わす…
ところどころにその罪の数々が出てきます。
しかもそれは地球のそれでも
原始の時代に文化が逆行しても
然りなのですよ。
例のシリーズとはちがって
読みづらいです。
ええ、チョー読みづらい(砕けて言ってみた)
でも、どこかで寿命を感じてい -
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Posted by ブクログ
ホーガンの割りと短めの中篇。ホーガンの小説は2冊目くらいかな。まだ代表作のアレも読んでない。
ニューヨークで起こった謎の時計のズレ現象。何故か最先端のデジタル時計は遅れるのに、手巻きの懐中時計はずれない。また、遅れる地域もあれば、教会などでは遅れない。時間を盗んでいる何者かをなぜか追う羽目になった警察のコペルスキーは…。
前半はぼんやりと時間が遅れていることを表現しつつ、わけのわからない状態を受け入れる主人公たち。古典哲学などで理解をしようとするものの、結論には至らず。そして後半では畳み掛けるように明らかになっていくメカニズムとそこから考える解決策。
敷いた伏線は必ず回収し、ぼんやりとし -
Posted by ブクログ
2017年5月時点、DeepMind社が開発したAI「AlphaGo」は囲碁棋士の世界王者を打ち破り引退を表明、今後は医療やエネルギー分野へ取り込むことを発表。いよいよAIが人智を超えるときが来たのかもしれない。
ジェームズ・P・ホーガン氏は未来が見えていたのではないかというぐらい彼の予見力の精度は高い。本書で語られる2030年前後の世界がまさにいま訪れている。「この分野では人間が優位」など重箱の隅をつつく時代は終焉を迎えたように思う。
人工知能が人智を超越し争うテーマはよく見るが、機械の生存本能を刺激したらどうなるか?という思考実験が面白い。有機体の進化は無機体の進化の前提であり踏み台で -
Posted by ブクログ
読む人によって評価が分かれるかもしれない。登場人物の置かれる立場(舞台)が、章ごとに飛んでしまうので、そこが読みにくいというか迷子になりそうなところだった。読み進めれば、これも演出の一つなのだと分かると、面白くなっていく。むしろ、舞台がコロコロ変わることによって、SF的リアルさが増す。読者が迷うというのは描写が見事だということに他ならないと感じた。物語の視点が仮想空間にあるのか、現実世界にあるのか気を付けながら読むと、迷わずに楽しめるだろう。でも作者には騙されるのだろうな。まあ騙された方が楽しいので、穿った見方をせずに素直に読めばいいと思う。
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Posted by ブクログ
ある日、ニューヨークの時間がおかしくなり始めた。
全世界でもニューヨークだけ。しかも街の場所によって遅れ方が違う。
しかし太陽は普通に昇り、普通に沈む。世界には何の変化もないため、まさしく「時間がなくなっていく」のである。
ニューヨーク市の刑事であるジョー・コペクスキーは上司から、「エイリアンが我々の時間を盗んでいるのだ。つまりこれは窃盗事件である。犯人逮捕に全力をあげろ」と命令される。
コペクスキーとその部下のディーナが聞き込みに行く宗教家や科学者のとんちんかんぶりをユーモラスに皮肉って描いてある。
そんな中、ニューヨークにあって時間が狂っていないある教会の神父と、コペクスキーは事件解決に -
Posted by ブクログ
ノーベル賞受賞の物理学者チャールズ・ロスは、スコットランドの寒村にたたずむ古城でタイムマシンを開発する。それは、60秒過去の自分に6文字までメッセージを送るプログラムであった。チャールズは自身の孫・マードックらとともにタイムマシンの実験を続けるなかで、「未来から届いたメッセージを60秒経っても送信しない」という選択をする。しかし、60秒前に届いたメッセージは依然手元にあるまま。いったい、これはどういうことか…
本書は、「星を継ぐもの」で有名なハードSFの巨星が描く時間SFです。序盤は、タイムマシンの存在そのものが提起する難題(タイムパラドックスとか)を説明するため、ページの大部分が仮説の検証 -
Posted by ブクログ
物語は過去に情報を送る事ができるタイムマシンを軸に展開されていく。
タイムマシンでの実験を繰り返しながら宇宙の在り方についての推論を進めていく過程は少々難解だったが 作中でのマシンの実験は実に興味深い。
60秒後の未来から送られてきた情報を得て、敢えて彼等は60秒後に何もしないという選択をする。
当然そうすると 送信したのはだれか?という矛盾タイムパラドックスが発生するが、彼等は敢えて問題を棚上げにして様々な実験を繰り返します。
その結果、歴史改変は可能であると知りそれに宇宙はパラレルワールドではないことを突き止めます。
歴史改変が行われた瞬間に、それまでの未来は