ジェイムズ・P・ホーガンのレビュー一覧
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はい、というわけでJ・P・ホーガンの『巨人たちの星』三部作第5弾でございますよ!
前作のレビューでも触れましたが、三部作の第5弾ですからね
そんな付け足しの物語が面白いわけなかろうが!(# ゚Д゚)
うん、でら面白かったです
何にだって例外はあるでしょうが!(# ゚Д゚)
(誰もなにも言うてない)
あれですよ!老舗のうなぎ屋の秘伝のタレですよ
付け足し付け足しですよ!(継ぎ足し継ぎ足しな)
でもあれってどうなん?ちょっと不衛生じゃない?まぁ、美味しければいいか
そうなんです
面白ければいいんです
面白いが正義
はい、ほんとのほんとの最終巻(亡くなってますので)『ミネルヴァ計画』です
なんと今回はマルチヴァースですよ
説明したところで難しくて理解できないだろうからしませんよ
もうこれぞ空想科学小説ってくらいエグいんだけど、根底に流れるテーマはなんで人間って争ってばかりいるの?ってことっぽい
ホーガンはこれを「人間の病」と表現してるんだが、善意のかたまりである巨人たちには理解できんのよ
で、この病って生まれついてのものなの?育った環境によるものなの?ってところなんよ
ホーガン自身(と巨人たち)はなんとなく答えを保留してる感じですが、環境によるものだと信じたいようなのよ
生まれつきだったら救いがないものね
ただね競争心が良い方向に出ることもあるよってことも書いていて、結局は折り合い良くってことなんかなーって
それにしてもやっぱSFってさ、人間を見つめる物語なんだな〜 -
Posted by ブクログ
知的好奇心を満足させてくれる傑作です。
本作は発達した科学力を持つ異星人との接触から始まり、人類の起源を追求していく過程をドラマチックに描いています。読み進めていくと、未来の人類が歩むべき理想の道を明確に示してくれていることを夢想させてくれます。
本作はJ•Pホーガン三部作中の二作目の作品です。
一作目の「星を継ぐもの」の続きになります。この作品もかなり面白かったですが、本作も同じレベルで興奮し没入することができて大変満足しています。
いやー本当に読んで良かった。特に異星人と人類の関係を推察し、立証していく過程は脳汁出まくりで読むのが止められなくなります。
大おすすめです。
興味を持った方は必ず一作目から読んでください。
最後の三作目を読むのが楽しみだな(^^)
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Posted by ブクログ
またガルースやチューリアンたち、ハント、ダンチェッカーに会えた!
ガニメアンの優しさに感動!
とくにダンチェッカーのいとこで作家のミルドレッドとショウムの心の交流に胸を打たれた。
地球人の私利私欲の追求と搾取、抑圧、強奪、強者のための弱者の奴隷化を前提とし、それを称揚して賛美する人間性について、それは信頼する者に欺かれているからだと考えるミルドレッドに、テューリアンなら、地球の人々に嘘を拒絶する方法を教えることができるかもしれないと、希望を見出す。
人間について懐疑的だったショウムが、ミネルヴァを救おうとテューリアン、地球人ともに力を合わせて奮闘する展開。
まさに最終章に相応しい物語でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「星を継ぐもの」の続編とは言うものの、まあそこまで繋がってはいないんだろうと勝手に思っていた。舞台がサラッと数百年、数千年飛んだりするのかな、と。
が、めっちゃめちゃ繋がっていた!
というか、前作でチャーリーが見つかり、ルナリアンの存在が研究され、巨人もいたのでは…という、全てが研究と想像で語られていた、正直なかなか内容が難しくて理解が大変だったのに、今作ではなんとガニメアンそのものがドドンと登場!色んな秘密がガンガンわかってくる!
ひえ〜!話が全然変わってくるよー!というか全然変わった。前作に比べて、圧倒的に会話シーンが多いため、とても分かりやすい。というか分かりやすすぎて、理解する前に読み進めてしまいがちだった。結果としてあんまりわかってない可能性が結構ある。
このガニメアンはミネルヴァから出発した一団だったが、船の故障など何だかんだあって、放浪してる内にものすごい時間が経ってしまって、そのうち地球で人類が生まれ、宇宙に出るほど技術が発達してしまった。なので、ミネルヴァはもうないし母星の人々はどこに行ってしまったのだろうという謎が一応残っている。
でも前作に比べると、やっぱりガニメアンそのものが存在しているというのが強力すぎて謎解きよりも、異星人との交流がメインとなっているSF。
前作にも出てきたキャラクターたちが調査をしていたら、普通にガニメアンたちの調査船と遭遇し、一触即発かと思いきや、有能すぎるAIのおかげもあって意思疎通がサクサク進み、宇宙服越しではあるが地球人側の宇宙船でエンカウントまで済ませる。ガニメアンの宇宙船はだいぶボロボロだったので、まずはガニメデで修理をしようということに。
そこからはもうノンストップで交流が始まり、どんどん仲良くなっていく。あれ、このまま定住の流れ?
8フィートの身長をもつガニメアン。フィートだからピンとこないが、2.4mと言い換えると一気にデカさが伝わる。
見た目は想像するしかないが、体に鱗があったり角質化しているということで、岩っぽい見た目と想像している。だから、後半で地球に来て交流しているときに、目の前に来られると普通に怖くてみんな黙ってしまうというのがリアル。でも子供が気にせず握手を求めてそっからみんな慣れていくというのもまた良い。
そんな強そうな見た目のガニメアンは体の構造上、ちょっとした怪我で死ぬ。なのでめちゃめちゃ慎重で、更に怪我を防ぐために鱗や角質化された皮膚を持つ。そのために闘争心もない。闘争して怪我をしたら死ぬから。
軽い怪我で死ぬので争いなんてもってのほかなため、本能的に危険を避けようとする。だが地球人は山登りをし、飛行機から飛び降り、そして戦争をする…
だが、地球人は怪我しまくり、死にまくりではあるが、肝心なのはこの「危険と争う」という姿勢で、困難と戦って打ち勝っていること。
分からないことがあったら全力で解決しようとする、これが人類の発展の速度にも影響する。
ガニメアンは慎重だから、科学力がここまで発展するのにものすごい時間がかかった。が、地球人は数百年前には科学の字もなかったのに、今では宇宙を目指している。尋常なスピードではない。
このスピードの差がわかってきたガニメアンは、今はお客さんとしてチヤホヤされているが、近いうちにすぐ地球人はその存在に慣れ、色々と問題が生じてくることを予見し、去っていくことに。賢いけど悲しいなぁ。
しかし、タイトル通りの「優しい巨人たち」であるガニメアン。優しすぎて、地球人がなんかやらかさないか心配で仕方なかった。というか、絶対これ後半で地球人がテロとか誘拐とか殺人とかそういうのをガニメアンにやらかしてガニメアンたちが宇宙に逃げていくとか、絶望的な終わり方をするとかそういう流れだろ!って思ってずっと勝手にハラハラしていた。
結果的に、ガニメアンたちが地球人の暴力的な歴史や性格を発見し、ちょっと不穏なところはあったものの、地球人たちは平和な交流をしたし技術力が格段に上昇したし、ガニメアンはそもそも宇宙船が直って生存できたし、元のミネルヴァのガニメアンたちが移住した星の手がかりがわかって完全に両者得るものしかなかった。
ガニメアンの使っているAIであるゾラックが結構メインキャラクターしている。最初は英語や地球の文化、科学の勉強を始めたところでたどたどしい話し方だったのが、後半ではもうジョークも普通に使い始めるわ、これまでの研究の情報から新しい仮説をガンガン導き出したり、ハントがこういうと思ったから、と勝手に人の会話を録画してたりと好き放題。
これはいなくなったら喪失感すごいぞ。
さて、続きの「巨人たちの星」を読むか。これはきちんと続いているのか、今度はやっぱり数万年後とかになるのか…? -
Posted by ブクログ
『造物主(ライフメーカー)の掟』の続編。機械人たちとの接触から数ヶ月後、残された謎が明らかになるが……。
序盤から、ザンベンドルフのはったりマジックが今回も面白い。実際には「そううまくはいかんやろ」と思ったりもするが、トリックの内容はよく考えられていて楽しめる。
前作から10年以上執筆の期間が空いているにもかかわらず、前作・続編というよりも、前編・後編といったほうがよさそうなほど、話の内容は連続していて違和感がない。今作では前作で最大の謎であった、機械人を送り出した異星人が登場し、タイタンは大混乱に陥ることになる。
意識はデジタル化できるか――という命題はさておき、覚醒後のサーヴィクの状況は恐ろしい。動けない体、機械なので死ぬこともできない、意識だけがそこにある――この恐怖を想像してしまった。ただ本作の焦点はそこではなく、肉体を持たない彼らがタイタンの機械上で大暴れし、そこにイカサマ心霊術師ザンベンドルフの出番が出てくるところに面白さがある。
すべてのお膳立てが整い、後半以降から加速的に面白くなるのはホーガン読者ならいつも通りといえるだろう。日本のシラサギ号が到着してますます複雑になるタイタンをめぐる政治情勢、この政治劇的な側面と、科学と心霊の対決に見せながら実はそうではない、ワイナーバウムとザンベンドルフの対決も見どころだ。
本作に登場する、理性と科学を信じるユーモラスなAI《ジニアス》と、人間の本質を理解するザンベンドルフ。
AI vs 人間の究極の結論ともいえる両者の対決、そしてAIにハッタリをかますイカサマ心霊術師のギリギリの攻防がアツい。ラストの決着はあっさりすぎた気もするが……。
ガニメアンとは真逆のタイプの異星人の描き方は巧みで、前作よりも本作が好きという人は彼らの魅力が大きいのだろう。決していいやつらではないのだが、極めて個性的なのだ。ザンベンドルフのその後が知りたいし、まだまだ続きが読みたいくらいだが、本シリーズはここまで。 -
Posted by ブクログ
土星の衛星タイタンを舞台にしたホーガン節の傑作。独自に進化した機械人たちの文明は中世西欧風の世界だった――。
冒頭の、ロボットたちが独自の文明世界を構築していく過程が、これぞSFという感じで面白い。その後は、ホーガンおなじみの、組織と人間関係の軋轢の中で真実への探究心を燃やす主人公たちが登場する。本作ではザンベンドルフとマッシーが対立しつつもやがて信頼関係を築いていく姿が、『星を継ぐもの』のハントとダンチェッカーを思い出させて、やはりこのあたりのキャラの書き方はうまい。ただし、人名が多すぎて読みにくくなっているのもお約束。
ハードSFとしての本質的な部分はプロローグで語り切ってしまっているようで、接触した機械人文明が中世ヨーロッパ風なのもあり、本編は実は人間世界についてのアナロジーな気がする。SFは突き詰めると宗教的な論議になってしまうのか、機械人たちの形而上学的な会話が興味深い。ここから宗教と人間性に関する論点にスライドし、中世文明VS現代文明のような形でドラマが展開する。物語の展開そのものはとても面白く、後半はさすがホーガン、と何度もうならせてくれた。しかし同時に、本書からは「精神的に進歩しようとしない一般大衆」への強い憂慮と批判が強く感じられる。根本にある作者の思いを特に汲み取れる作品だったかと思う。「愚かな大衆はどこまでいっても馬鹿なままだ」――作者の強い悲しみを感じるラストの一シーンに、現代の日本の大衆の姿が重なって見えた。1983年刊、すでに40年前の小説だが、まるで今の時代を見てきたかのような書き方が何箇所もあるのでひとつ引用してみる。
P347 「よかろう、きみが今日の大衆に対して抱いている気持はわかっている」マッシーは両腕を宙にふり上げ、「彼らが二十一世紀に育ち、史上いかなる時代の人々よりも完備した学習と教育の機会に取り巻かれながら、その特権を利用しないほど愚かなら、それはきみの知ったことじゃない。彼ら自身の選んだ道だ」
とはいえ、主人公たちと機械人との交流は希望が持てるものだったし、小気味良いユーモアで後半は何度も笑わせてもらった。なるほどそういう意味だったのか!と舌を巻く、絶妙な「タイトル回収」の巧手も健在。続編は絶対面白いでしょうコレ! -
Posted by ブクログ
若き天才科学者が発見する究極の理論。『星を継ぐもの』のホーガンによる、科学者の夢を描いたハードSF。
「科学の力って すげー!」
某ゲームに毎回登場するというセリフを、架空の理論によって巧みに実感させるホーガンの面目躍如たる一作。
組織での軋轢のなかで苦闘する前半から、世界の政治情勢を一変させるという大きな話に広がっていく後半まで、一貫して描かれるのはホーガン流の創作理論と科学者としての矜持を持つキャラクターの魅力。そして「こうきたか……!」と唸らせるセンス・オブ・ワンダーなラスト。創世記ってそういうことか!やっぱホーガンってすげぇな、とハードSFの面白さを再認識。K理論の内容についてのわかるようなわからないような説明も雰囲気で楽しめた。