ジェイムズ・P・ホーガンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレああ、3部作は読めないんだよね。
地球という故郷を失い、
失意の底にあった少年ロビンが
きっと最後は活躍するだろうと信じていました。
でも、そうなるであろう未来はもうやっては来ないのです。
達成感、承認要求というものは
ある種の人の原動力です。
誰しもが求めるものですが
行き過ぎたそれは時に制御不可能な事態を
招きかねません。
今回のプラグマティストたちの一連の事件は
その最たるもの。
クロニア人はそのような事態を「知らなかった」がゆえに
やすやすと彼らの暗躍を
許してしまったのです。
ですが、キーンたちの機転を利かせた作戦
そして、地球からやってきたラッキたちが
幻滅したことにより
プ -
Posted by ブクログ
人工知能は人間に対して安全なのか、最近でもホーキング博士を始めとして危険と唱える識者の方も少なくない。この問題に対して地球とは隔絶された宇宙ステーションの中で実験を試みるのがこの小説です。人間側の執拗な攻撃に対して人工知能が次第に凶暴さを増してきて熾烈な人間vs人工知能の戦いになるところがハラハラドキドキでとても面白い。最終的には和解して人間の良いパートナーになるといったハッピーエンドで終わるところもまた良し。この戦いの最中、人工知能は一億年に相当する進化を遂げたとある。ヒト亜科として区分される動物が現れたのは、600万年前から500万年前とされていますが、人間はまだ進化が足りないのでしょうか
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Posted by ブクログ
ーーーアメリカ西海岸で技術コンサルタント事務所を開いているマードック・ロスは、スコットランドの古城に住む引退した物理学者の祖父に招かれ、友人のリーとともにイギリスへ向かった。 祖父が政府の助けもなく、独力でタイム・マシンを完成させたというのだ。
『星を継ぐもの』シリーズ以来のJ•P•ホーガン
よく言えば外さない、悪く言えばありきたりのタイムマシンとそれに伴うパラドックスにまつわる物語
他の書評を見る限り、「シュタインズゲート」はこの小説にインスパイアされて生まれた作品みたいやね。
前に読んだシリーズでもそうやったけど、破綻の無い理論構成はグイグイ引き込まれる。
ただ、ひとつの欠点とし -
Posted by ブクログ
ーーー百万年の昔、故障を起こした異星の自動工場宇宙船が土星の衛星タイタンに着陸し、自動工場を建設し始めた。
だが衛星の資源を使って作った製品を母星に送り出すはずのロボットたちは
故障のため独自の進化の道をたどり始めたのだ。
いまタイタンを訪れた地球人を見て彼ら機会生物は……?
ホーガンSF5作目
私たち人間とは、「生きもの」と「機械」の概念が正反対の、緻密な機械生物の世界。
まずプロローグが凄い。生物の進化と全く違う様に見えて、似通った部分も見受けられる。
独自の進化をとげた機械生物たちとの対比を通して、私たちの見ている「世界」とは電波や可視光、空気の振動といった一次的な刺 -
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Posted by ブクログ
シュレーディンガーの悪魔
すばらしい。ここのところ、映画や書籍でタイムパラドックス関係に触れていたもので、ハードSFの作者がこれをどう描くのか興味があって手にとって見た。
タイムパラドックスについては、アニメを題材にした簡単な解説がある。しかし、ノベライズとなるとこれが難しい。
ノベライズ(小説化)する場合、それが特にSFである場合には、ストーリーの楽しさとタイムパラドックスに関する帳尻あわせが必要になる。このバランスをどの辺に取るかが作者の技量によるところだろう。
「未来からのホットライン」は、まさに熱狂的ファンが多いホーガンがこのバランスに挑戦した作品だろうと思う。私も「星 -