ジェイムズ・P・ホーガンのレビュー一覧

  • 黎明の星 下

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    ネタバレ

    ああ、3部作は読めないんだよね。
    地球という故郷を失い、
    失意の底にあった少年ロビンが
    きっと最後は活躍するだろうと信じていました。
    でも、そうなるであろう未来はもうやっては来ないのです。

    達成感、承認要求というものは
    ある種の人の原動力です。
    誰しもが求めるものですが
    行き過ぎたそれは時に制御不可能な事態を
    招きかねません。

    今回のプラグマティストたちの一連の事件は
    その最たるもの。
    クロニア人はそのような事態を「知らなかった」がゆえに
    やすやすと彼らの暗躍を
    許してしまったのです。

    ですが、キーンたちの機転を利かせた作戦
    そして、地球からやってきたラッキたちが
    幻滅したことにより

    0
    2018年05月07日
  • 揺籃の星 下

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    ネタバレ

    下地としているものはトンデモ理論。
    だけれどもそれが真となった場合は
    そりゃあそりゃあパニックになりますよ。

    それが決定的になったときはすでに遅し。
    で、肝心の悪役はどこまでも悪役だぜベイベー
    嘘の事実を提示してまで
    クロニアの世界に行こうとしましたからね。
    (一番キッツい最期を迎えます)

    キーンたちも、この逃走劇の中で
    仲間を失うこととなります。
    あまりにも強烈な現象に
    人なんかなすすべもないんだから。

    うん、あのシリーズと思って読むと
    つらいだろうねぇ。
    読みやすいSFじゃあないわ。
    (私はもっともそれは好物)

    0
    2018年03月26日
  • 揺籃の星 上

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    かなり登場人物も多いようで。
    で、もととしている物語は
    トンデモ理論だったようで。
    だけれども、それが「真」の形をとった場合
    どうなっているかという作品です。

    というか、今これを読むと
    国内事情まんまじゃないと
    笑ってしまいましたね。
    ●〇ゴミなんかまさにこれの最たるもの。
    売れるような情報しか出さないというね。

    で、隠ぺいする。
    あれ~どこかの偉い人がやってませんでしたっけ~
    それと同じことを寝取り野郎が
    やってのけてくれています。

    圧倒的な不利、
    そして情報遮断という
    憂き目を見てしまう主人公。
    さて、どう挽回する?

    0
    2018年03月17日
  • 未来の二つの顔

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    人工知能は人間に対して安全なのか、最近でもホーキング博士を始めとして危険と唱える識者の方も少なくない。この問題に対して地球とは隔絶された宇宙ステーションの中で実験を試みるのがこの小説です。人間側の執拗な攻撃に対して人工知能が次第に凶暴さを増してきて熾烈な人間vs人工知能の戦いになるところがハラハラドキドキでとても面白い。最終的には和解して人間の良いパートナーになるといったハッピーエンドで終わるところもまた良し。この戦いの最中、人工知能は一億年に相当する進化を遂げたとある。ヒト亜科として区分される動物が現れたのは、600万年前から500万年前とされていますが、人間はまだ進化が足りないのでしょうか

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    2017年05月10日
  • 未来からのホットライン

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    ーーーアメリカ西海岸で技術コンサルタント事務所を開いているマードック・ロスは、スコットランドの古城に住む引退した物理学者の祖父に招かれ、友人のリーとともにイギリスへ向かった。 祖父が政府の助けもなく、独力でタイム・マシンを完成させたというのだ。


    『星を継ぐもの』シリーズ以来のJ•P•ホーガン
    よく言えば外さない、悪く言えばありきたりのタイムマシンとそれに伴うパラドックスにまつわる物語

    他の書評を見る限り、「シュタインズゲート」はこの小説にインスパイアされて生まれた作品みたいやね。

    前に読んだシリーズでもそうやったけど、破綻の無い理論構成はグイグイ引き込まれる。
    ただ、ひとつの欠点とし

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    2014年07月14日
  • 造物主の掟

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    興奮の導入、そして始まる「神様もつらいよ」。キリスト教のパロディも愉快に、理解不能な事物を理解するために神の言葉と奇跡への「変換」が起こるメカニズムの具体化が抜群に愉しい。ロマンチックなほど探求の精神を信じる作者の姿勢も痛快だった。心理学者のマッシーをさしおいて詐欺師もどきのザンベンドルフが主人公なのは、ショーマンにしかできない事もあるからなのだろうな。

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    2013年07月24日
  • 造物主の掟

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    ーーー百万年の昔、故障を起こした異星の自動工場宇宙船が土星の衛星タイタンに着陸し、自動工場を建設し始めた。
    だが衛星の資源を使って作った製品を母星に送り出すはずのロボットたちは
    故障のため独自の進化の道をたどり始めたのだ。
    いまタイタンを訪れた地球人を見て彼ら機会生物は……?


    ホーガンSF5作目

    私たち人間とは、「生きもの」と「機械」の概念が正反対の、緻密な機械生物の世界。
    まずプロローグが凄い。生物の進化と全く違う様に見えて、似通った部分も見受けられる。
    独自の進化をとげた機械生物たちとの対比を通して、私たちの見ている「世界」とは電波や可視光、空気の振動といった一次的な刺

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    2012年12月30日
  • 造物主の掟

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    木星の衛星タイタンで独自に進化した機械人の文明。地球から交渉の為、派遣された科学者達に混じって大人気のインチキ超能力者の姿があった。大衆操作の為に送り込まれたザンベンドルフとスタッフはタイタンを植民地化しようとする後援者達の意図に反して、知識と真実への探究心を持った機械人と交流を深めて行く。ヨーロッパがアジアやアメリカやアフリカを植民地化していった歴史を批判し、真実より享楽的刺激を求める現代社会の大衆を皮肉っている。

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    2012年11月07日
  • 揺籃の星 上

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    ヴィリコフスキー学説というトンデモ学説をネタにしていてちょっとアレなんだが、僕としては作中で語られる「モンデール主義」や、相変わらずの反権威主義、合理主義などのホーガン節が好きで一気に読み進んでしまった。
    特に、ピョートル・クロポトキンの相互扶助論的な「モンデール主義」は僕は好きだ。多分、これまで書いた作品も同様の思想を根っこにして書かれているんだろうなあ。「断絶への航海」とか「ミラーメイズ」とか。ホーガンはどこまでもホーガンなんだと思った。

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    2012年10月10日
  • 造物主の掟

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    機械生命体の遺伝子プログラムに含まれたバグを補完するための繁殖、人格と宗教の発生、科学の発達、宇宙という異世界で繰り広げられる歴史に人類が介入してしまったら?そしてその介入者側に利己的すぎる意思があったら?
    最初の創世記さえクリアできれば、ユーモラスで人間性あふれる機会生命たちの物語を楽しめるはず。

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    2012年07月25日
  • 未来からのホットライン

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    イギリスの片田舎で作られたタイムマシン。過去一日まで遡りメッセージが送ることができるが、未来から届いたメッセージを過去に送らなくともメッセージに変化はない。
    タイムマシン物の付き物たるパラドックスに対し、序盤ではかなり濃密な考察が展開されてこれだけでも満足感は十分。タイムマシン自体が厄介ごとを引き起こすのではなく、あくまでタイムマシンで厄介ごとを解決するという展開も非常に好き。ホーガン的な前向きなSF。

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    2012年06月25日
  • 未来からのホットライン

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    シュレーディンガーの悪魔

     すばらしい。ここのところ、映画や書籍でタイムパラドックス関係に触れていたもので、ハードSFの作者がこれをどう描くのか興味があって手にとって見た。

     タイムパラドックスについては、アニメを題材にした簡単な解説がある。しかし、ノベライズとなるとこれが難しい。

     ノベライズ(小説化)する場合、それが特にSFである場合には、ストーリーの楽しさとタイムパラドックスに関する帳尻あわせが必要になる。このバランスをどの辺に取るかが作者の技量によるところだろう。

     「未来からのホットライン」は、まさに熱狂的ファンが多いホーガンがこのバランスに挑戦した作品だろうと思う。私も「星

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    2011年09月16日
  • 未来からのホットライン

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    タイムマシンというよりは、タイムメール?24時間以内の過去と未来にメールを送ることが可能な機械と、関係があるのかないのかわからないたくさんの事件が展開していくお話。

    設定に説得力のあるハードSFは、最初の設定部分を乗り越えるのが大変だけど、乗り越えるだけの甲斐のある面白さだよなー。久しぶりにこんなにがっちりしたSF読んだ。ホーガンとか、ハインラインとか、この辺の作家をまとめて読みたい。

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    2011年09月15日
  • 造物主の掟

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    生命ってなんだろう?機械は生命になり得ない?という問いに対する答えでしょうか。

    荒唐無稽な話なのになぜか納得させられ、次から次へとページを繰りたくなる本です。生殖(?)する機械たち(まったくエロくありませんのでそのつもりで)とペテン師の主人公たち(人間)。創造者たち(機械たちを作った)はもういない。

    ホーガンさんのガニメアン・シリーズの第4作ではまた別の意味の(電脳空間の)生命が登場します。生命(いのち)とは「意思」なのだと思わされる作品です。

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    2009年11月23日
  • 黎明の星 上

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    とにかく脱出できた人たちが
    どうなっていくのか。。。
    というお話。
    大混乱の地球が落ち着きを取り戻し
    どうにか人類がもどり再建をはじめようと
    いうとき、混乱で変質してしまった
    地球人達がいたり、でやっぱりドタバタする。

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    2009年10月04日
  • 揺籃の星 下

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    上下巻あります。
    こっちは下巻。
    おもったより早く。
    地球滅亡が訪れてしまい、それでもどうにかしようと
    頑張る人と諦めちゃう人が見事に描かれています。
    実際におこってもこうなりそうな、非常にリアルな
    作品です。

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    2009年10月04日
  • 造物主の選択

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    これの前作「創造主の掟」の
    ところに言いたいことは書いたけど。
    とにかく、これは読まないといけない本w
    J.P.ホーガン先生の「カムに乗った」作品。
    最高です。

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    2009年10月04日
  • 仮想空間計画

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    ハードSFサイバーパンクもの。
    主人公が実に不利な立場からはじまり、そこから真実を見つけ出す緊迫感が堪りません。

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    2009年10月04日
  • 造物主の掟

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    プロローグの<機械の進化>描写が秀逸!
    ヒトもこんな風に進化したのかなぁと思わせられます。
    <機械>の感情の動きがとても面白いです。

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    2009年10月04日
  • 未来の二つの顔

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    人工知能研究から、安全性を確認する為に宇宙ステーションでシュミレーションを行うが。人間とA.I.の共存を問うハードSF。

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    2009年10月04日