三秋縋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「あの時彼女は本当はどう思ってたの?」の極地を描こうとしているのかなと思った。手錠とプロンプター、サクラ妄想といった特殊な設定はあるものの、皆人間関係において嘘(と意識しないにせよ)や演技を日常的に纏っていない人間はいない。我々の生活と地続きである感触がした。
サクラの存在によって真の友情が破壊されてしまい主人公の数年も暗いものとなってしまったが実は…?と言う話。真相は終盤にかけて怒涛の勢いで明かされるが、澄香も霞も死なないでほしかった…。とくに霞は主人公が救えたのではないかと思うのはお花畑思想すぎるだろうか。両親の影の薄さ(主人公や姉妹の)は異常。娘の命をはなから諦めてる父親に腹が立った。 -
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(学生時代は星5を付けていたと思う)何度目かの再読。学生時代はそんなことなかったんだが、今回読んでいて1番思ったのは『女子高生と恋愛するおっさん気持ち悪いな』だった。ストーリーが面白かろうとこれはどうあがいても変わらない。そしてこういった気持ち悪い話から脱却を図ったのが『君の話』なのでは?と邪推している。たぶん著者は『君の話』以前の作品がもはや社会的に好ましくないのを自覚している気がする。で本題だけど、どうあがいても死へと突き進んでしまう人は実際にいて、本書ではそういった人が寄生虫によって救われているというのが面白かった。佐薙が話す寄生虫の話も面白い。ただ前述したように根幹が気持ち悪いのでこの
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Posted by ブクログ
ネタバレ澄香が何を考えていたのか掴めずに物語が進行するが、最後に鯨井の手記から"尾上を自分のサクラにすることで、自分がサクラだという疑いを晴らして尾上にまた会いたい"という一心で突き進んできたことがわかるのが面白かった。
腕輪型デバイスで自殺リスクを計測される近未来的で無機質な世界で、孤独だった尾上に澄香が突然好意的に近づいた理由はプロンプターに選ばれたからという推察は合理的で自然に思えるが、本当はただ何かが琴線に触れ、恋に落ちただけという人間的で温かい情動によるものだったのが異質で美しく感じた。
英語タイトルのA Town of Fake Cherry Blossomsもサクラの