吉見俊哉のレビュー一覧

  • 大学は何処へ 未来への設計

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    【大学で何をするか、何をしたいか】
    私はもう社会人になるため、私自身に活かせるかは分からない。
    しかし、大学の教育がどうあるべきか以前よりも視野広く考えられたと思う。
    特に今後のオンライン時代は、ミネルバ大学のような例は参考になる。

    ・日本人の興味は大学ではなく、大学入試にある
    就職までのつなぎとしてのみ見られる。
    →中身の薄さ

    ・ミネルバ大学はキャンパスを持たず、学生が4年間で複数の都市を移動し寮に住む。現地の企業やNPOと連携し、多様な環境に実際に触れることで、より実践的な議論をおこなう。
    →机上の空論ではなく、経験をもとに考える

    ・大学での学び
    →少人数での議論
    オンラインでも十分

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    2021年09月25日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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    コロナ禍で大学は大変。学生もだが教員も対応に四苦八苦。
    大学はどうなっていくのかを、中世からの大学の成り立ち、世界と日本の大学の違いや、コロナ禍以前からのオンライン化した大学の事例、9月入学の考察など多様な切り口で解き明かしてくれます。
    難読な部類ですが、筋道の通った論説はさすがで納得がいきます。
    今このコロナ禍の状況が、新しい第三世代の大学への一歩だ、という主張に光が見える気がしました。茨の道ではありますが。

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    2021年09月23日
  • 平成時代

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    平成の30年間、日本は坂道を転落した
    1.現在の日本の低迷 GDPのシェアは18%→6%へ(1/3へ)
     世界的視野で捉える
    2.日本の失敗の本質 トータルの総括が出来ていない
     =国債累増により先送り
     高度成長期の体制・制度の改廃が不可欠
     ①グローバル化 内向き・鎖国
     ②デジタル化 ファックス
     ③バブル崩壊
     ④人口減少・高齢化
     ⑤財政逼迫

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    2021年09月23日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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    コロナ禍で、ほとんどがオンライン授業に切り替わった、大学の授業。
    大学は窮状に立たされており、10年後には何校が残るかわからない。根本的な原因と、ポストコロナ時代の大学のあり方について。

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    2021年09月04日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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    欧州的ユニバーシティと奈良時代から官僚育成のために作られた日本的「大学」はイコールではない。中世旅する知識人のネットワークとして始まった学会。旅する知識人の集積場所、つまり多様性、独立独歩のユニバーシティ。
    その違いがよくわかりました。
    その分析を基に、21世紀ポストコロナの大学こそ、中世ユニバーシティをベンチマークにするべきではないか?と言う問いかけにとても共感しました。
    校舎がなく、4年間半年毎に学生全員が世界を移動しながら学び続けるミネルバ大学。
    経済に国境が無くなった社会を反映するには、大学も移動し続けるのは理にかなっていると思います。高城剛さんが「アイデアの質と量は歩いた距離に比例す

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    2021年08月20日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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    東大のことが多いので東大生は自分の大学のこととして読むことが望ましいが、他の国立大学については参考程度である。ただし、東工大については意外と詳しく書いてあるので、東工大生はその部分だけ拾い読みでもいい。
     あまり他書で扱っていない高専と金沢工大についても書いてあるので、高専についておおよそ知っておくためには読むといい。しかし高専が年間300万円の授業料を必要としていたとは思わず、授業料や寮費は無料だと思っていたので、これだけを知るためにも読むといいかもしれない。

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    2021年08月07日
  • 平成時代

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    平成の30年をひとくくりにすると「失敗の時代」という著者の結論は否定できないだけに、笑えない結果である。企業経営、国民経済、そして政治的にも。4つの失敗が➀バブル崩壊、②阪神大震災、③2001年のNYテロ事件、④東日本大震災と福島原発事故がこの時代「日本が壊れていく時代」を象徴する言葉であることは間違いない。そして社会的にも幼女連続殺人の宮崎勤、オウム真理教、酒鬼薔薇聖斗事件なども失敗の時代を増幅するような出来事として書かれており、失敗の一環とのがりを感じざるを得ない。なお企業経営の失敗の中で、山一證券、東芝、シャープなどの事例にはあまりにも衝撃的だった。アルゴリズムによるフィルターバブルの時

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    2021年07月29日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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    2020年のコロナ禍が一挙にオンライン授業を進展させ、大学は大きく変革させられたことから始まる。実は海外に比べて遅れていた日本の教育の現状が著者によって深刻な実態として心に迫ってくる。日本の失われた20年というのは経済、政治以上に教育において進んでおり、これは長く続く未来への深刻な影響が心配される。日本学生の海外留学者が減る一方で米国の大学へは中国、インド、韓国、台湾の学生たちが激増しているとは何と恐ろしい実態だろうか。それは若者たち自身の問題ではなく、日本の教育システムに問題があるという著者の深刻な問題告発である。日本の大学問題は入試改革ばかりに注目が集まるということは異常な姿なのだろう。そ

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    2021年06月05日
  • 大学は何処へ 未来への設計

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     あとがきで著者は書く。「日本の「大学」は、実は大学=ユニバーシティではなかったのだ! 」。つまりそういうことである。明治維新、戦後の学制改革を経て、そして現在も永遠と続く「大学改革」は結局日本の「大学」を大学=ユニバーシティとして機能させることにはならなかった。むしろ大学=ユニバーシティから遠ざけることになった。その歴史を辿る。

     オンラインを最大限に生かしたミネルヴァ大学のあり方も、日本の大学が多分今後も強化していくであろうオンライン化と似て非なるものである。現在もそうだが、日本の大学のオンライン化は学生をアパートの個室に閉じ込め、時間も空間も個別化するものであり、ネミルヴァ大学のキャン

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    2021年05月23日
  • 東京裏返し 社会学的街歩きガイド

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに 「モモ」と歩く東京~時間論としての街歩き
    第1日  都電荒川線に乗って東京を旅する
    第2日  秋葉原-上野ー浅草間に路面電車を復活させる
    第3日  動物園を開放し、公園を夜のミュージアムパークに
    第4日  都市にメリハリをつけながら、古い街並みを守る
    第5日  都心北部で大学街としての東京を再生させる
    第6日  武蔵野台地東端で世界の多様な宗教が連帯する
    第7日  未来都市東京を江戸にする

    <内容>
    最初はちょっと小難しいが、東京の再生プランを歴史軸を作りながら観ていこう、という本。今の東京は無機質に発展している。それも西の新宿・渋谷・六本木など。さらにウォーターフロント

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    2020年08月27日
  • 大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起

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    大学は知識ではなく思考力を得るところ
    大学はカレッジ、ファカルティー、ユニバーシティが合わさったもの
    積分的思考の文系と微分的思考の理系が合わさって新しい知見が生まれる
    グローバル化を履き違えている日本の大学
    出版と大学による知の再生
    どれも新鮮な視点で、目が覚める様。
    日本の大学の未来は明るくないが、絶望的ではないと思う。

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    2020年08月20日
  • 大学とは何か

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    大学の歴史をなぞるのに役立った。大学は普遍的なようであって実はそうではなく、時代や環境の変化とともに変わっていることは大事な事実だと思う。これからの大学がどうあるべきかは過去の延長上からは定義できないことだけはハッキリしたかも。

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    2020年08月09日
  • 平成史講義

    ネタバレ 購入済み

    多角的評論で読ませる

    平成という最早元号で区切ることに、象徴以外での意図がなくなった初めての時代をあえて区切り、変化を評論する一冊。
    正直必ず出てくると思っていたジャンルであり、様々な形でこれからも出てくるだろうが、本書は結論ありきな部分はありながらも、筋道を立てつつ難解なこの時代に名前をつけようとしてくれている。

    平成時代を低迷や失敗が誰の目にも明らかとし、その原因に戦後形成された成功モデルが破綻し次策を構築できない経済や政治、官僚システムを挙げている。昭和後期からの兆候など納得できる点も多いが、あの時代だからこそ成功した特殊モデルであることは強調して欲しかった。無論著者たちは分かっているのだろうが、現在

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    2020年06月09日
  • 大学とは何か

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    ・読み終わって感じたこと
     中世と現代が似ている点について、人の動きやグローバル化の視点から考えるることは面白く感じた。浅い感想になってしまうが、少しずつ変わりながらも大きな流れとしては歴史が繰り返されているように思えた。
     様々な国・時代で理想とした教育や国家像があったことを知ることができた。
     人類的普遍性への意志、というものが、大学を始めとする学問の本質だと理解した。
     

    ・面白かった点
     大学という機関を軸に、中世から近代、近代から現代にかけてのヨーロッパやアメリカ、日本の歴史を知ることができ、歴史物としても面白かった。
     学生運動により、学生が真面目になったという話も面白く感じた。

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    2020年05月16日
  • 大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起

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    ネタバレ

    「○○はもう死んでいる」。北斗の拳で聞いたような台詞だが、本書で主に取り上げられているのは、オックスフォード、ハーバード、そして東大。決して死んでるような大学ではない。

    「(昨今の)日本の大学改革論の不幸なところは、コンセンサスを得ようとしたときに座標軸(大学は何を目指すのか、何がクリティカルかという軸)を設定する人がいなくなってしまい、どこで自分たちが対立していて、どこで折り合いがつかないのか見えなくなってしまっている」(p.37)。その背景には「経済ナショナリズム」(p.40)と国家予算の削減。これが現場の混乱をもたらしているのではないか。

    アメリカやイギリスの大学組織で見習うべき点は

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    2020年05月02日
  • トランプのアメリカに住む

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    近現代史をきちんと学習しなかった身にとっては、驚きの連続である。一部素人には難しい言葉が出てくるが、流して読んでも概ね理解出来る。
    自分が教えられてきた事と違う事実やそれぞれの国の政治的事情を知ることは、混沌とした世界の中で、ますます必要になってくるだろう。2019.4.2

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    2019年04月02日
  • シリーズ日本近現代史 9 ポスト戦後社会

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    しばしば見田、大澤などの論を無批判に受け入れ、抽象的な議論を展開しているのは気になるが、同時代を書こうと思えばある程度そうした踏み込みは必要なのかもしれない。基本的には良質な現代史。

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    2018年11月06日
  • 「文系学部廃止」の衝撃

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    ネタバレ

    2015年の文科省通知「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」が出て、「文科省は文系学部廃止を企んでいる」という解釈が瞬く間に広がった。2013年の国立大学改革プランで示された文言の焼き直しに過ぎなかったにも拘らず、である。
    この原因は、この「通知」の文脈的な理解ができずに文章の字面だけで記事を書いて平気なマスコミ記者たち、あるいは関連資料に当たることも記事を系統的に検証することもなく、マスコミ情報を前提に議論を始める一部の大学人やメディア言論人の劣化に一因がある。もう一つ「文系は役に立たない」という認識が広まっていたことも大きい。

    「文系は役に立つ」が本書の主眼である。
    この点

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    2018年07月21日
  • 都市のドラマトゥルギー

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    農村が保守的で都市が進歩的、ということはない。都市の中にも固定した生活の枠がある
    以前はいかに入りやすい店を作るか、というポイントが重視されていたが、今はいかに入りにくくするかというポイントが重視されてきている。客を選別するような店のあり方へ。
    都市に人々が踊らされているのか、踊る人々が都市を作るのか(例:パルコが渋谷を作ったのか、渋谷がパルコを作ったのか)
    都市で「役」を「演じる」人びと(演じる、演じられる、という事の主体がどちらにあるのか、という事よりも、役と人との間の関係性、に注目する)
    「遊ぶ」事は単なる往復運動から「超越する」という側面を持っている

    盛り場の変化
    浅草→銀座
    新宿→

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    2018年07月09日
  • 「文系学部廃止」の衝撃

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    2015年6月の文科省による「国立大学法人等の組織・業務全般の見直し」通知から始まったメディア報道の騒動から解き明かし、「理系」偏重と「文系」軽視の傾向がこの時に始まったものでないことを分かり易くひも解いてくれる。遠く岸内閣時代の松田文部大臣の説明にさえ、そのことがでてくるという。文系は大学にとってはお金がかからず、学生を集められるということから私学がそれを歓迎していたというおまけには、苦笑いまでしてしまう。つまり大学とは何かそのものが問われるテーマであるとの説明。「文系は役に立たないが、価値がある」という議論ではなく、「文系は必ず役に立つ。それは今後の経済成長に貢献するという手段的な有用性に

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    2017年11月16日