敗者としての東京 ──巨大都市の「隠れた地層」を読む

敗者としての東京 ──巨大都市の「隠れた地層」を読む

1,815円 (税込)

9pt

4.2

富と人口が集中し、世界最大規模を誇る都市、東京。だがこの都市は、少なくとも三度、占領されてきた。1590年の家康、1868年の薩長連合軍、1945年の米軍によってである。凹凸をなすこの都市の地形と結びつきながら、過去の「敗者たち」の記憶は、歴史的な地層をなしてきた。縄文の古代から現代までを視野に入れ、地球史的視座と家族史的視座とを往還しながら、江戸=東京に伏在する「敗者たち」の記憶の水脈を探り当て、「勝者」であり続けようとする令和の東京とは異なる可能性を探究した、比類なき「江戸=東京」論!

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

敗者としての東京 ──巨大都市の「隠れた地層」を読む のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     都市を発展史観で捉えるのではなく、幾重もの重層的な歴史であるととらえる点がユニークである。本書によれば東京は徳川政権、薩長連合、米軍に敗れてきた歴史があるという。筆者の述べていることだが、この3度にとどまらず、常に勝者と敗者とが生まれているのが都市である。
     出版社の雑誌に連載されていたものを一本

    0
    2025年04月29日

    Posted by ブクログ

    東京という地は少なくとも3回占領されたという整理ーー徳川家康、薩長軍、米軍ーーに基づく東京論。
    著者の親戚に安藤昇がいたということに基づくファミリーヒストリーは面白いのだけれど、前半の江戸成立にかかる論述は今ひとつかな。

    0
    2023年10月15日

    Posted by ブクログ

    東京の歴史を概括する内容だが、引用されている人物が多種多様で著者の視点の広さ、深さに驚いた.1590年に徳川家康が江戸へ入ったのが第1回で、1868年に薩長軍が進駐したのが第2回目、1945年に米軍が占領したのが第3回目と江戸・東京の大事件を捉えて、この都市の変革を詳細に記載している.やはり1945

    0
    2023年08月30日

    Posted by ブクログ

    「ちくま」の連載をとりまとめたものなので、必ずしも論旨が一貫しているとは言えない。江戸・東京の敗者としての歴史を鈴木理生等によって概述。
    ・彰義隊の怨念は抑圧されたのに対し、清水次郎長は敗者である天田愚庵「東海遊侠傳」で、東京の貧民窟は敗者のジャーナリストが語る。
    ・敗者が抹殺されず複層していく。フ

    0
    2024年07月25日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    PR雑誌「ちくま」に掲載された連載を本にしたものである。東京を明治維新、第二次世界大戦の敗者から見たものである。最も面白いのは、吉見の家族としての曽祖父母、祖父母、母親や親戚の安東(ヤクザ)と、その住んでいたところの大久保や新宿、渋谷についての関わりであった。東京については大まかには知られているもの

    0
    2025年03月05日

敗者としての東京 ──巨大都市の「隠れた地層」を読む の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

筑摩選書 の最新刊

無料で読める 社会・政治

社会・政治 ランキング

吉見俊哉 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す