小林エリカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
40代も半ばを過ぎた頃から、突如ランニングにハマりました。気分転換、ストレス解消、心身の健康のために自分のペースで続けています。
走ることに飽きやマンネリが来ているわけではないのですが、走りに行きたくなるような本(How toものでなく)が読みたいなぁと探していたところ、この本にたどり着きました。
アンソロジー形式の作品集を読むのは初めて。
1冊でバリエーション豊かな作風に触れることができ、自分の好みに合う・合わないが分かるのがおもしろかった。
個人的に刺さった作品をいくつか。
『パン、買ってこい』
ちょっと歪んだ使命感から「パシリ道」を極めた高校生のランと精神の成長物語。
爽やかなラストシーンが印象的。
『飛田姉妹の話』
人間が翼を手に入れ、空を飛ぶようになった未来のお話。
ヒトの脚は見る影もなく、すっかり退化してしまった。そんな時代にも自分の脚で走ることの意味や価値を見出そうとする。
『リスタート』
ブラックな職場と不摂生からメタボになり、体の不調に悩まされていたサラリーマンが健康指導をきっかけに一念発起する物語。
「精神的偏食」という言葉が印象的。 -
Posted by ブクログ
最初は少し文章が読みづらく、話の内容もすぐには頭に入ってきませんでした
ただ、読み進めるうちに、戦時中の女の子たちの現実が少しずつ見えてきました
宝塚に憧れていた女の子が、夢を追いかけることもできず、毎日風船爆弾を作る作業をさせられていたり、憧れの制服を着たくて勉強を頑張ったのに、結局その制服すら着られなかったりと、戦争によって多くの夢や希望を奪われてしまった女の子たちの姿が印象に残りました
当時は、自分のやりたいことや将来の夢よりも、国のために何かをすることが優先され、子どもであっても自由に生きることができなかったのだと思うと、とてもつらく、可哀想に感じました
一人ひとりの人生や想いが犠牲になっていたんだと改めて気づかされました -
Posted by ブクログ
銃後の女性の視点からの作品を読みたくて。大戦末期、和紙と蒟蒻糊で出来た風船爆弾の製造に携わった少女達の戦前から戦後までを追う。何人もの少女達の夢と青春を犠牲にしながら、なんて馬鹿なものを造ったんだ、とやるせない思いに駆られたし、それでもピクニックに出掛けていた妊婦と子供達が犠牲になったと知り、更に居た堪れない気持ちに。あの戦争全体を象徴するかのようだ。
「わたし」には、名前があり、通う学校があり、先生や友もいるが、「わたしたち」には掲げる理想と与えられた使命しかない。名前の消えた「取るに足らない」女性達の日常が徐々に侵され、知らず知らずの内に被害者となり、加害者となっていく様が独特な語り口と細かい描写で描かれていた。
雙葉・跡見・麹町の女学校に通う少女達が宝塚の劇場で風船爆弾を製造したことから、この三校の生徒と劇団の少女達の視点で語られているが、昭和10年(1935年)の高等女学校への進学率が15%程度、昭和20年が20%程度だったことを考えるとかなり「特殊」な状況の方々だったのではないだろうか、自分が求めている「一般的」な女性の話とは少し違うな、と思ってしまった。 -
Posted by ブクログ
「シャーロック・ホームズの翻訳者だった父が倒れ、四姉妹の末っ子リブロは家族の歴史をたどりなおす。時空を超えて紡がれる、風変りでいとしいファミリー・ストーリー。」(講談社紹介文より)
タイトルはもちろん、ホームズ作品からの引用。また家族の会話の中にもホームズネタが織り込まれている。
犬の名前、夕食の豪華さには「今に、青いガーネット入りのガチョウ肉だって出てくるかも。」
いちいち、エピソードがマニアックだ。
家族の一代記であり、また、介護小説の側面もある。
文章はわりと軽めで、読みやすい。
両親が出会ったきっかけが、2人ともエスペラント語に興味があったから、というのも面白い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。
ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。
好きな作品は
「パン買ってこい」中田永一
「ホープ・ソング」王城夕紀
「桜の並木の満開の下」遠藤徹
どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。