あらすじ
いつか必ず死にゆく人間の儚さと確かさを描く小説集。祖母が遺した宝石を身に着けると、孫娘は、祖母の過去の体験を夢に見る――「宝石」。資源が枯渇して紙の本がなくなった未来とは?――「燃える本の話」。原子力の歴史と、ひとりの女性の個人史が交わる「日出ずる」。時空を越えて娘の体験と母の記憶が重なりあう「シー」。類まれな想像力と遙かな時間軸で描かれる全4編。
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Posted by ブクログ
1人の女性の人生と終わらない原子力の歴史。
母が身につけていた指輪と、4姉妹との温泉旅行と、祖母の形見の指輪をつけたことで見る夢。
シーという薬の飲むことで一時的に視界が塞がり、海へドライブデートする謎の行為で母は死に、娘もまた同じことを繰り返していること。
世界から木や紙の本がなくなった世界。
不思議な世界。どこにも行けなそうな、現実なのか幻想なのか、迷い込んでしまった世界。