おざわゆきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ1巻を酷評した。
あとがき漫画で、家族の戦争体験をネタにした受賞を誇っているのが小者っぽい。絵がきたない。女子供ばかりが被害者という視点がうっとおしい。
2巻でその思いはみごとに覆された。
本格的に名古屋に空襲がはじまる。空襲からはじまったのではない。東海大地震という、関東大震災に匹敵するほどの規模だったのに、報道規制が敷かれた。しかも、その情報は米国に筒抜けで、地震があったからわざと急所をついてきた。ぞっとした。もし、自然災害が日本に起こって、原発が空爆されたら? 現代に置き換えても十分に成立しうる事態である。
わがままで幼く見えたヒロインも強くならざるをえない。情けないと思っていた父は、家族をかえりみず救助活動をしていた。疎開先の妹の安否を憶って、主人公一家の結束は固まる。母を非国民扱いしていたおばさんにまで、情をかけられるようになったヒロイン。
やがて、空襲はヒロインをけなした女学校の動員された兵器工場を襲う。この嫌味な友だちはおそらく犠牲になるのだと思わせる。しかし、その最期というか、それを知らされた少女たちの衝撃の描き方が凄まじい。露骨にグロテスクに描かなかった分だけ真実味がある。
のほほんとした四コマ絵だと思ってタカをくくっていたら、いやはや、とんでもない怪物だった。お見それしやした、という感じ。
戦争は人を醜くさせていく。
つねに空腹を抱えて苛立つ大人たち。その苛立ちの牙を向けられる子どもたち。戦争でなくとも、現在の貧困家庭と変わらない。
この2巻だけ再読した。 -
無料版購入済み
広告に惹かれて
広告に惹かれて辿っていくと、無料版があったので読んでみました。誰でもある一定年齢に達するとどうしてもちらつく自分の今後。マリコさんの希望が見えては暗転する人生を見ていると、共感したり切なくなったり…新しい友達が見つかりそうで楽しみです。
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Posted by ブクログ
本書は、作者の父親が語るシベリア抑留体験を聞いてまとめられたものです。この闇がいかに根が深いものだったかが察せられます。こういう過酷な体験を経てきた人間が、自分の身内にもいたことに、驚きを隠せません。
何度かかつて、ここにも書いたとは思いますが、僕にはシベリア抑留を体験した母方のおじがいて、彼は幼少期の僕に軍隊式の直立不動や敬礼を何度もさせるというファンキーなヒトだったということを覚えておりますが、とうとう本人から、当時の事を聞くことはできずに終わってしまいました。
本書は作者のお父さんが実際に体験した過酷なシベリア抑留の様子を直接聴き書きし、2年半の歳月をかけ、全3巻の同人誌として完結させた作品です。という事実を調べていて初めて知ることができました。
かつて『不毛地帯』の原作およびドラマを見ていたときも、主人公の壱岐正が過酷なまでのシベリア抑留生活を体験していた記述があるわけですが、学徒動員で満州に赴任された筆者の父親は、すでに戦争が終わっていたにも関わらず、ロシア軍が攻め込んできたときに捕虜となり、飢えと寒さの渦巻くシベリアに抑留されていきます。
過酷な労働と粗末な食事のため、次々と
「俺たちは白樺の肥やしになりにきたのか」
と言葉を漏らして斃れていく同胞の姿を自分のおじも見ていたのかなと、そんなことを思いながらページをめくっておりました。
やがて、ロシア兵が「これは」という人間を連れて行って「アクチブ」とし、彼らが収容所内で猛威を振るい、『自己批判』の下に壮絶な吊るし上げをする場面が本当に息が詰まるものでした。
極めつけは『暁に祈る』というノルマを達成できなかった人間を木に縛り付け、一晩冬空に放置していると翌朝そのように見えたというなんとも壮絶なエピソードも、心苦しかったです。
そして、筆舌に尽くしがたい日々を送り続けた筆者の父親は比較的楽な作業に回され、舞鶴へと帰ってくることができたのですが、筆者の聞き取りがきっかけで、自分が帰ってきた舞鶴港へ行ってみようと思い実際に作者と行く場面は感慨深かったです。
こういう話には個人的なものが相当絡みましたが、そういったところも諒とされていただければと思っております。
※追記
本書は2015年7月27日、講談社より『新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 (KCデラックス)』として再販されました。 -
ネタバレ 無料版購入済み
呉服店ことはじめとか
従姉妹コンビ、かやのんは自分が勤務先にいなくても別に誰も困らないや、と気づいてしまったのでしょう。企業も組織で運営するのですから、そこはそういうものなのでしょうが……。
近所でお気に入りだったお店が閉店したりで、このコンビも何か新しいものに向かって再出発する、そういうお話です。
簡単ではなさそう、ということはハナから示されていますが、どうなるんでしょうね。
palcyでちゃんとチェックしてみたい作品ではあります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレここまで読んできて、もっとのんびりしたお話なのかと思っていたらハラハラしっぱなしで毎巻読むのが怖いくらいだ。
傘寿と言えば今年義理の母と実家の父が迎えた年。
年を取ったなと思いつつ、この本を読んでいると年齢というフィルターを取っ払った人間の可能性、実力を思い知らされる。
最初の1巻で家を出てよりどころを失うところから始まって、まり子さんのパワーは本当にすごい。
それはきっと、作者であるおざわゆきさんの生き方が表れているのだと思う。
超常現象も魔法もないけれど、奇跡のような行動力で現実的な難問や辛い人間関係をなぎ倒していくまり子さん、怖くないのに怖いシーンの連続のような、私だったら走って逃げたくなるような状況を笑顔で解決していく強さが本当に素敵だ。
でも、スカッとするというよりはああ、何とかこの状況も解決して良かった、とホッとする感じ。とても怖い。
これからどうなるんだろう。
結婚していても子供がいても、ずっと幸せかもわからない。住むところもこんな風になくなることだってある。
そんなとき自分だったら、傘寿でそんなことになったら?
他人事じゃないと思って読んでいるから、怖いという気持ちがずっと続くのかもしれない。 -
無料版購入済み
戦時下の日常譚
この作品は別の電子書籍(BookWalker)で購入済みですが未読のまま積読になっています。
時流に乗って動くだけの人って出てくるでしょうが、そういうのに限って変わり身が早かったり。国債、紙屑になるんで、買わないのが正解でしたね。 -
無料版購入済み
試し読みだけです
召集令状が来て旧満州に配属され、すぐ終戦に。情報も何もなく、判断等、無理だったでしょう。当時の関東軍は真っ先に逃げていた訳ですし。
たまたま8/15に読みましたが、この日、ヤスクニに出没する連中って、こういう作品、読まないでしょうね。 -
購入済み
紙と電子、それぞれの魅力
後半では新たな問題(敵キャラ?)が発生。
番外編の三十路まり子も面白かった。
この作中でオシャレと言えば小桜さんだけど、まり子さんも若い頃めっちゃオシャレさんですやん。笑