羅川真里茂のレビュー一覧
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なぜテニスをしているのか。原動力ともなっていたものを言い訳にすることから卒業し、真に自分のためにテニスをやることを決意する。大事な部分を人に委ねない強さを見せてくれました。
一人で立てる強さ。支えあうことが素晴らしい夫婦の形と言うけれど、依存しあう関係はどちらか一方の破滅が2人の破滅になってしまう。そんな関係にならないためにも強くなることを井出とひなこ両者とも誓い合っていたのは青春度MAXで良かった。ただ、問題に取り組もうとしてもそんな簡単に答えがでないのは普通のことです。井出もルウイも苦しみ、もがきながら前に進んでいる様がただの才能をそのままのびのびさせてやる今までとは違い、一皮剥ける -
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今もっている力を出しきること。それは自分を知っているからこそできるし、自分を知ることにもなる。
しゃにむに。他のことを考えず遮二無二に目標に向かう。夏のインターハイ2年目での個人戦は特に集中力が問われたような気がします。相手の力を引き出すプレイをする井出に対して、集中することで相手の気を断つルウイ。二人の集中はそれぞれの相手を追い込みますが、結果虚しく今回はベスト4止まり。しかし、遮二無二なのは井出達だけではなく、ライバルの駿もその一人でありまして。目標に向かって進むために必要なものを拾っていく彼の生き方はカッコイイけど、どこか頑張りすぎている生き方に思えます。ナディアに対して放った「弱 -
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目を背けてしまうこととそれから逃げない強みが描かれた7~8巻。
目を背けるということ。黒田のトラウマ解消で始まる7~8巻は自分の持っている不安や苛立ちから目を背けてしまうような描写が多かったです。ルウイが持つ冷静になってしまう自分に対しての苛立ち、駿の母親に対して侮蔑と後悔が入り混じった感情、一見この二人はテニスという目的に集中しているようでどこかテニスに逃げている節が少し目立ちます。テニスによって苦しむルウイに対して、テニスで全て解消しようとする駿、この二人の対決は精神面での対比にもなっているのが面白いところです。自分からまたは自分以外の誰かから目を背けるということがどれだけの苦しみか -
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激動の1年が終わり、延久たちも2年生に。今巻は才能溢れる延久とルウイから少し目線を外しサブメンバーの面々の活躍が目立ちました。
頑張ることを頑張りたい。5~6巻では宮本とフレディ先輩の活躍が特に目立ちました。宮本はそこそこの腕がありましたが、弱小テニス部の生き残りであるフレディ先輩は相当足を引っ張っている存在。そんな彼が隠れて努力して相棒のウチくんとの勝利に繋げる。実力がないやつの1勝は本当に特別なもんなんです。特にそれが一緒に頑張ってきた竹馬の友と一緒ならば感動もひとしおですよ。宮本もチームを担うという大役を任され、それでも楽しんでプレイして勝利をもぎ取ったのが良かった。ただ、イチャラ -
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自分の力はどこまで届くのか、新キャラの池田敦士が登場する第3~4巻。
その場所で何ができるか。3~4巻は新キャラでコーチの池田敦士が登場しました。部活内での立ち位置や伸びしろが今回池田によって露わになりました。井出のひたむきさはそのままですが、ルウイの焦燥、宮本の目標、ウチくんの欠点など色々なキャラクターの新たな顔が見れたのが良かった。そして、3~4巻でもっとも揺れていたひな子。一度失ったものを取り戻した気でいたのが、再び壊された彼女。それでも、なんでテニスに関わり続けたかったのか。自分の気持ちがどこにあるのか、考え悩む彼女の姿はとても青春していました。部活内や仲間内での役割って自分だけ