谷崎泉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
若くして莫大な資産を築いた人生の成功者・音喜多だが、かつて想い人を亡くして以来、本気の恋情とは無縁に生きてきた。
そんなある日、音喜多は死別した相手と酷似した顔立ちの青年と出会う。
その青年・久嶋は、華奢で可憐な外見とは裏腹に、二十五歳にして博士号を三つ持ち、元FBIのアドバイザーという経歴を持つ天才だった。
彼に強く惹かれた音喜多は、側に居たい一心で行動を共にするが、天才ゆえ人の心が分からないという彼に、身体だけの関係を提案され―。
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★4.5
最初にこの本を手に取った時はBL小説にしては珍しいその大きさと分厚さから若干、取っ付き難さを感じていたのですが、いざ気合いを入 -
購入済み
ライトな推理小説?かな
作者が言うように、宝井理人さんの表紙とストーリーが極matchな感じです。
どこか浮世離れしてるのに興味惹かれるキャラたちが好感が持てました。淡白なんだけど、響いてない訳でもなく実は物凄く葛藤してる感じとかも。晴は昭和40年代の古きよき谷中の風情とmatchしてるイメージで、蒼一郎のゆとり?っぽい抜け感がまたいい感じです。
でも一般的な視点で考えると…
推理小説を求めたとするなら、タッチの軽さに物足りなさを感じるかも知れないし、
恋愛小説を求めているならばそれも、爽やかさによって裏切られてしまうかも。
と、ちょっと思ってしまいました。
とは言え私自身は、変わり種の題材が -
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シリーズ3作目。今回の対象は仏像で、晴の過去に纏わる贋作が絡んだ事件の話。晴の過去に起きたいろいろな事が明らかになっていきます。今回は、蒼一郎の姉や晴の大学時代の元カノやら登場人物も増えてきて、鑑定や事件というより、人間模様が主になった感じ。真澄さんに加え、刑事の矢田さんまでロマンスに(笑)元カノさんは、晴の暗い過去に一枚噛んでいるようで、まだまだ何かありそう。とはいえ、大きな括りとして一段落ついたような感じなので、次の新たな章の始まりを期待します。
しかし晴の無自覚は罪作りですね~。他人を思いやり優しくするのは晴にとって通常なことで、他意はないから、勘違いを生んでも本人は無自覚。晴さん、暗 -
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喫茶店「ナアレフ」の営業時間は朝七時から夕方四時まで、メニュウはホットコーヒーのみ、一杯1000円。
ありえない営業時間、メニュウ、値段は店の主人のやる気のなさの現れだったが、彼の思惑に反して常連客は増加中。
なぜならコーヒーの味は極上で、主人は完璧な美貌の持ち主。
身の程知らずな下心つきで寄ってくる客も少なくないのだ。
そんな主人にもたらされた知らせ―「仮釈放が決まった」。
あの事件から二年。
束縛するほどに愛されて、逃げられず、そして主人の身代わりのように塀の中で過ごした彼が帰ってくる―心は決まっていた。
二人にいったい何があったのか?喫茶店経営という一見穏やかな顔の下に隠された、物 -
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ネタバレ谷崎さんのこういう刑事モノ大好き。相変わらず登場人物が多くて入り組んだストーリー展開はまるで本格派刑事小説。BがLはまだしてないけど、エロはしっかりあります。
何事にもルーズで一切やる気なしの刑事佐竹。こと事件に関しては驚異的な勘の鋭さを発揮して次々に解決に導く。これは特殊能力なのか?
そんな佐竹が5年も体だけの関係を続けている謎めいた元ヤクザの高御堂。
物事を中途半端にしておけない堅物男、元SAT黒岩が捜査一課五係に移動してきたことで何かが動き始める。
佐竹と高御堂の出会い編『愚者の選択』は特に引き込まれた。現在のふたりを知っているから結果はわかっているのに、逃れようもなく引き寄せあっていく -
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骨董商×銀行員。
安心して読める、ミステリー色の強い作品です。
まだ愛からは遠いかな~。
谷崎さんの作品ではよくある強引な攻なのですが、めずらしく攻目線の作品なので、受に片思いしてるわりにはその行動どうよ・・・っていうのがちらほらと。
受もドケチなお金大好きっ子なので、ロマンチックな展開になりずらい。そこをあえて!あえてなんとか隙を見て(笑)濡れ場になだれ込みたい攻の葛藤が面白いです。
「ドロシーの指輪」シリーズ(2013年現在5冊刊)
1.「ドロシーの指輪」
2.「イゾルデの壺」
3.「ヴィオレッタの微笑」
4.「砂糖細工のマリア」
5.「スニグラーチカの恋」 -