樋口明雄のレビュー一覧

  • ミッドナイト・ラン!

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    エキナカ書店大賞第1位、しかも『南アルプス山岳救助隊』シリーズの作者なら、きっと面白いだろうとの期待にそぐわぬ面白さ。
    ネット心中で集まった男女5人組が、少女を助けたばっかりに、やくざに追われ警察には指名手配となる。
    生きることに意義を見出した彼らは、逃げるのではなく自ら冤罪を晴らすべく、ただただ走り続ける。
    裏にあるのが、強大な政治権力が絡んだ陰謀かと思いきや、破廉恥な行為をめぐる隠蔽工作だったとは・・・
    ちょっと、思惑が外れた気がしないでもない。
    だが、疾走感あふれ、彼らの奇想天外な活躍に拍手を送りたくなる、楽しさ満載のノンストップアクション小説の傑作。

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    2017年10月11日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 ハルカの空

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    第1作の『天空の犬』が、星野夏実を主人公にした長編だったのに対し、第2作は南アルプス山岳救助隊のメンバー(神崎静奈、関真輝雄等)が、それぞれ交代で主役となる連作短編。
    もちろん、星野夏実も各編でちょい出するが、『NO WAY OUT』では、主役として同僚の警察官の救出劇を演じる。
    表題作の『ハルカの空』は、山小屋でアルバイトする少女が主人公。正義感の強い彼女が、マナー違反をする登山客に憤然としながらも仕事をこなし、遭難救助の手伝いもする。
    彼女は、今後のシリーズにまた登場するような気がするが、果たして・・・

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    2017年10月11日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    主人公は、南アルプス山岳救助隊に属するハンドラー。そして、共感覚という特殊な能力を持っている。
    そんな彼女の成長物語かと思っていたら、終盤にきて事件性を帯び、俄然警察小説の趣きになって、急展開した。
    著者は、南アルプスの山麓に居を構えているとのこと、それだけに山の描写は美しくリアルで、山の魅力はいやがうえにも読者に迫ってくる。(40年ほど前に北岳の頂上に立ったことを思い出させる)
    山岳小説と警察小説とを融合した秀逸な作品には、笹本稜平氏の著者が多々あるが、さらに動物小説を加味したのは著者だけであろう。
    東日本大震災、原発事故に触れられ、遭難者の死亡の事故等々もあるが、信頼し合う救助犬とハンドラ

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    2017年09月08日
  • 約束の地(上)

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    あまり普段の生活では近くに感じない獣害の話。鳥獣保護官、聞きなれない職業だけれども大変です。保護と駆除、相反するところが難しいところです。
    最後、ミステリーの要素が出てきたので、
    下巻にでどのような展開をするのかが楽しみです。

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    2017年08月08日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    標高3,193mを誇る北岳の警備派出所に着任した、南アルプス山岳救助隊の星野夏実は、救助犬メイと過酷な任務に明け暮れていた。苦楽を分かち合う仲間にすら吐露できない、深い心の疵に悩みながら―。やがて、登山ルートの周りで不可解な出来事が続けざまに起こりはじめた…。招かれざるひとりの登山者に迫る危機に気づいた夏実は、荒れ狂う嵐の中、メイとともに救助に向かった!

    シリーズ第一作に遡って読む。そもそも日本で山岳救助犬は架空の設定とのこと。物語はコンパクトにまとまっていて読ませます。

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    2017年07月25日
  • ブロッケンの悪魔 南アルプス山岳救助隊K-9

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    南アルプス北岳に至る三つの林道で崩落事故が発生、一帯は陸の孤島になった。その頃、内閣危機管理センターに集まる閣僚たちの元へ、自衛隊施設からVXガスが盗まれたと報告がもたらされ、やがて北岳山荘に立てこもるテロリストからの要求が届いた!大型台風の到来で警察も自衛隊も接近不能。しかしそこには三頭の救助犬と山岳救助隊がいた―。

    著者の作品を読むのは「狼は瞑らない」以来だと思う。十数年ぶり。設定からするとあの「ホワイトアウト」並みに盛り上がるかなと思ったが、そこまでには至らず。犬好きの方にはうれしいのでは。未読の「天空の犬」も読んでみよう。

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    2017年07月23日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    ネタバレ

    シリーズ最新作は連作編集。雄大で美しく厳しい北岳を舞台に人間ドラマが展開され隊員と救助犬の絆が描かれる。『相棒』は泣かせる,『夏の終わりに』はほのぼの。一歩間違えると陳腐なお涙頂戴になるストーリーを本当に心に響く短編に仕上げる作者さんの力量と自然の力に感服。

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    2017年06月22日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    K-9シリーズはこういう短編集の方が好き。個人的な好みだが、このくらいのボリュームでほのぼのする感じが似合う。
    夏実、静奈、進藤、深町という主要メンバーだけでなく横森や曽我野という若手メンバーにもスポットを当ててくれて良かった。次は江草隊長やヘリ部隊もお願いしたい。ついでに山小屋メンバーも。
    山にいると人間は生かされているということをより感じられる気がする。動物、植物、自然の脅威とも共生し、だからこそ超自然現象のようなことも受け入れられるのかも。
    ハンドラーと救助犬との絆が対等で良い。怪我をしたメイが捜索に連れていって貰えずプライドを傷つけられた感でふてくされ、それを宥める夏実の図。
    病を推し

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    2017年05月19日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    山にテロが入り込んだりするよりも、こういう日常的なカンジの方が好きです。

    しかし、カムイ~ 泣けたよぉ

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    2017年05月13日
  • ミッドナイト・ラン!

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    この物語の主人公たちは死の寸前まで行って引き返してきた、いわば自分が死ぬリハーサルをしてしまったような人たちだ。
    否応なく事件に巻き込まれてからの彼らは活き活きとしている。
    何かと文句を言ったり、不平不満は言うけれど、結局は見知らぬ少女を助けるためにまっしぐらに進んでいく。
    まるで映画のような・・・という表現が出てくるけれど、まさに映画並みのカーチェイスを繰り広げ、銃弾が飛び交う中を走り抜ける。
    とにかく「バンディッツ」のメンバーがカッコいい。
    余命があろうとなかろうと、アル中だろうとなかろうと、そんなことは関係ない。
    引きこもりだって、立場を利用した悪事を働いていたって、必死に戦っている姿は

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    2017年02月17日
  • 許されざるもの

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    日本の野山にはかつてニホンオオカミが食物連鎖の頂点に君臨し、野生鳥獣の個体数の調整弁を担っていた。そのオオカミが日本人による森林乱開発等が起因で絶滅に至る。その張本人である人間は今度は中国からオオカミを移入し、南アルプスに放獣し、個体数の維持を復活させる一大プロジェクトを企図する。

    はたして、幾多の困難を乗り越え、3頭のオオカミは八ヶ岳に放たれるも…。又しても、そこには肯定派・反対派・地元の政治家・中央官庁、各々のエゴと思惑が渦巻き、オオカミは激しく翻弄され、彼らの虚しき咆哮が八ヶ岳に木霊する。

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    2016年08月23日
  • 光の山脈

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    山をこよなく愛し、犬と共に山野を駆け廻り猪を狩る、通称ロッタこと六田賢司は、人に馴染めず、養護学校で少年時代を過ごした。大人になり人に優しく自身に厳しい性向とも相まって祖に魅力を開花させた。過去の辛い経験から喋る事が出来なくなった妻の亜希は、そんなロッタと出会い優しく包まれ自分を取り戻していった。

    愛する山を守る為新聞記者の兄と共にひょんな切欠で知った地元の土建屋が関わる不法投棄を告発をする。
    行政も動き、不法投棄は止められ行政処分が下りるが、土建屋の背後で糸を引くやくざが暗躍し、六田兄弟とロッタの身重の妻に迄魔の手が及んだ。
    怒り狂ったロッタは猟銃と相棒の狼犬シオと共に、豪雪の南アルプスに

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    2016年04月23日
  • オン・ザ・ロード

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    家族を東日本大震災の津波で失い、絶望を背負いながら流浪している元刑事の村越。強制労働の末に人を殺して逃げていた中国人少女に出会い、彼女と逃避行を始めたことで、自らの生きる希望を見出す。

    70歳の御老人とは思えないほどのハードアクション。生きる希望を見つけた時からの村越がまるで水を得た魚のようなハツラツっぷりで、格好良かった。御都合的な展開ながらも、サポートする仲間が現れ、ここぞというピンチを切り抜けていく様は読んでいて痛快。敵側が悪役に振り切れているからこそ、余計にそう思わせられる。最後までスピード感があって、一気読みでした。

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    2016年02月25日
  • 約束の地(上)

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    初めての作者ですが、熊ものっぽかったのでこりゃ見逃せないなと。まだ上巻ですが、熊だけではなくかなり壮大に展開しそうです。下巻に期待!

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    2015年10月22日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 ハルカの空

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    期待していた「南アルプス山岳救助隊K-9」の続編。舞台である北岳の描写がとても精緻で、読んでいると山に行きたくなります。
    このシリーズの主人公は夏実とメイですが、本作では主人公がメインの話ではなくサードマン現象を扱った短編が印象的でした。

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    2015年09月14日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 ハルカの空

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    単行本未収録「ビバーク」を読みたくて文庫で再読。私も北岳に登って叫んでみたい。
    初読の時と変わらず、色鮮やかな山の姿と人のつながりに温かい気持ちになる。怒りを覚えるところもあるけど。。
    でも6編の短編それぞれ、清々しい気持ちで読み終えました。

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    2015年09月09日
  • 武装酒場の逆襲

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    『武装酒場』の続編。
    居酒屋《善次郎》でまたもや立て籠り!
    場所はガード下のありきたりな居酒屋なのに、起こる騒動が半端ない!
    あまりに現実場馴れした展開なんだけど、それがなぜかツボにはまる!
    いや、酔っぱらい最高!!

    2015.7.5

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    2015年07月05日
  • 武装酒場

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    ガード下の居酒屋『善次郎』で繰り広げられる、あり得ない騒動!
    酔っ払いの言動や行動が一般から逸脱していることは希にあるとしても、ここまでは…と思いつつも面白い!

    2015.5.16

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    2015年05月16日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    いつまでも続く前置きをノロノロ読んでいると、半分をかなり過ぎたあたりで思いもがけない展開へ。そこからは面白くて一気でした。そしてその後のまたまた長いエピローグは3行まとめて読み飛ばし。山と犬の描写には好感が持てました。”岳”の影響がちらほらと。

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    2015年03月28日
  • ドッグ・ラン!

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    前作「ミッドナイト・ラン」に続く、B級エンタメハードボイルド。

    『K&T探偵社』の鯉沼、鷹羽コンビ。女に騙され、爆弾を巻かれ、銀行強盗をやらされる羽目になる。そんな二人を追うのは警察、やくざ、そしてチャイニーズマフィアに伝説の殺し屋とオンパレード。更にその舞台はヨコハマ。登場人物、ストーリー展開、どれをとっても、懐かしの刑事・探偵ドラマのよう。アブデカ大好きだった私には堪らん設定でした。勿論、リアリティなんかそっちのけで、ハチャメチャなのは分かっているんだけど、このハチャメチャ感を徹底してこそのエンタメ作品。恐らく映像化はもう無理であろうこのハチャメチャ感を、せめて文字で読ませてくれ

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    2015年03月20日