樋口明雄のレビュー一覧

  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    ネタバレ

    シリーズ最新作は連作編集。雄大で美しく厳しい北岳を舞台に人間ドラマが展開され隊員と救助犬の絆が描かれる。『相棒』は泣かせる,『夏の終わりに』はほのぼの。一歩間違えると陳腐なお涙頂戴になるストーリーを本当に心に響く短編に仕上げる作者さんの力量と自然の力に感服。

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    2017年06月22日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    K-9シリーズはこういう短編集の方が好き。個人的な好みだが、このくらいのボリュームでほのぼのする感じが似合う。
    夏実、静奈、進藤、深町という主要メンバーだけでなく横森や曽我野という若手メンバーにもスポットを当ててくれて良かった。次は江草隊長やヘリ部隊もお願いしたい。ついでに山小屋メンバーも。
    山にいると人間は生かされているということをより感じられる気がする。動物、植物、自然の脅威とも共生し、だからこそ超自然現象のようなことも受け入れられるのかも。
    ハンドラーと救助犬との絆が対等で良い。怪我をしたメイが捜索に連れていって貰えずプライドを傷つけられた感でふてくされ、それを宥める夏実の図。
    病を推し

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    2017年05月19日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 レスキュードッグ・ストーリーズ

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    山にテロが入り込んだりするよりも、こういう日常的なカンジの方が好きです。

    しかし、カムイ~ 泣けたよぉ

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    2017年05月13日
  • ミッドナイト・ラン!

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    この物語の主人公たちは死の寸前まで行って引き返してきた、いわば自分が死ぬリハーサルをしてしまったような人たちだ。
    否応なく事件に巻き込まれてからの彼らは活き活きとしている。
    何かと文句を言ったり、不平不満は言うけれど、結局は見知らぬ少女を助けるためにまっしぐらに進んでいく。
    まるで映画のような・・・という表現が出てくるけれど、まさに映画並みのカーチェイスを繰り広げ、銃弾が飛び交う中を走り抜ける。
    とにかく「バンディッツ」のメンバーがカッコいい。
    余命があろうとなかろうと、アル中だろうとなかろうと、そんなことは関係ない。
    引きこもりだって、立場を利用した悪事を働いていたって、必死に戦っている姿は

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    2017年02月17日
  • 許されざるもの

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    日本の野山にはかつてニホンオオカミが食物連鎖の頂点に君臨し、野生鳥獣の個体数の調整弁を担っていた。そのオオカミが日本人による森林乱開発等が起因で絶滅に至る。その張本人である人間は今度は中国からオオカミを移入し、南アルプスに放獣し、個体数の維持を復活させる一大プロジェクトを企図する。

    はたして、幾多の困難を乗り越え、3頭のオオカミは八ヶ岳に放たれるも…。又しても、そこには肯定派・反対派・地元の政治家・中央官庁、各々のエゴと思惑が渦巻き、オオカミは激しく翻弄され、彼らの虚しき咆哮が八ヶ岳に木霊する。

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    2016年08月23日
  • 光の山脈

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    山をこよなく愛し、犬と共に山野を駆け廻り猪を狩る、通称ロッタこと六田賢司は、人に馴染めず、養護学校で少年時代を過ごした。大人になり人に優しく自身に厳しい性向とも相まって祖に魅力を開花させた。過去の辛い経験から喋る事が出来なくなった妻の亜希は、そんなロッタと出会い優しく包まれ自分を取り戻していった。

    愛する山を守る為新聞記者の兄と共にひょんな切欠で知った地元の土建屋が関わる不法投棄を告発をする。
    行政も動き、不法投棄は止められ行政処分が下りるが、土建屋の背後で糸を引くやくざが暗躍し、六田兄弟とロッタの身重の妻に迄魔の手が及んだ。
    怒り狂ったロッタは猟銃と相棒の狼犬シオと共に、豪雪の南アルプスに

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    2016年04月23日
  • オン・ザ・ロード

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    家族を東日本大震災の津波で失い、絶望を背負いながら流浪している元刑事の村越。強制労働の末に人を殺して逃げていた中国人少女に出会い、彼女と逃避行を始めたことで、自らの生きる希望を見出す。

    70歳の御老人とは思えないほどのハードアクション。生きる希望を見つけた時からの村越がまるで水を得た魚のようなハツラツっぷりで、格好良かった。御都合的な展開ながらも、サポートする仲間が現れ、ここぞというピンチを切り抜けていく様は読んでいて痛快。敵側が悪役に振り切れているからこそ、余計にそう思わせられる。最後までスピード感があって、一気読みでした。

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    2016年02月25日
  • 約束の地(上)

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    初めての作者ですが、熊ものっぽかったのでこりゃ見逃せないなと。まだ上巻ですが、熊だけではなくかなり壮大に展開しそうです。下巻に期待!

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    2015年10月22日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 ハルカの空

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    期待していた「南アルプス山岳救助隊K-9」の続編。舞台である北岳の描写がとても精緻で、読んでいると山に行きたくなります。
    このシリーズの主人公は夏実とメイですが、本作では主人公がメインの話ではなくサードマン現象を扱った短編が印象的でした。

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    2015年09月14日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 ハルカの空

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    単行本未収録「ビバーク」を読みたくて文庫で再読。私も北岳に登って叫んでみたい。
    初読の時と変わらず、色鮮やかな山の姿と人のつながりに温かい気持ちになる。怒りを覚えるところもあるけど。。
    でも6編の短編それぞれ、清々しい気持ちで読み終えました。

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    2015年09月09日
  • 武装酒場の逆襲

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    『武装酒場』の続編。
    居酒屋《善次郎》でまたもや立て籠り!
    場所はガード下のありきたりな居酒屋なのに、起こる騒動が半端ない!
    あまりに現実場馴れした展開なんだけど、それがなぜかツボにはまる!
    いや、酔っぱらい最高!!

    2015.7.5

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    2015年07月05日
  • 武装酒場

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    ガード下の居酒屋『善次郎』で繰り広げられる、あり得ない騒動!
    酔っ払いの言動や行動が一般から逸脱していることは希にあるとしても、ここまでは…と思いつつも面白い!

    2015.5.16

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    2015年05月16日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    いつまでも続く前置きをノロノロ読んでいると、半分をかなり過ぎたあたりで思いもがけない展開へ。そこからは面白くて一気でした。そしてその後のまたまた長いエピローグは3行まとめて読み飛ばし。山と犬の描写には好感が持てました。”岳”の影響がちらほらと。

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    2015年03月28日
  • ドッグ・ラン!

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    前作「ミッドナイト・ラン」に続く、B級エンタメハードボイルド。

    『K&T探偵社』の鯉沼、鷹羽コンビ。女に騙され、爆弾を巻かれ、銀行強盗をやらされる羽目になる。そんな二人を追うのは警察、やくざ、そしてチャイニーズマフィアに伝説の殺し屋とオンパレード。更にその舞台はヨコハマ。登場人物、ストーリー展開、どれをとっても、懐かしの刑事・探偵ドラマのよう。アブデカ大好きだった私には堪らん設定でした。勿論、リアリティなんかそっちのけで、ハチャメチャなのは分かっているんだけど、このハチャメチャ感を徹底してこそのエンタメ作品。恐らく映像化はもう無理であろうこのハチャメチャ感を、せめて文字で読ませてくれ

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    2015年03月20日
  • ドッグテールズ

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    犬と人の絆を描く五つの物語。樋口明雄作品の初読み。
    最初の2編はファンタジー色の強い作品で、生き方を迷う人間と不思議な犬との出逢いを描く。後半の3編は職業で犬に関わる人を描くストーリーで、私としてはこちらのほうが好み。特に、「疾風」には熱いものがこみ上げてきた。20年程前に読んだ今野保さんの「アラシ」を思い出す。

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    2015年01月31日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    東北での震災での救助活動を経て南アルプス北岳を舞台に活躍する山岳救助犬とハンドラーの夏実。
    初めての実戦配備からの苦労と格闘の物語。
    警察小説、サスペンスとしても面白い一冊。

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    2014年12月22日
  • ドッグ・ラン!

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    コミカルで、どこかカッコイイ元刑事と元暴走族の探偵コンビを主人公にした活劇探偵小説。

    舞台はヨコハマ。元刑事の鯉沼と元暴走族の二人の探偵は銀行強盗をせざるを得ない状況に。二人を陥れた黒幕の正体は…二人の運命は…

    懐かしいテレビの探偵ドラマを観るかのような描写と奇抜な事件の設定。警察とヤクザに殺し屋、チャイニーズマフィアまでもを巻き込んだ二人の逃走劇に真相の究明…

    アタマを空っぽにして、楽しむべし。

    文庫書き下ろし作品。

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    2014年10月20日
  • ドッグテールズ

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    犬と人間を題材とした短編集。
    何の先入観もなしに電車の中で読み始めたのがいけなかったです。
    最初の短編「グッドバイ」を読んでたら泣けてきて。そのまま進むと完全に泣いてしまうので、うるうる来るたびに休みつつ読みました。
    他の短編も含め、いずれもラストに余韻を残します。
    改めて犬の温もりに触れたくなる本です。

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    2013年12月19日
  • 南アルプス山岳救助隊K-9 天空の犬

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    主人公や他の登場人物の背景、東日本大震災など色々盛り沢山。そのせいか、途中から一気に展開するサスペンスには物足りなさを感じたけど、メイと夏実の絆に涙。犬好きにはたまらない一冊。

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    2013年12月08日
  • ミッドナイト・ラン!

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    ネットの書き込みで集まった5人の自殺志願者たちが、まさに命を絶とうとした山中で出会った、追われている少女を助けてしまったことで、冤罪を被せられ、ヤクザと警察に追われる逃走劇が始まる!四面楚歌になった彼らをFMミニ局がサポートしはじめて、世間を巻き込んだ騒動に発展して…。

    ちょっと荒唐無稽感はあるけど、キャラクターがよくできてて、疾走感あって、頭に映像浮かぶようなアクションで、がーっと一気に読んでしまった。エンタメ小説として、申し分なかったです。

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    2013年11月25日