宇都出雅巳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者が推奨している速読術はストックを増やすための「高速大量回転法」である(やり方は後述)。そのやり方やメリットを解くと共に、巷にあふれている速読に対する誤解を解き、さらに右脳系速読の代表的存在である「フォトリーディング」や、検索速読の「レバレッジ・リーリング」について、その欠点を指摘している。速読法のハウツー本というよりは、他の速読否定本としての方が優れている。
私も速読の本は「フォトリーディング」など多数読んできたが、本書を読めば右脳系速読術には手を出さなくて済むので、速読の本をあまり読んでいない人や、初めて読む人という人には特におすすめである。
本書の紹介文には、”本書で紹介する「高速大量回転法」は技術も練習も不要で、記憶も理解もともないます!”などと書いてあるが、実際にはそんなに簡単にできる魔法のような方法ではない。いわゆる普通の読書に慣れている人は、まず、「読まずに見る」「わかろうとしないで見る」ということが難しいため、その”技術”を身に付けるために”練習”の積み重ねが絶対に必要である。
練習しなくても、ビジネス書や自己啓発本は読みやすいので、なんとなくすらすらと読めた気になるかもしれないが、専門書などではまずうまくいかないだろう。
30分で本を速読するメソッド「高速大量回転法」は下記の通りである
1) 目次を2~3分で5~10回転
2) 「まえがき・あとがき」を5~6分で10回転
3) 本文は見出しの拾い読みから 5~6分で3回転
4) 残りの15分で自分の気になった言葉・箇所を中心に回転読みする -
Posted by ブクログ
【感想】
ミスをメモリーミス、アテンションミス、コミュニケーションミス、ジャッジメントミス
の4ジャンルに分けて扱っているのが分かりやすい。脳の性質から対策を考えるというのは理にかなっている、仕事のミスは様々で、正しい振返と対策を考えることが重要と思っているが、その対策を考える上で前提になる大事な情報だと思った
【読者メモ】
■メモリーミス
・新入社員が仕事のことを覚えるのに四苦八苦するのは、経験や知識が少ないために情報を『符号化』することができず、情報量が肥大化するから
・一つの情報がほかの情報と結びつくことが少ないため、自分の経験や知識を「外部記憶補助』として活用できず、情報の処理が進みづらい
・読書の一巡目は見出しだけを読む、大雑把な記憶は長期で残りやすい、2巡目で大雑把な概要記憶を補助にして使いながら細かく読む
■アテンションミス
・アテンションミスは常に起こっている
外の景色を一回見ただけでは青のもの思い出せない
・特に不安や心配が注意力を奪っている
そうならないために注意という資源をきちんとマネジメントする必要がある
・俯瞰すること
とくに真面目な性格、知識がある人ほど、先入観や思い込みにとらわれやすく、視野が狭くなり外のものに目がいかずミスを犯しやすくなる
・フレームワーク(どこに注意を向けるか事前に決めてあるルール)
・チェックするものによって注意の方向を変える、校正するときはあえて内容を追わず、文脈を気にせず、ただ目の前の文字に注意を向ける「漢字誤植探索モード」「数字間違い探索モード』「文章の流れを正すモード」
・どうしても記憶する場合、場所記憶法が有効
■ジャッジメントミス
・感情が最もワーキングメモリを使う、遅い思考が出来なくなる、感情が出たことは素直に受け止め意識を相手に向ける(なぜ〇〇はこんな発言をしたのだろうか)
・遅い思考で考えても、アンカリング効果や自己正当化で判断を間違えることもある。
避けるには、いま自分が下そうとしている判断と真逆のことを想定してみること