白身魚のレビュー一覧
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「孤立空間」にやってきた太一たちは、「三番目」たちによる記憶の消去を免れるためには、この空間で生徒たちの連帯を作り出すことが必要だと教えられます。
ところが、生徒会長の香取讓二(かとり・じょうじ)は、文研部によって生徒たちがまとめられていくことに疑いの目を向け始めます。やがて香取は、お互いに殴りあうことで「孤立空間」から「強制終了」させられてしまうことを発見し、それによってもとの世界に戻ることができるのではないかと考えるようになります。文研部のメンバーたちは、「強制終了」へと奔る生徒たちを翻意させようと努力しますが、かえってこの現象の黒幕ではないのかと疑われ、生徒たちはバラバラになっていきます。
しかし、絶望の淵に立たされた太一たちは、そこからもう一度、一人ひとりの生徒と向き合い、つながりを見いだしていくことに希望を抱き、ふたたび立ち上がります。そんな文研部の呼びかけに、つながりの輪が広がっていき、ついに会長の補佐をしていた藤島麻衣子を動かして、生徒たちは一つにまとまります。
こうしてようやく「孤立空間」から脱出することのできた太一たちでしたが、そんな彼らに「ふうせんかずら」は、やはり一連の出来事の記憶が消去されてしまうことを告げます。こうして、「ふうせんかずら」と戦う中で深め合った文研部のメンバーたちのきずなは失われたかに見えましたが、千尋と紫乃が残したふうせんかずらの種が、ふたたび彼らの元の記憶への道筋を示すことになります。
とりあえずハッピー・エンドということで、それなりに楽しく読むことができました。細かいことを言えば、ちょっと間延びしすぎのような気もしますし、また伊織の立ち位置が中途半端なままで終わってしまったのが残念ですが、短編集がまだ1冊残されているとのことなので、そちらで補われることを期待します。 -
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シリーズ本編第7弾。
「ふうせんかずら」によって異変が引き起こされることはもうないと信じた太一たちでしたが、クラスメイトの何人かが、文研部のメンバーたちを避けるようなそぶりを見せるようになります。さらに、お互いに関する記憶を消失してしまう出来事が起こり、太一たちは新たな「現象」に見舞われているのではないかと疑い出します。
そんな彼らの前に、またしても「ふうせんかずら」が現われ、「三番目」たちが学校中に異変を起こしていることを知らされます。さらに「三番目」たちは、文研部のメンバーや「ふうせんかずら」から、一連の「現象」に関する記憶を消し去ろうと考えていることが明かされます。文研部のメンバーたちは記憶の消去を免れるため、「ふうせんかずら」と共闘関係を取り結びますが、やがて「三番目」たちが、学園とそっくりな「孤立空間」を作り出し、現象に関わった生徒たちをそこに呼び集めて、大規模な実験をおこなおうとしていることが明らかになります。
そして文研部のメンバーたちは、皆の記憶を守るため、「孤立空間」へ旅立つことを決意します。
いよいよ最終章の前編です。今までになく「現象」が大規模なためか、やや叙述がもたついているような印象を受けてしまいましたが、この後に続く、太一たちの最後の戦いに期待したいところです。 -
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シリーズ番外編第2弾。
第1話「ファーストエンカウンター」は、文研部が創部され、太一、姫子、伊織、唯、青木の5人が出会ったばかりのエピソードです。
第2話「ふたりぼっちの友情」は、やはり文研部創部当初の、姫子と伊織の友情が生まれるきっかけとなった話。伊織の身辺にストーカーの影がちらつきますが、いつも明るく誰にも愛される伊織には、そのことを打ち明けることのできるような、心からの友人がいませんでした。そんな彼女に、姫子が声をかけ、しだいに2人の間に友情が芽生えます。
第3話「デート×デート×デート」は、太一×姫子、唯×青木、そして中山真理子×石川大輝のトリプル・デートです。
第4話「この我が道を行く疾走」は、藤島麻衣子が千尋と紫乃を巻き込んで、「リア充」とは何かを探求する話です。
第3話のトリプル・デートは、三者三様の甘々でラブラブな描写が、ちりちりと心に沁みます。 -
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シリーズ番外編第1弾。短編4本を収録しています。
第1話「スクープ写真の正しい使い方」は、文研部のメンバーたちが2人の教師の恋愛をすっぱ抜いた新聞をバラまく作戦を立てる話。
第2話「桐山唯の初体験」は、陸上部の大沢美咲(おおさわ・みさき)という少女が、唯にラヴ・レターを出したことで、2人がデートをする話。
第3話「稲葉姫子の孤軍奮闘」は、姫子と伊織が太一を挟んで三角関係にあったころのエピソード。姫子を中心に、文研部の中で伊織と太一の双方と良好な関係を築くため、姫子がさまざまなミッションを自分に課していきます。
第4話「ペンタゴン++」は、2年生に進級した文研部のメンバーたちが、新入部員を迎え入れる話です。唯の空手の後輩で、文研部のメンバーたちのすることを冷ややかに眺める宇和千尋(うわ・ちひろ)という少年と、天然少女の円城寺紫乃(えんじょうじ・しの)が、新たに文研部に加わることになります。
第4話のラストでは、次の本編ストーリーにつながるような引きがあり、新たにメンバーを加えて7人体勢になった文研部が、「ふうせんかずら」のミッションにどのように関わっていくことになるのか、期待したいところです。 -
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シリーズ本編第4弾。
ヴァレンタインの直前、伊織に想いを告白した太一ですが、伊織の返事は「太一とは、付き合えません」というものでした。
ちょうどその頃、「ふうせんかずら」による新たな異変が文研部のメンバーたちの身に起きており、そのことが伊織の心を壊していきます。今度の異変は、心の中の感情が、他のメンバーに届けられてしまうというものです。太一たちは、伊織の心の中の言葉が、普段の彼女のキャラクターと違うことに戸惑い、そのことを知った伊織は、周囲の人たちに対して心を閉ざすようになります。
そんな中、文研部顧問の後藤龍善が、文研部の顧問からジャズバンド部に移るという話が持ち上がり、文研部とジャズバンド部は部活発表会で後藤を賭けた勝負をおこなうことになります。
後半のクライマックスで、伊織をはじめメンバーたちが心情をぶちまけることになるのですが、ちょっと理が勝ちすぎているように感じました。結論が「理屈じゃない」ということなので、余計にそこまでのプロセスが迂遠に感じてしまうのかもしれません。 -
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シリーズ本編第3弾。
今回は、12時から17時まで、太一以外の文研部4人のうちからランダムに選ばれたメンバーが、子どもの頃の姿にもどってしまうことになります。さらに太一の前に、いつもの「ふうせんかずら」とは別の、「2番目」と名乗る正体不明の存在が現われ、今度のことは他のメンバーたちに告げてはならないと言います。
文研部のメンバーたちは、いつものように協力し合って今回の異変を乗り越えようとしますが、かつて唯の空手のライヴァルだった三橋千夏(みはし・ちなつ)という少女がやってきて、どうして空手から逃げ出したのかと唯に詰問します。しかも、義文が過去に唯と似た西野菜々(にしの・なな)という少女に恋をしていたことが明らかになり、唯の心はますます追いつめられます。
一方伊織の家には、何番目かの父親が入り浸って、伊織の母に金を無心するようになり、伊織はそんな悩みを文研部のメンバーたちに打ち明けられず苦しみます。
前巻、前々巻に比べると、今回は心理劇にそれほど大きな起伏がなく、今ひとつ盛り上がりに欠ける印象です。 -
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シリーズ第1弾。
私立山星高校の文化研究部のメンバーである、八重樫太一(やえがし・たいち)、稲葉姫子(いなば・ひめこ)、永瀬伊織(ながせ・いおり)、青木義文(あおき・よしふみ)、桐山唯(きりやま・ゆい)の身に、魂の入れ替わりという奇妙な出来事が起こります。そんな彼らの前に、文研部の顧問を務める後藤龍善(ごとう・りゅうぜん)の身体に入り込んだ「ふうせんかずら」と名乗る正体不明の生き物がやってきて、彼らの観察をおこなうことを宣言します。
太一たちは、周囲の人びとに怪しまれることのないよう、注意を払いながら魂の入れ替わりに対処しますが、そんな中、一つの事件が起こります。唯の身体に入り込んだ青木が、じつは唯が男性恐怖症だったことを知ってしまい、そのことを知られた唯が心を閉ざしてしまうことになったのです。けっきょく太一が、唯と魂の入れ替わりが起こったのを機に、男性の弱点を唯に教えたことで、唯の心のこわばりが解かれることになります。
しかしその後、伊織により深刻な事態が訪れます。つねに周囲を窺い、そのつどのキャラクターを作り上げてきた彼女は、魂の入れ替わりが頻繁に起こる中で、自分自身の輪郭が溶けてしまうような不安に襲われるようになったのです。さらに、身体が入れ替わっているときに何をされるか分からないという不安を拭い去ることのできない姫子は、そんな自分自身の心の醜さに絶望します。
魂の入れ替わりという、マンガやアニメではおなじみの展開を使って、登場人物たちの心の奥底にあるドラマを構築しているところがおもしろいと感じられるかどうかによって、評価が変わってくるのではないでしょうか。正直なところ、それなりに深刻な心理劇と、マンガ的なギミックの落差に、若干の違和感を覚えてしまいました。 -
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1巻完結ものと思って購入したのだが、どうも続巻が出るらしい。物語として確かに終わってはいないが、先の話を匂わせながら完というふうに考えるとこの一冊でも完結しているとも言えそう。
主人公は高校生活が終わるときに死ぬ運命にあったものが高校入学時点に逆戻し、再度高校生活を送ることになる。ただし、3年後に死ぬ運命は変えられないと言われる。そう言ったのは誰なのか、本当に3年後に死ぬ運命は変えられないのかという命題で物語は進む。
さて、本のタイトル「アオイハルノスベテ」ってアオイハルという人物が出てくると思っていたのですが、出てこない。これは青春(あおいはる)という事なのでしょうか??