栗木さつきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数字でつかむと、世間で言われていることと異なる面も見えてくる。文中で紹介されているものの個別のトピックを追うよりも、物事の考察の段取りの参考として。
◯窒素肥料
・世界のアンモニア生産量:1億5000万トン
・世界の植物に必要とさせる窒素の約半分を提供
・主に大気中の窒素、天然ガスからのメタンで製造
・窒素肥料の製造、流通、施肥の過程で世界の温室効果ガス総排出量の約1%を排出
・施肥した肥料の半分以上の窒素が作物に利用されず環境中に漏出
→施肥効率の向上、食品ロス、肉食をほどほどに抑える必要
◯食品ロス
・全世界で生産・採取された食料の少なくとも3分の1は廃棄(根菜・果物・野菜の40-50 -
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Posted by ブクログ
エネルギー研究の専門家である著者が、身の回りの様々な話題に関する数字を取り上げ、異なる視点や視座から分析することで、表面的に見ただけではわからない真実を明らかにする一冊。
著者は世界経済や環境、社会問題やイノベーションなど多様な話題にまつわる数値データを提示し、それらをどのように見るかによって我々が認識すべき事実が時に誤解に基づくものであることを、多くの事例を基に説明するが、例えば類似の書籍であるハンス・ロスリングの「ファクトフルネス」のように我々が数値を見て誤解するメカニズムを類型として整理するわけではなく、またスティーブン・ピンカーの「21世紀の啓蒙」のように、科学的思考を信頼すべきとい -
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Posted by ブクログ
寿命の遺伝率は高くない。せいぜい15~30%。
数字はうそをつかないが、受け止め方はそれぞれ。
スペイン領だった地域はカトリックが多い。幸福度が高い。
メガシティは増加している。今後もますます増加する。特にアジアで。
日本の1990年と2020年を比べれば、人口減の中国の将来がどうなるかわかる。
インド、中国では男児の割合が高い。女児を選別的に中絶している。
第一次世界大戦中のイノベーションは、アンモニアの合成=爆薬、肥料の合成。ハーバー・ボッシュ法。
地中海式食事法は衰退して、肉類、ビール、ファストフードが増えている。
フランスでも赤ワインの消費量は減っている。
クロマグロは現時点では養殖 -
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「数字」には年月日や%(割合)や金額や各種の測定値などがあり、示し方も絶対値や相対値や複数の値の合算値や平均値といろいろあります。
最近は"量的"に理解しなければいけない問題が、思想や感情が優先した"質的"な問題として扱われがちで、現実とはかけ離れた誤解を生みやすいようです。
本書は「数字」を通じて世の中の色々なことを考察したエッセイです。
説得力を持たせるためには適量の信頼できる数字を入れるのが効果的ということをふまえて書かれています。
各5ページ程で71個のトピックスがあるのですが、新書でもいいくらいのサラッと読める内容でした。
ただ、「これで終わ -
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発表や新聞などで伝えられる数値を鵜呑みにしてはいけない。その前提を確認し、いろいろな視点を考えて検証し、自分なりに理解する必要がある。そうしないと、荒唐無稽な結論や方向に向かってしまう、ということだと思う。
経済指標としてのGDPに手厳しい批判がされている。アルコールの販売が増えて、それによる様々な悪影響があっても、そこに本来は必要のない支払いが発生すればGDPは増大してしまう。人の幸せとは関係ない。著者にとって、物やお金ではなく人が中心で大切であるという意志を感じた。
様々な分野について数字で規模の把握や比較がされている。省エネについては三重窓などの効果が大きく、新技術に熱を入れるより、 -
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21世紀に勝ち残るカギは、戦略ではなく「人材」。世界屈指の企業経営のアドバイザー3人が、人材を最大限に活用し、成功するための企業戦略を説いた書籍。
人が価値を生みだす“人材ファースト”の組織へと変革する上で、基盤となるのは、次の3つ。
① G3を創る:
人事と財務を適切に連動させられるよう、CEO、CFO(最高財務責任者)、CHRO(最高人事責任者)から成るG3体制を確立する。
②〈クリティカル2%〉を特定し、育てる:
平均的な社員の何倍もの価値を生みだす社員を見極め、スキルを向上させる。
③人事をデジタル化する:
最先端の、人材志向の、データに基づくテクノロジーを活用する。
変革の基盤 -
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