あらすじ
ビル・ゲイツ絶賛の世界的権威が語る、テクノロジーの歴史と未来。報道や広告ではわからない事実(ファクト)を明らかに。過去の「イノベーションの失敗」から教訓を得る、世界水準の教養!
世界的権威が語る
テクノロジーの歴史と未来
過去の「失敗」から得られる教訓とは?
いま、本当に必要なビジョンとは?――
AI バイオ 超高速輸送 クリーンエネルギー etc.
報道や宣伝ではわからない事実(ファクト)を明らかに!
・「発明(インベンション)」イコール「イノベーション」ではない
・イーロン・マスクの不都合な真実
・原子力は「成功した失敗」だった
・脱炭素化を急いではいけない
・「指数関数的成長」は誤解されている
・現代文明をつくった空前絶後の10年間 ……
●ビル・ゲイツ大絶賛!「2023年冬・おすすめの3冊」に選出
「私がもっているシュミルの本はみんな、読んでいるあいだに書きとめたメモでいっぱいだ。『Invention and Innovation』も例外ではない」(Gates Notes)
●原題
Invention and Innovation: A Brief History of Hype and Failure(2023年刊)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
・歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明
有鉛ガソリン、DDT、クロロフルオロカーボン類(フロンガス)
・主流となるはずだったのに、あてがはずれた発明
飛行船、核分裂反応を利用した原子力発電、超音速飛行
・待ちわびているのに、いあmだに実現されない発明
ハイパーループ、窒素固定作物、制御核融合
加速化するイノベーションという根拠のない説
Posted by ブクログ
昨今乱用されがちな"Invention""Innovation"という言葉を批判的思考と過去事例を持って再考する一冊。「ブレイクスルー」という単語を見かけることは多いが、科学や技術が飛躍的進化を遂げることは稀である。論文であれば(一応)査読というプロセスがあるものの、我々は未検証の歴史的発見のニュースを日々大量に浴びている。著者の論調は、時に筋違いもしくは的外れのようにも感じるが、楽観や妄想に捉われることなくファクトベースで捉えるという重要な視座を与えてくれる。なお、本書は発明を3つのカテゴリーに分けて歴史的変遷が述べられている。
「歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明(有鉛ガソリン、DDT、フロンガス)」「主流となるはずだったのに、当てがはずれた発明(飛行船、原子力発電所、超音速飛行)」「待ちわびているのに、いまだに実現されない発明(ハイパーループ、窒素固定作物、制御核融合)」
Posted by ブクログ
格差のイノベーションが必須
新たな発見、発明は新たな社会を作るが、古いものは抹消され、形を変えてゆかざるを得ない。そこにはあらゆる格差が生まれ拡大する可能性がある。新たな技術・製品で豊かになる者とそうでない者の差は膨張し、貧富の差が対立、暴動、戦争にもなりかねない。今後地域間、所得、医療、教育格差を解消させて行くイノベーションが必要だと感じた。風習・慣習などで残すべきモノ、コトは、日本の旧態依然の習慣・文化など焦ったいと映るかもしれないが人間味ある安定安心幸福感があるのではないかと思う。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 発明とイノベーション~その長い歴史と現代の狂騒
第2章 歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明
第3章 主流になるはずだったのに、当てがはずれた発明
第4章 待ちわびているのに、いまだに実現されない発明
第5章 テクノロジー楽観主義、誇大な謳い文句、現実的な期待
<内容>
発明は英語でインベンション。これとイノベーションをかけたタイトルである。この本では、さまざまな発明のうち、成功したが、問題点が多く、現在はほぼ使われていないもの。一瞬良いものに見えたが、他のインベンションや失敗から、現在はもう見られないもの。期待は高いが(もしくは高かったが)、いまだに社会に貢献するほどの成果を上げていないもの。こうした例が複数詳細に説明される。第2、3章では、政府や企業が、実験結果の不具合を隠蔽したり、意図的に見ないふりをしたりした。もしくは当時は有効だったが、地球への負荷が高すぎたものなどがあげられる。第4章は、実験上は効果が見られたり、可能性が語られるが、実用性に問題のあるものがあげられる。最終章でその問題点をまとめている。科学は進歩するのだが、誰もがその着実な部分よりも、先進性に目が向きすぎて、問題点や実現性の低さに目を塞いでしまうのだ…。しかしこの本では、科学万能ではなく、人間の方の問題を多く語っている。