この本で述べられているEDGE(エッジ)を一言で言い表すならば、「優位性」と言い換える事ができるだろう。
この本では、人の思考や判断は全て、先入観や固定観念の上に成されている…というニュアンスが、多くの小話を通して延々と語られている。
そういった強力な影響力を持った認識の力(要は先入観)に対して
...続きを読む、どうやってEDGEを獲得していくか…という事を、順を追って説明してくれているのがこの本である。
偏見のために、不利な状況に陥ったとあっては、確かに!たまったものではない!!…というのが多くの人の、共通の人情だろう。
私もそう思う。
ではEDGE(優位性)を分解すると、Eはenrichの略で相手を豊かにする。つまり、相手にメリットを与える事と考えてOK。
Dはdelightの略で、相手を楽しませるという意味。楽しませると言っても、笑いをとるとか、面白がらせるといったニュアンスではなく、「興味を持たせる」「注意を向けさせる」といった意味で抑えた方が良いだろう。
Gはguide(ガイド)で誘導する。これは、このままの解釈で良いと思う。
最後、Eはeffort(努力する)。これも、このままの意味で捉えて良いと思う。
この書籍は、以上の4つのキーワードについて、たくさんの小話を用意して、どうやってEDGEという優位性を獲得するかという事を説明してくれている。
著者は移民であり、しかも女性で、幼少期からたくさんの偏見を受けて育ってきている。
EDGEとは、著者ならではの生きるための、処世術であり、自分の能力を正当に評価させるための術と言っても良いのかもしれない…これも私のこの本を読んだ偏見なのかもしれないが…。