岸本葉子のレビュー一覧
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私自身は俳句を詠むでもないし、普段から俳句に親しんでいるわけでもありません
せいぜいが『プレバト』や『NHK俳句』あたりを見る機会があるといった程度
そんな初心者……どころか門外漢な自分にもスッと伝わる一冊で、大変興味深くそして面白かったです
俳句の実例を出すことで、素人ながらに読んでいて「確かに……選ぶ言葉一つで感じ方が違うわ……!」なんて実感できるのも大変わかりやすいポイント
読んでいて、先ほど名前を出した『プレバト』の夏井先生が番組内でおっしゃっているあれやこれやが脳内に浮かんできました
季語を大切に、ありのままを詠む、読者を信じる、などなど
俳人と一口に言っても考え方は色々で、そこに個性が出るのだろうけど、そんな中でも共通して持つべき俳句の根底のようなものを感じる事が出来ました
『もっと詳しく描写して』
『ここまで描く必要はない、その先は読者にゆだねて』
このあたりの違いも今まではよくわからなくて「いやどっちだよ!」なんて思ってたのですが、これも納得できるような文章を読む事が出来て大満足です
俳句も詠まないのにこの本を読んだだけで知ったような気になるのもどうかとは思うのですが、それでもこの本を読んだ事によって俳句への理解は深まったなと、そこは確実に感じています
元が0だから、そりゃ深まるしかないよねって話でもあるんですが(笑
以前読んだ高浜虚子の句集に確か書いてあったのですが「何某かに飾られた俳句を一度でも目にしたことがあるなら、それはもう俳句の世界に入門しているのです」みたいな発言をされていて(めっちゃうろ覚えですが)、そんな俳句の世界の懐の深さを感じることのできる一冊でした -
Posted by ブクログ
亡くなった親の本棚を整理していたら「ためない心の整理術」という本があり、この作家を知った。
読みやすい文章が気に入って、また新たに手に取った本。
ひとりを楽しむなら好きなことをして、楽しい時間を持ちたいと誰でも思うはず。
だけどお金や健康のことは心配。
そんな不安を持ちながらも充実した時間を過ごすためにはどうしたらいいか、、、
旅を楽しむ、俳句、エッセイ、日々の暮らしを書く、体のこと
ひとりを楽しむ準備が著者の経験や視点からわかりやすく書いてある。
日常の悩みや出来事を読み手側に伝えるのがうまい作家、
できないことや、失敗したことも、サラッと書いてあり、親しみやすい。
日記で心の整理をする、好きなことを見つけ続けること、1日を丁寧に過ごしていく大切さが伝わってくる。
自分に肯定感をもち、楽しく過ごしていく著者の体験が詰まっている本。
年齢に関係なくおススメします! -
Posted by ブクログ
岸本葉子(1961年~)氏は、東大教養学部卒、生命保険会社在職中に執筆・出版した『クリスタルはきらいよ』がドラマ化され注目を集め、退職後、北京外国語学院留学を経て、エッセイストとなる。2001年に虫垂がんと診断されたが、その後も積極的な文筆活動を行い、ガン克服キャンペーンにも参加している。淑徳大学客員教授。
本書は、著者ががんに罹患した後、様々な本を読み、考えた断想を綴ったものである。著者は序章で、「これから綴るのは、日本人の死生観というような、ひとつのまとまった論ではない。それを提示することは私の力をはるかに超える。読書ノートに近いものだ。生と死について考えながらページをめくった本の中で、心にふれる記述を書きとめた。」と語っている。
引用されている人物は、岸本英夫、頼藤和寛、エリザベス・キューブラー=ロス、山崎章郎、鈴木大拙、玄侑宗久、河合隼雄、広井良典、大峯顯、親鸞、道元、柳田国男、平田篤胤、折口信夫、島薗進など、その分野は医療から、心理学、精神世界(スピリチュアル)、仏教、禅、宗教学、民俗学を多岐に及ぶ。
その中で、私が最も印象に残ったのは、以下の2点である。
一つは、直腸がんで亡くなった精神科医・頼藤和寛の示した“生きること”の意味についてである。頼藤氏は、私たちは「世界はこうである、“しかるがゆえに”こう生きる」という考え方をしがちだが、そうではなくて、「世界はこうである、“にもかかわらず”こう生きる」と考えることが大事だという。どう生きるかに、世界がこうあるからという理由は要さず、生き方の問題と世界のありかたとを切り離す必要があり、無駄と知りつつ何かに熱心に取り組むことができるかどうかが、我々の人生の質を決めることになる、いや、むしろ「何をしても無駄」と覚悟していることが、「それでも、尚これをする」という決断に重みを加える前提ですらあるというのだ。
もう一つは、社会学者・広井良典が『死生観を問いなおす』で述べている「輪をなす時間」という考え方についてである。広井氏は、時間を、私の時間、先祖の時間、人類の時間、生命の時間、地球の時間、宇宙の時間等に分け、それらを上から順に層にして、その層を束のまま、上に突き出すように湾曲させ、最終的に円形にすることによって、私の時間が最も外側・表層で流れが速く、宇宙の時間が最も内側・深層で流れが遅くなるような「輪をなす時間」という考え方を示している。(表紙にある絵のイメージ。また、私は同書を15年ほど前に読んでいるのだが、改めて得心した次第) そして著者は、このモデルに基づいて、最も外側の輪に乗っている我々が死んだときには、そこから降りて内側の先祖の輪に加わる、そして、ある日再び別の人間として生を受け、また外側の輪に乗る、これの繰り返しなのだとする。また、我々が現世にありながら、霊的なものに触れていると感じられるときは、一つ深層の時間と接しているときなのではないかという。
著者は自らを「合理主義者であり、合理的な説明のつかないものに懐疑的」というが、私も、著者と同じような考え方をするタイプで、そういう意味で、著者の辿った思考のベクトル、プロセスには自然と共感できた。著者の数年後から人生を生きる者として(幸いなことに、これまで「生命飢餓状態」におかれた経験はないが)、時を置いて再読したいと思う。
また、巻末にある、本書で引用された参考文献50冊も参考にしたい。
(2020年11月了) -
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アラフィフにさしかかり、ひたすらに漠然とした「老後の不安」に苛まれるようになりました。
実際のところ家族もいるし、具体的に何が不安ということもないけど、ただただ何となく不安。
そんなぼんやりした状態で読みましたが、自分がモヤモヤしていたのは
「自らのシニア期をポジティブに考えられる要素があまりなかったから」
そして
「昔ながらの家族の在り方に知らず知らず縛られて将来を考えていたから」
なのかもと感じました。
そんな気持ちを前向きに修正してくれるエピソードが続いて、とりあえずの不安は解消された気が。
統計やアンケート結果などカッチリした情報が出てこなかったのも、ぼんやりモードで読むのには最適でした。 -
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言葉のつむぎ方。
天才。
まさに、私が言いたいことそのまま。笑笑
そして、買い物の失敗。認めたくないけどめちゃくちゃあるある!
サイズ間違い。入らない、はみ出る、思ってたのと違った。見た目、材質、肌触り、ライン、、、などなど。
わかるーーーー!!!!!!!!!
っていう。連発。
ホント、たった1割しか買い物って成功!!って言えないんだよねぇ。
失敗を見越して買うべき?
学ばないよねぇ。ホント。と。我が身を思います。
カーペットのよく座る部分が、飼い主の愛が足りない犬のようになる。
とか。
テカリのある素材が、鼻汁がついたような質感。と称したり、
愛されすぎてボロになったテディベアのようなコート。
など。
言葉のつむぎ方が独特の表現で、なおかつ的を得てる言い方。わかる。それ。わかるの連発です。
もうみんな一回よむべし! -
Posted by ブクログ
ネタバレ50代の著者が今後の老後どうするのか、様々な年代の人と向き合い項目に分けていた。著者が老後を意識したのは30代のころだそう。50代はまだ老後に入るまで時間がある。働く余地があると書かれていた点が面白かった。
第2章 老後の理想の住まい、どんな家?
いろいろな人の意見が書かれていて参考になった。
住み慣れた土地では顔見知りの関係から個人的な厚意もあり支えられることがある。遠く子供の元に引っ越した場合、子供は夜しか帰ってこず、一人見知らぬ人もいない地域で取り残される可能性がある。ケーズバイケーズだが、自分から進んで開拓する精神の持ち主でないと、新しい土地での新しい縁は難しいのではないかと。
サービス付き高齢者向け住宅ではバリアフリーで動きやすい。食事提供も別料金であるが、介護度が上がると住みにくくなるかもと。
第3章 老後は人生の一割と感がえるお金の計画
「年をとっている人に、あなたは何をしていますか」のページではハッとさせられた。今与えることが、未来につながる。ただのおじいさん・おばあさんへの働きかけが、将来齢をとった時にかかわってくるんだと考えた。
おおらかで、かつさりげなく相手を立てる気づかいがある人物が挙げられているが、素敵だなと思った。80歳でもヨガ講師として働いている人もいるのだとか。目からうろこでした。年をとっても仕事はできるんだなと。老後は人生相談でもやろうかしら。
第4章 人生後半こそ、自分のイメージと真逆のことを始める。
新しいことを始めることで、新しいコミュニティに出会う。