この著者が好きで、今自分の本棚を検索してみたら、35冊!もあって驚いた。最初は2015年。それ以前、たぶん彼女のデビューから読んでいたから、おこがましいけれど、ある種一緒に歳を重ねてきたと言えるかも。
彼女のリフォームした家は以前の本で読んで、軽く衝撃を受けたのだけれど、この本でもいくつか自宅の写真が収められていて、興味深く読んだ。こんなちゃんと(?)した人、凛とした人が、こんなラブリーな趣味だなんて…という驚きはおいといて、潔さもそこここに感じられて楽しい1冊だった。
p124
*介護している間は、自分が父を守っているように思っていたけど、逆だったと気づきました。親は自分を肯定してくれる存在で、二親ともいなくなったのは、精神的な支えを失ったような感じがありました。後ろ盾とはよく言ったもので、まさしく背中がスース―するような、頼りなさでした。
p134
友だちを将来のための”保険”や、老後の安心という目的の手段にする発想になじめないと著者はいう。特定の人と密に深く付き合うと、期待が高まってしまうからリスキーだと。そのためには、互いのプライバシーに踏み込まないことが大切。
*よその人どうしの会話で、身上調査のような質問をしている人に驚くことがあります。「家族と住んでいるの?」「お仕事は?」「ご主人はどんなお仕事を?」「お子さんはどちらの学校?」など。
知ったからと言ってその人との関係がどうなるわけでもなく、単なる好奇心です。好奇心のあることを否定はしません。私にもありますが、誰にも他人にはわからない「触れられたくないところ」があるものだし、そうした情報がなくても、親しみは持てます。
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最近、これと酷似した経験があったので深く頷いた。仕事のこと、年齢のこと、子どものこと、夫のこと、孫のこと…。根掘り葉掘り聞いてくる、仕事上の目上の女性にとまどった。だけど、それってたぶん、昭和の女性のコミュニケ――ションなんだろうなと思う。本当に、その人はわたしのそんな事情に興味は一ミリもなく、ただ話の接ぎ穂として口からだだもらしてるだけなのでは?と。反面教師として、心に刻んだ。
とはいえ、著者は「どこにお住まいですか?」と聞くのも慎重に。とも書いていて、それは簡単に聞いてしまいがちな私(「一緒に帰りましょう」とか言いたくて聞いてしまう)も反省した。
p186
一人暮らしの著者は、いつかは高齢者向け住宅や施設に移りたいと考えている。そうすると、今の気に入っている家や愛着のある家具などとも別れなければならないと思いを馳せる。
*けれど、「そのときはそのとき」。
愛着を執着にしないように心がけます。
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「好きなものと人生の一時期を共に過ごせた」ことに感謝して、手放すつもりでいます。荷物を減らしても、人生の旅は続くのです。