津原泰水のレビュー一覧

  • ブラバン(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最初に登場人物がたっぷり書かれてて、飛ばしたけど懸念はあった。こんなに覚えきれるか、と。結局かなり混乱。途切れつつも今日一日で読み切れたのに。登場人物も多いし、高校時代と現代とがごっちゃに出てくるからさらに混乱。でも中盤から泣きそうになるエピソード満載。テューバを壊した唐木を笠井さんがユーフォニウムにもらったとこ、永倉が部活をやめたとこ。しかし吹奏楽部がいくら人数多いからって、こんなに辛い人生を送る人が多いもんかね。ちょっともう一回読みたいわ。安野先生と来生の関係がいまいち分からん。

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    2016年07月11日
  • 11 eleven

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    11からなる幻想的な短編集
    なんとも言い難い、不思議な雰囲気を持つ作品たちです
    1作1作が世界が変わり
    クラリと取り込まれる感じがすごい

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    2016年05月11日
  • クロニクル・アラウンド・ザ・クロック

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    ネタバレ

    先に新潮文庫から刊行された、『爛漫たる爛漫』『廻旋する夏空』『読み解かれるD』をまとめて単行本化したもの。
    作者曰く「音楽小説であり青春小説であり推理小説」(※単行本版あとがきより)。

    ■好きなところ

    ・主人公・向田くれないと新渡戸鋭夫の、息の合った漫才のようなやり取りが痛快。個性的なキャラクター同士の掛け合いは、津原作品の醍醐味だと思う。
    ・くれないにとって鋭夫は遠い存在になっていくのかな…と思いきや、最後の4行で号泣。
    ・「読み解かれるD」の最後に、くれないが和気泉の言葉を口走る場面。何の必然性もないのだが、不思議と鮮やかで、最も主人公に感情移入した。
    ・作者が津原やすみ名義で書いてい

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    2016年05月08日
  • たまさか人形堂それから

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    面白かった。人形を通して、いろんな「ひと」が見えてくる。三者三様の人形堂。ひとはみんな、もがきながら生きてるんだなぁ。

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    2016年03月27日
  • たまさか人形堂それから

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    ネタバレ

    澪さんモテ期突入!?
    師村さんの天然度がアップしてる?
    そして青年よ、スランプか!
    そんな第二弾でした。

    リカちゃんか~。
    うちは母がジェニーちゃん推しだったので、リカちゃんは持ってなかったんですよね。
    ただ従姉妹のお下がりで、リカちゃんハウスはあったかも。
    ピンクの屋根に水色の壁の折り畳み式で、プラスチック製だったかな。お下がりなので付属の家具はなかったけど、丸いランプがお洒落で気に入っていた記憶。
    うーん、懐かしい。

    愕(おどろ)いた、莞爾(かんじ)としてとか、オウナーにメイカーなんていう書き方が、レトロ風味で好きだなぁ。
    莞爾としては「にっこり微笑むさま」、だそうです。
    思わずぐぐっ

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    2016年02月19日
  • たまさか人形堂物語

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    ネタバレ

    祖母の形見の零細人形店を継ぐことになった澪。押しかけ従業員で人形マニアの冨永君。謎の職人師村さん。
    「あきらめてしまっている人形も修理します」という広告をみて、傷ついた人形を抱えた人々が「たまさか人形堂」を訪れる。

    日常ミステリーの雰囲気を持つ一冊でした。
    人形がテーマの小説って、思えば本当に少ないかもですね。津原さんの作品も初めてです。少しわかりにくく感じる文章もありましたが、おもしろかったです!
    人形についてかなり詳しく書かれてあって興味深かったです。
    冨永君というキャラクターがかなりツボです。「恋は恋」で一番感じた、(他の章でもちょいちょい感じる…)冨永くんの持つ陰の性質。これから明か

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    2015年05月27日
  • 11 eleven

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    「五色の舟」の漫画版がたいへん素晴らしかったので原作も読んでみた。タイトル通り11の作品からなる短編集で、冒頭を飾るのが「五色の舟」だ。短篇ながら、漫画版の要素はほとんど含まれている。地の文で軽く説明されている内容を、漫画版は具体的に描いていたということだ。漫画版は淡々とした絵柄と残酷な物語の落差が魅力的だが、小説版は絵が無いことでイマジネーションが広がる良さがあり、どちらも文句無しの名作。
    収録作品は、題材もストーリーもヴァラエティに富んでいるが、ほとんどは、明確な起承転結を持たない不条理感に満ちた幻想小説だ。文体も作品によって変わるが、基本的には純文学のタッチで、このような題材を、これだけ

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    2015年05月13日
  • たまさか人形堂物語

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    人形の修理屋さんが舞台。


    富永くんや師村さんなど個性あるキャラクターです。とにかく、人形についてかなり詳しく書かれており、初めて知ることが多かった。

    なかなか面白い。

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    2015年05月09日
  • 赤い竪琴

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    気がついたら恋に落ちていた。
    相手のことなんてほとんど知らないのに。

    直球の恋愛物語。
    創元推理文庫から出ている作品だけど、ミステリとしてではなく、恋愛小説として読んだ。
    だって、恋愛って多かれ少なかれミステリでしょ。
    100%オープンに分かり合っての恋愛って、そもそもあるのかしら?

    相手の気持ちがわからない。
    自分の気持ちがわからない。
    どうしたいのか、どうされたいのか。

    何事も生真面目に思いつめるタイプの暁子が、どうしようもなく耿介に惹かれ近づいて行きながらも、なかなか一歩が踏み出せないもどかしさがよい。
    一冊まるまるがもどかしいほどの恋うる心。そこがよい。

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    2015年04月20日
  • 五色の舟

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    奇形を抱えた5人の男女が片寄せあって生きる見世物小屋の物語。こういう尖った漫画を載せるコミックビームが好き。

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    2015年02月26日
  • 五色の舟

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    分かっていたことだけどかなしかった…

    たぶん原作を読んだことがあって、でもわたしの拙い想像力とは違う味わいがある
    近藤さんの漫画は初めて読みましたが、なんだかふしぎでした。
    もっとグロテスクでもいい話で、だけどわりとさっぱりした感じがあって、
    和郎くんもさっぱりしていて、それによって一層 ふわっ としたかなしみがあるような…

    それで原作とはやっぱり読後感は少し違うんだけど、それでも読書に近い手応えの漫画でした。

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    2015年02月16日
  • 五色の舟

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    原作未読なるも、家族が不意に買ってきたので読む。
    近藤作品は割と好きなので、スルッと入り込めた。

    第二次世界大戦末期の西日本で、
    血の繋がらない疑似家族が見世物で生計を立てている。
    一家の主は
    未来を予言する、牛と人のハイブリッド「くだん」を
    買い取ろうとするが……。

    無惨な世の中に抜け殻を置いて、
    幸福な別の時空に足場を移す=「舟」を乗り換える、
    という発想が凄い。
    悲しいし、切ないけれど、
    夢でも幻でも仮初めでも、彼らが幸せなら、
    そちらの世界が永遠に続けばいいと思った。

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    2015年01月05日
  • 五色の舟

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    タイトルからして白黒キンドルで読むのは
    どうかと思ったが問題はなかった

    SFにもコミックにも詳しくないため
    あんまりうまく評価できないが
    戦時中の妖しさと空気感が
    SF的な要素と相まって
    独特の雰囲気
    うまいのかうまくないのか
    よくわからない絵も雰囲気に合っている

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    2014年12月28日
  • ブラバン(新潮文庫)

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    せつないねぇ…
    振り返ると充実して楽しかったあの頃から20年以上、みんなそれぞれ想像もつかいないような人生を歩んできた。もう少し幸せな人がいてもいいような気がするけど、現実はこんなものか。未来から見ると学生時代は本当に輝いているよね。

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    2014年12月21日
  • バレエ・メカニック

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    ネタバレ

    読み出しは幻想小説かと思ったけど、途中からは…う~んたぶんSF。でも文章と作品全体の雰囲気はは最後まで幻想小説風。解説の言葉を借りるとサイバーパンクSF??最後まで静かに物語が流れていきました。

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    2014年11月08日
  • たまさか人形堂物語

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    人形、という題材に興味を惹かれて手に取った一冊。
    こういった、丁寧な仕事をしたいと思う今日このごろ。時代が早すぎて、窮屈だと思うことがある。

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    2014年11月03日
  • 11 eleven

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    11の作品からなる短編集。
    大好きな伊坂さんが進めていた作家さんだと思い、読んでみた。

    帯にジャンルを超えたと書かれているが、
    まさにそのとおりというか個人的にはノンジャンルという印象。
    正直SFというイメージで読み始めてしまったためかなかなか読み進められず理解に苦しんだ。
    どれもそれぞれにインパクトがあるが、
    最初の「五色の舟」がなんだかんだ一番好きかもしれない。
    難しさを感じずにはいられないが、
    時間をかけて2,3度読むと深まっておもしろいかもなと思える一冊だった。

    「バレエ・メカニック」も読んでみようと思う。

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    2014年07月13日
  • 綺譚集

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    「死」「美」「性」についての耽美な短編15編。
    文章が美しい。
    やはり短編にキレ味が凄いと思います。
    「赤假面傳」「脛骨」「約束」「隣のマキノさん」
    がお気に入りです。
    「赤假面傳」…ウデの確かな漫画家さんが
    コミカライズしてくれたりしないだろうか…

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    2014年06月21日
  • 11 eleven

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    収められた11の短編どれも違った味わいだが、共通して怪しげな輝き方をする。「バレエメカニック」のときもそうだったが、描かれた世界を頭の中に想像しようとするのだが、自分の能力を作品が遥かに上回ってできないことがもどかしい。降参しようとするのだが、物語が力ずくで脳を押し広げようとする。そんな、辛いながらもなかなか体験できない1冊だった。

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    2014年05月29日
  • ルピナス探偵団の憂愁

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    少し切なく、少しさわやかで、一見ライトノベルっぽくも見えるが、実は力が無いと書けない平易で鋭い文章。
    筆者の本は、今は書いていないとおもうけどホラー系ではなく、こっち系のものが絶対にお勧めできる。

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    2014年05月05日