森内薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かったが冗長というか、本題からして脳科学を元にした科学的根拠を基に一般向けに書いた本なはずだが、そういう意図の本なのだが脱線し続けてまるで紀行文メインのようになってしまっていてテーマからも逸脱するまでいってる。まるで作家志望がそれが叶えられず、この場を利用してエッセイを発表している感すらある。欧米のこの手の本には物語や著者の体験から始まる傾向はあるのだが、しかしここまで逸脱感があるのは初めてw。 その話自体は自分に合っていて面白いのだが、本のテーマを期待して読んだということでは肩透かしの部分があり、おまけに長い。
それと本人の主張とは別に科学的根拠がどれだけあるのかについても一抹の不安がある。根拠を基にした解説というより本人の哲学開陳になってはいまいか。ということで「満足できない脳」という現代人に緊急性のあるテーマに対して消化不良で構成に問題、ただし主張に納得することも多かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ難しかったけど、おもしろかった。
世界史でこんな人いたな〜こんなことあったな〜とうろ覚えの中読んだ。
個人的に印象的だったのは、10章で書かれている内容で
・中国は2000年にわたって中央集権体制で過ごしたのに対し、ヨーロッパは政治的な分裂を長きにわたって過ごしている
・中世までは地理上の連結の影響により、中国の方が経済的、技術的に進歩する
・産業革命時代では技術を活用するには、競争や文化の流動性が役に立つため、ヨーロッパの方が経済的、技術的に進歩する
・つまり人類史の巨大な歯車が加速し、技術の進歩が速まってたときには、地理上の連結性が低い方が成長に適しており、逆転劇が起こる
ということ。
これからの世界どうなるか分からないかなぁと改めて思った。
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Posted by ブクログ
副題がしめすように、経済成長と不平等の起源に関する壮大な人類史。
本の前半では、まず経済成長の起源について説明がなされる。大まかには、産業革命や技術発展が原因なわけだけど、著者は産業革命で全く違う原理で世界が動き始めたとはみていなくて、産業革命以前からの変化が積み重なって一種の相転移のようなものがおきたとする。そのドライバーとして人口の役割を重視している。産業革命の前と後の連続性を指摘するところはなるほどな議論ではあるが、それほどの驚きはない。
後半では、格差の起源ということになるが、ここで扱われるのは、ある社会のなかでの階層的な格差ではなく、国ごとの経済格差。なぜならば、そちらのほうが大きな差があるからとのこと。
若干の疑問は残るが、とりあえず著者の議論に乗っかって、先を読み進めていくと、現代社会から、格差の起源をもとめて、歴史を遡り、制度、文化、地理、農業革命、そして最後には人類の出アフリカということになる。
一つ一つの議論には、なるほどな面もあるし、経済的な要因だけでなく、文化的な要素など多様な側面に格差の原因を求めるのは、健全な議論ではある。
で、この本の狙いである「経済成長」と「格差」を一つの統一理論によって説明するという展開になって、ここでも人口や人の多様性ということに議論は整理される。
本を最後までよめば、そういうこともあるだろうなとは思うものの、なんだか後付けの説明のようにも思えて、全体としては、あまり説得力のある議論とは思えなかった。
とはいえ、いわゆるワシントン・コンセサス的な「発展途上国も経済発展することで貧困をなくし、人々の幸せを作り出すことができる。そのためには、自由主義的な経済政策が有効」みたいな処方箋からは、一歩、前進して、国の文化、歴史などにも配慮した政策が必要という結論には至るので、そのあたりは評価できるかな?
が、格差の説明要因に、さまざまな文化、歴史要因を入れたからといって、国の経済格差を発展度合い・スピードの違いで理解しようという姿勢は、相変わらずのワシントン・コンセンサスの世界観。
マルクス的な搾取の構造とまでは言わないにしろ、豊かな国があるため貧しい国が構造的に生み出されてしまう、そして、国内でも豊かな社会階層があるので、貧しい階層が生み出され、構造的に再生産されるという視点もやはり必要なんじゃないかと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレヒトラーが現代のドイツにタイムスリップし、ヒトラーそっくり芸人としてテレビに出て大受けするのがあらすじ。ヒトラーを一人称として物語が進行するため「ヒトラーがどのように世界を見てたのか」というところが読み応えがあるポイント。
「おそらくドイツ人ならもっと楽しめるんだろうな。。。」と思える、よくわからない描写が多かったりして楽しめないところが多かった。
ずっとトルコ人女性が多いという描写があって何のことを言ってるんだろうと思ったら、目元を黒くするヘビメタ風メイクをしている女性のことを言っているのか、とか。
ヒトラーの抱く感想には、結構共感するところもあるのだが、所々全く共感できないポイントがあって、しかもそこがヒトラーのやばいポイントだったりするところがぞっとするポイントだった。
話の最初のところに、汚れた制服を洗うべきとするおっさんに対してヒトラーは断固として反対するのだがそのときにブルータスの話を引用して激論する。それに対しておっさんがげんなりして「どうして、そういつも話が大きくなっちゃうのかね?」というところがヒトラーと一般人のずれを端的に表していて面白かった。
ヒトラーの自己の過剰な使命感+独自の世界感+現実歪曲フィールドというのが多くの人を惹きつけた理由であり、危険なところだ。これは組織で生きる人間として見習うべきとことはある。読んでみると共感するところもありつつ、「あ、この人やばいな」というところが直に感じられるのでとても面白く読めた。逆に、「あ、この人やばいな」と感じない人は独裁者を支持しちゃう可能性があるのでやばいかもしれない。
中学生とかに読ましたときに、どういう反応があるかというところをみれば、結構いい教材になるかも。