吉野万理子のレビュー一覧
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ネタバレタイトルが既にいじめ事案のにおいがプンプン。舞台は中学校。主人公桃がいじめられて大人の助けなしで自ら解決する話。自分の特徴を自分なりに掴み、被害に遭ったことを糧にする。最後までいい人過ぎる話だった。
4章構成。1からで2部への流れが秀逸。2部の話はリアルに残酷。疲弊するほどに女子の闇が泥臭く綴られる。3部で解決に向かうのだがここから読んでて残念だった。大人が介入しないで解決するのは理想だけどあまりにも解決までの道が綺麗過ぎる。4部でお義父さんがありがたい話をするのだが唐突なのよ。多分加害者側に抱えてる事情があったろうしいくら病気でも桃の母だって桃の様子から何かの動きをするはずなんだよ、現実のい -
Posted by ブクログ
架空の地名を見て、この著者、神奈川出身だろー!と思ったら当たっていた。笑
久しぶりに小中学生向けの本を読んだけど、自分にとってはこのくらいの文章がいちばん楽しく読めるんだなーと実感。読むスピードも集中力も段違い。
本読めなくなってる気がしていたけど、対象の本によるものだとわかった。
設定としては不思議なお話だなぁと思ったが、なにを伝えたいか、読んだ子どもたちにどんな選択肢を与えたいか、が分かりやすくてよかった。
聡子が先生に言われた、「やりたいことがないうちは、ノーと言わないって決めるといいぞ」というのは、学生のうちは本当に大事と思う。そのルールだけで世界が広がるから。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2022年の高学年課題図書。
思い出を魔女に預け、お金に換える。もし、その思い出が必要になったら20歳までなら返してくれるという。
小学生だった私なら、たくさんたくさん預けたい嫌な思い出がある。消してしまいたいけど残念ながら今もくっきりと残っている。
物語の子どもたちは、預けたり、預けたけど返してもらったり、預けようかと思ったけどやめたり…と、誰もが陥るであろう気持ちを味わっていく。
感想文をかくなら、比較的書きやすい内容だろう。誰しも思い出については、何かしらの思いがあるはずだからだ。
他の方々のコメントを読んで、2011年発行の同じ設定の話が、同じ著者によってなされていることがわかった。