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匿名
六次の隔たり。
世界はみんな親戚で「つながってる」。
「赤の他人」とは一度もしゃべったことのない人を呼んで、一言でも言葉をかわしたら「赤の他人」は「知り合い」に変わる。
そう考えられるようになれば正義を振りかざして無闇やたらに人を攻撃しにくくなるのかな。
あと、”みんなのアドバイスは素直に聞くこと、逃げ道を見つけておくこと、誰かが逃げ道を用意してくれたら頭ごなしに否定しないこと”もそうだなと改めて思う。
それは”人を追い詰めすぎない、逃げ道は用意しておいてあげる、大丈夫かなと気にかけて一言二言声をかける”こととも繋がっている。
「誰にも相談できず、逃げ道も作らず、ひとりで追い込まれ」て行かないために。
Posted by ブクログ
神奈川県出身の作家の作品として読みました。
主人公は中学生。
夏休み明けに転校生がやってきたことで、それまでの環境が大きく変わります。
転校してきた聡子(さとこ)は、先だって起こった通り魔事件の犯人の娘、であると同時に、自身の「遠い親戚」でもあったのです。
直接血がつながっているわけではないとはいえ、「親戚」の「犯人の娘」とどう付き合っていくか、模索していく主人公たち。
心ない「いじめ(いじり)」のターゲットになりがちな聡子を、(自分の身を守ろうという本能を抱えつつも)助けよう、守ろうと努力する姿はリアルでもあり、応援したくなります。
主人公の「最近、オレは思うんだ。誰も彼も、実はつながってて、極端な話、オレとこの国の首相も千年さかのぼれば、遠い親戚なんじゃねーか、って赤の他人なんていない、つーか」というセリフや、聡子の「一言でも言葉を交わしたら、「赤の他人」は「知り合い」に変わるの」というセリフは、なかなか響くなあ、と感じました。
YA小説として、中高生におススメしたいなと思える一冊でした。
Posted by ブクログ
隣の市で無差別殺人事件(のちに未遂となる)がおきて、まだ犯人は逃走中。しかもウチの市に逃げ込んでいるらしい。そんな話を聞いて、八条風雅は友達と犯人がいそうな所、ショッピングセンターに行ってみた。警察官の数も増えてきた・・・と思っている矢先、犯人らしき人物を見つけ、野次馬的な気分が恐怖に変わった時、犯人は警察に捕まった。どんな凶悪な顔かと思った犯人は、普通のおじさんだった。
ネットで調べて、犯人とその家族の写真を見ても普通の家庭に見えた。
でもクラスでは身近におきたニュースに持ちきり。
特に洋介はクラスでも(自分より立場の弱い奴に強気ででたり、いじるタイプ)は、犯人に自分らと同級生で中二の女子がいるとわかったら、犯人の家を見に行くツアーをやろうと言い出した。
風雅は憂鬱だった。母が、犯人はウチと遠い親戚だと言うのだ。
正月に親戚が集まる時だって見たこともない親戚。祖母の姉のだんなの息子が犯人だと言う。
なんとなく自分のウチはいい家系だと思っていたから、風雅はショックだった。
事件から数週間たち、クラスでも忘れかけたころ、転入生は来た。
苗字を変えて高橋聡子と名乗った、犯人の娘が転入してきたのだ。
そのニュースをいちはやく伝えた洋介は、もともとクラスでいじっていた淳史ともに、聡子のこともいじりはじめた。
風雅と、いとこのキッキーは、後ろめたい気持ちになる。
聡子を助けたくても、どうしていいのかわからない。そして・・・
物語は二部構成になっていて、前半は風雅編。後半は聡子編。
表紙が風雅のアップで、タイトルとともにインパクトのある装丁。
(裏は聡子の笑顔で、ほっとする)
もしかしたら、もっと衝撃的でグロなものを求めて本を手に取る子がいるかもしれないが、内容はきちんと優等生小説で、大人が読んでも、良書だと勧められる結末になっている。
さすがの吉野真理子です。
Posted by ブクログ
架空の地名を見て、この著者、神奈川出身だろー!と思ったら当たっていた。笑
久しぶりに小中学生向けの本を読んだけど、自分にとってはこのくらいの文章がいちばん楽しく読めるんだなーと実感。読むスピードも集中力も段違い。
本読めなくなってる気がしていたけど、対象の本によるものだとわかった。
設定としては不思議なお話だなぁと思ったが、なにを伝えたいか、読んだ子どもたちにどんな選択肢を与えたいか、が分かりやすくてよかった。
聡子が先生に言われた、「やりたいことがないうちは、ノーと言わないって決めるといいぞ」というのは、学生のうちは本当に大事と思う。そのルールだけで世界が広がるから。
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小説・文芸
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