吉野万理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イモムシ、毛虫が苦手です。存在を排除したいとは思わないのですがどうしても心が拒否します。
虫嫌いの少女が、近所のイモムシ大好きおばあさんと友達になって、次第に虫への愛着を深めていく話です。
ほんわかで進んで終わるのかなと思いきや、イモムシおばあさんと母親の確執から始まる毒を含んだ人間関係がとてもスパイシーで素晴らしいです。
本の中でも、次第にイモムシが可愛く思えてくる少女の心境変化に伴い、自分も段々と拒否感が薄れ、イモムシ可愛いかもなあと思い始めました。
流石にスズメガ系のでかいイモムシを触るのは絶対無理と思うけれど、拒否感って知らない事に関する事が多いので、誰かと一緒にずっと面倒見ていたら可愛く感じるだろうし、触れるようになるであろう予感はあります。
友達との関係、親との距離感、ご近所さんとの交流、色々と成長している少女の姿が清々しくて読んでいてひたすら楽しかった。
ちなみに少女がブロッコリーから出てきたイモムシを育てて、コナガという小さい蛾が産まれて飛び立っていく所ジンとしました。この間家で見つけて逃がしたのはコナガだったと判明しました。確かに蛾感が無くて可愛い虫でした。
最近小さい虫を殺すのも嫌になって来ていたので非常に共感しながら読めました。昔は虫はおもちゃでしかなかったのに。大人になるってこういうことなのね。 -
Posted by ブクログ
入り江に子供達は向かう。
しかし大人達は何も言わないし、後をつける事もない。
大人達はみんな、秘密基地でもあるんだろうくらいにしか思っていないし、別に問題もないだろうと共通の認識だからだ。
しかしその入り江にあるのは質屋。
おもいでを預かる質屋。
しかも魔法使いが店主なのだ。
おもいでを話して、その想い出に値段がつけられる。
その金額を子供達は手にする事ができるが、話をするとその想い出を忘れてしまう。
二十歳になる前にお金を返せば想い出はまた自分のものとなる。
そして二十歳になると魔法使いの事も忘れてしまう。
里華は魔法使いと仲良くなり、質屋に通うが想い出は一度も話したことはない。
ただ友人ってだけで。
里華の友人関係、男女関係から取り巻く環境が少しずつ繋がる。
でも魔法使いは人間に対して都合の良い魔法は使ってはくれない。
魔法って便利だけれど、それに依存するようになると魔法使いの言葉でいう「人間ではなくなる」のだそうだ。
悩み考え答えを出し、解決する方法を魔法に頼ってはダメだと言うのだ。
魔法使いの絶妙な距離の取り方は、大人と子供でも置き換えられると思った。