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体育祭でビリになった緑組の応援団長・町平直司が、逆立ちで校庭2百メートル一周することになった。全国模試4位の成績優秀な伊集院慶一は「俺のせい?」と後ろめたくなり、母親の再婚話をうとましく思う美鈴は「もしかして、私を助けてくれたの?」と動揺し、野球部の四番の大門勝也はとまどいながらも「こいつを応援したい」と思う。「100%ガールズ」シリーズで人気の著者が描く中学生のリアルな青春群像小説。
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Posted by ブクログ
中2から中3にかけて、受験やクラスでのたち位置に思い揺れる中学生たちの連作。 運動会の応援団長のバツゲームを中心に、各々のメンバーのエピソードと思い。 第4章まで読むと、全体が良く見えてくる。 読後は爽やかと言うより、カッコ良すぎない中学生たちが気持ちいい。
読んで良かった。何気なく手に取ってみたけど、良かった。泣いたと思う。本作のヒロインと「タスキメシ」のヒロインとが重なって読めたことも良かったと思う。妄想が大好きなので。
4人の中学生たちの連作短編。 優等生で人当たりも良く、先生からも信頼されている伊集院慶一。ガツガツ主張しないでも、みんなに当然のごとく委員長に選ばれる、それもやぶさかでない。でも、そんな態度が放送部の後輩たちにはみすかされ…。 美鈴は母と二人暮し。離婚して別居している料理人の父の影響で、きちんと...続きを読む出汁から作ったりする料理が得意。中学になって口が悪くなって不良みたいになった、とか保護者たちにも言われているけど、そんな事はない。仕事が出来て、濃い味が好きで大雑把な母は、大学のテニスサークルからの友達を「新しいお父さんにどうか」と紹介し、美鈴が今まで見たことがなかったような笑顔を見せる。悪くない人で、母が乗り気なのはわかるけど、美鈴にはしっくりこない・・・。 体育祭の応援団長の集まりで、大門がノリで決めた罰ゲーム。ビリになったチームの応援団長は、トラック一周逆立ちをする。冗談のつもりで言ったのに、ノリのいい他の団長たちはOKした。どう見ても押し付けられて団長になってしまった運動部でもないヒラマチでさえもOKしてしまい、やはり奴は体育祭でビリになった。やりすぎちゃいけないおふざけ。イジメに見えてしまわないか気になる。それには小学生の時の出来事があったから・・・ じゃんけんで負けて、体育祭の応援団長になった町平。団長も、団長会議でノリで決まった逆立ちでトラック一周も、「嫌だ」と言えばやらなくて済んだかもしれないけど、そんな奴だと思われるのが嫌で、逆立ちをすることになった。このために、練習もした。体格も大きくて不良みたいな団長らと、同じクラスの何人か(その中にはちょっと気になってる美鈴も)とが見守る中で、逆立ちのチャレンジをする・・・ 良かった。 タイトルからは「走り」を想像したけど、陸上の話ではない。
ジャンケンで負けて応援団長を引き受けた町平。罰ゲームで校庭逆立ち一周を受けて立つ。目立つ慶一が主人公と思いきや……。
中学生達の小さな青春物語。真っ直ぐと言うか純粋な感じだ。 2015.3.10
今のところ僕の中の「吉野万理子らしさ」が一番よく感じられた作品。一つのシーンに向かうまでの、そこに立ちあった男の子、女の子たちの心情を描きあげているのだけれど、これだけいろいろなタイプの人をうまく動かして物語を紡ぎあげるなあと感心する。逆に言うと、吉野万理子らしい登場人物というのはまだちょっとよくわ...続きを読むからないところがある。表題の時速47mっていうのは読み終わってから、ああそうだったのかとやっとわかった。「疾走」はなくてよかったのでは。僕だったら「時速47m」とつけたいところ。「秒速5cm」みたいに。
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時速47メートルの疾走
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吉野万理子
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