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中学校が舞台。
クラスでいい人ランキングをしたことで始まるいじめ。
そして・・・という話なのだが、私はいい人というわけじゃないけど、主人公にちょっと似ている。
真面目に、そしていい人であろうとするけど、長く生きていると、そればかりではうまくいかないことが多々あるもので、ちゃんといろいろ分かっておく、分かろうとすることも大切で。でも、空気を読みすぎると、それもまたうまくいかない。
主人公の生き方は、きついこともあるかもしれないが、まっすぐそのままで生きられたらいいなと強く思う。
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『いい人』という括りで、全てを決めつけられたらやってられませんね。
少なくとも、主人公が壊れずに真っ直ぐなままの性格でいてくれた事に救われました。
でも、個人的に尾島君のキャラが、めっちゃ好きです(笑)
だから、最後の桃ちゃんと尾島君の会話がお気に入りです。桃ちゃんが消化し切れて無いことを、ちょっと素直に伝えたこと。尾島君が、自分の一生を否定されなかったこと。
私も人の長所が見つけられる人になれたら、って思いました。
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「いい人ランキング」
このネーミングがすごい。何か起きないわけがない。
「いい人」だからいじめられるという構造が、怖い。いじめる側が「いじめ」ではなく「いじり」といっていることも、ゾワリとする。
でも、いじめの話なのに、読後感が真っ直ぐ前を向いていて、かつ、さらりと納得できて、とても良かった。
主人公の桃が、妹が師匠と呼ぶ隣のクラスの「いい人」にいじめの相談するのだけど、この人がいい味だしてる。
ある過去があって、いい人を演じてるというスタンス。この人を師匠と呼ぶ妹もいろいろあったんだろうね。
この登場人物がそれぞれ主役ので短編集とか読んでみたい。
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子供がまさに中学生なので、こんなクラスだったら嫌だなあ…というのが率直な感想。
主人公の鈍臭さ(失礼)といじめの自然な始まり方が怖かった。そうなんだよな、暇つぶしみたいにいじめるんだよな、このくらいの子たちは。いや大人でもあるな、こういうの。
途中かなり辛い(凄惨ないじめではないが故に)けど、師匠の機転が面白い。最後もハッピーエンド!とはいかないけれど、落ち着くところに落ち着く。
思春期真っ只中の子はどう感じるんだろう。大人だからこういう事もあるよね、って思えるけど、リアルすぎてキツいかも?
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「いじめる」側に潜む「いじめられたくない」心理。お互いがお互いの身を守ろうとした時、具体化する「いじめ」。どうにかその手前でお互いがわかり合う方法はないものかと、本書を読んで思いました。
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クラスで行った「いい人ランキング」で1位に選ばれた桃。そのことがきっかけで、桃はいじめられるようになる。
「出る杭は打たれる」や「人の不幸は蜜の味」などが頭に浮かぶ。嫉妬という感情はとにかく怖い。
でも桃には、この状況を打破する手助けをしてくれる仲間がいてよかった。ひとりでは抜け出せなかったと思う。
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ノートを写させてあげたことはたくさんある。リスクがある行為だったと初めて意識した。
いい人ランキングをきっかけにいじめに発展するお話。彼女らなりの対処を模索するのがいじらしい。中盤くらいまで面白かったけれど、終わりではすっきりしなかった。いじめ遺伝子とか、いい人論議はうまく言えないが奇説ではないのか。「いい人」を演じきった「いい人」と、「いい人」である「いい人」は同一でしょうか。まあその境界は周りからは全く分からないだろうが。
本筋とは少し離れるが、姉妹で性格がかなり違うところ、それを把握し認めている父がとてもよいと思った。
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中学2年生の木佐貫桃は「いい人」だ。人の悪口を言わないし、掃除はサボらない。「宿題を見せて」と頼まれたら気前よく見せてあげる。天然とも言われるが、基本、いい人。クラスメイトからも、いい人の象徴みたいと思われている。
最近、苗字が変わったのはお母さんが大病院の時期委員長のお医者さんと結婚して、地元では高級住宅街の大きな家に住むようになったからだ。
中学1年の妹・鞠は、クラスでは「いい人」を演じているけれど、いじめられないように、目立たないように立ち回っている。
桃のクラスで中心的存在の沙也子と知奈津の提案で、文化祭では中止になったミス・ミスターコンテストの代わりに、「いい人ランクング」をすると言い出した。
そして、桃はクラスで一番票を集めて「いい人」に選ばれた。
いい人、って悪いことではないはず。けれど、みんなにいい人を期待されるまま、頼みごとを断われないままの状態が続き、いつのまにか「うざい」とイジメられるようになってしまう。
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クラスのいい人ランキングで「いい人」になった中学2年生の桃。よろこぶべきことのはずなのに、クラスでの立場がだんだんおかしくなっていく…
さらりと始まったいじめは、そのうちさらりと標的がかわり、さらりと何事もなかったかのようになる。いじめって軽々しいものではないのに、気がついたらはじまっていたり、おわるときも何事もなかったかのように終わったりする。だけど、もちろん当事者にとっては簡単なものなんかじゃない。主人公の桃は天然すぎて、なかなかいじめに気づかなかったりするけれど、「体重は増えてないのに体が重たくなった気がする」とか、しっかり心には負担がのこっている。最後にも、すべては終わったけど何事もなかったことにはならない、といっている桃がいい。妹の鞠と桃に助言する圭機も、小賢しいというかとても頭のまわるおもしろいキャラクター。このお話のなかで恋愛云々にならないのがいいけど、3人の行く末を想像すると心がうずうずする。気になる。
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桃ちゃん、まさに「いい人」…というか、少しニブチンかな。人を利用する「わるい人」はいつでもどこでもいるもんだ。
妹の毬や尾島くんがいてよかった。ホントの「いい人」だ。
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母の再婚で苗字が変わり、緊張の始業式を迎えた桃と毬の姉妹。天然の「いい人」キャラの姉・桃と、空気を読んでいける妹の毬。ドキドキの中、文化祭を期にクラスの「いい人」コンテストが始まる。当然のように一位に選ばれる桃。そこから少しづつクラスの雰囲気が変わっていく。
そもそも「いい人」選びをしようという段階で、先が見えてくる話なのだが、前後の話づくりがうまくいっていると思う。桃に陰でアドバイスをしてくれる隣のクラスのヒーロー・尾島の存在と、尾島を師匠と呼ぶ妹の毬がストーリーが陳腐になるのをうまく回避している。
終業式で撮った集合写真を破り捨てないけど、絶対見ないという桃の言葉が真実だと思った。
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吉野さんの書く作品は、中学生のリアルに近いなといつも思います。多少、強引な設定かな?と思うこともありますが、よく子どもたちの見えない心の動きを表現していると思います。
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中学生の心情を上手く綴っていて、作品に引き込まれた。中学生らしいハブり方だったり、強者に弱者がよってたかるあたりも、中学生も大人もなんも変わりないんだよなぁ。。。
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3.2
→主人公の桃が、本当にいい子でそれ故にクラスでいじめられてしまう場面はすごく胸が痛かったです。
読み終わった後も、スッキリというよりはクラスメイトに対するモヤモヤが残りました…
Posted by ブクログ
2016年中学校千葉県課題図書。
いじめってどんなきっかけで始まるかわからない怖さを感じた。
首謀者がいるのだろう。そして傍観者という共犯者がその他大勢いるからいじめが成り立つのだろう。
消極的共犯者がいちばん質が悪いと私は思う。
鈍感なのか見てみぬふりなのか教師にも問題あり。
圭機の「いじめ遺伝子」という考え方は面白い。「いじめ遺伝子」は宇宙からの巨大な敵がやって来たときには人類を守ろる、という考え方。
ちょっといじめを肯定しているようでもあるのが気になった。
やっぱりいじめはない社会がいいよね。
つくづくそう思った。
Posted by ブクログ
「死ぬまで一生やりきれたら、『いい人を演じた』んじゃなくて『いい人だった』と言えるんじゃないかな」
「もしも、いい人たちがおれのまわりに居続けてくれたら、あるいは、な」
(P.251)